#7 風に吹かれる火種
今回のガリトラは投稿時間をずらし、朝方に投稿するという形をとりました。
どのような時間帯へ投稿すれば、より多くの方へ読んでいただけるかという試みですので、これからも時間はコロコロ変わるかもしれませんが、よろしくお願いします。
あと、よろしければブックマーク登録や感想・評価などもお願いします!
「寒いなぁ……暖を取れるところないかなぁ……」
鮮烈な月光によって星々の光届かぬ名月の夜。僕は一人寂しく、夕日が沈みかけていた数時間前と同じように街の中を彷徨っていた。この季節の深夜の中だ。どのくらい寒いかなんて簡単に想像もつく。
……なんだけど、僕はこの寒空の下で、メイド服一着で過ごしている。めちゃくちゃ寒いです……。上着かコートかあればまだましだったけれど、生憎とそんなものは持ち合わせていない。
「……制服、置いていっちゃった……」
遡ること小一時間。僕は十六夜さんの屋敷に居たんだけど、不慮の事故で性別がバレてしまい、そのまま屋敷を追い出されてしまった次第なのだ。セレンさんは着替えたり制服を取ったりする時間も与えてくれなかったので、僕はメイド服のままである。とても寒い。
でも、僕はセレンさんを恨んでなんかいない。むしろセレンさんをちょっと称賛してる。あの人は職務を果たしたんだ。僕という異物を抱えていたら何があるか分かったものじゃない。だから、セレンさんは僕を追い出した。十六夜さんを守るために追い出した。冷静な判断と主人への忠誠に基づいてのことなのだから、立派に職務を果たしただけだ。だから僕はセレンさんを恨んだりしないし、理不尽だとも思わない。
……まぁ、メイド服一着で放り出したのはちょっと根に持つけども。
「へっくしゅ! ……流石に堪えるよこの寒さは」
とても寒い。凄く寒い。素晴らしく寒い。今夜は寒いの三段活用がよく似合う寒さだ……体感温度での話だけどね。
「どうしよう、冗談抜きで凍え死にそう……」
今の時間は分からないけど、多分深夜と呼んで差し支えない時間だろう。ネカフェなら泊まれる可能性が高いが、生憎と僕はネカフェの場所を知らない。しかも、僕が今いる場所は知らない街の錆びれた旧市街。どこもかしこもシャッターだらけで、辺りを見渡してもどこにも灯りは点いていない。人の気配が無いのだ。
こんなところじゃネカフェはおろか、格安のホテル一軒だってありはしないのは目に見えている……どうすればいいんだろう。
……一応、一夜を明かす程度ならやりようはある。そこら辺の手ごろな廃墟や廃屋を拝借させてもらえばいいのだから。
当然、不法侵入そのものだ。不法侵入する気にはなれなかったけどなぁ……今は非常事態だから、そんな綺麗言は言っていられないか。
「この際は仕方が無い。どこかの建物で泊まるしかない」
気が進まなかったけど、僕は誰も居ない誰も近寄らないような建物を探すことにした。
「寒いな……早いとこ見つけないと」
◇ ◇ ◇
「追い出した……? ねぇ、それって本当なのセレン?」
「はい……男である以上、お嬢様のお傍には置いておけないと……」
華炎が追い出されたという事実に対し、十六夜は正確な理解をするのに十数秒ほどの時間を要した。
追い出された? どうして? 女装がバレたから?
どうしてそうなったのか、何があってセレンは追い出そうと考えたのか、そしてその後に待つ結末まで思考を巡らせて……
十六夜の思考は真っ赤に染まった。
「セレンッ!!! あなたなんてことを!!」
十六夜はさっきまで座っていた椅子を蹴飛ばし、向かい合っていたセレンに激怒した。あまりにもの突然の叱責に驚き、セレンは身動きを執ることができなかった。十六夜はそんなセレンに怒りの籠った視線を向けつつも、当たり散らしている場合ではないと思いとどまり、順を追って説明をすることにした。
「セレン、あなたはどうして私があの子を雇おうとしたか分かる?」
「は……? あの、運命がどうたらこうたら、ではなかったのですか?」
吹き荒れる暴風の如き十六夜を前に、なんとか強い精神力をもってセレンは十六夜の問いに答える。普通のメイドたちならば失神してしまっていたかもしれない。メイド長であるセレンをもってしてでも恐怖するくらいに、今の十六夜は激怒していた。今は理性で押しとどめているが、その表情たるや修羅と見紛うほどだ。
十六夜はセレンの答えに首を横に振り、努めて冷静に、怒りを爆発させないよう懸命に理性を働かせる。
「……あなたには教えていなかったし、知る由も無かったから知らなくて当然よ……」
声を震わせながら十六夜は言う。セレンは『知らなかっただけ』だと。完全な第三者から見れば、それは叱責の言葉ではないと思うかもしれない。だが、セレンは知っている。十六夜の言う『知らなかった』――――すなわち『無知』とは、すべからく『罪』だということを。十六夜が、遠回しに自分のことを責めていることを、セレンは分かっていた。
「ねぇセレン。あなたは違和感を覚えなかったかしら?」
「違和感、ですか……?」
「違和感よ。華炎が発していた、他の人には無い独特の空気とか」
華炎だけが持つほかメイドたちにはなかったモノ……セレンには少しだけ思い当たる物があった。
「どこか諦観したような……いえ、どうにもする気のない無気力感と、何もできないと思い知ったかのような無力感を纏っていたような気がします……」
「……そう。やっぱりね」
セレンの歯切れの悪い返答に十六夜は短く頷き、その感覚が間違いではないと返答する。そして、何も知らなかったセレンに華炎の身の上を聞かせた。
「セレン……あの子はね、華炎はね……! 父と母を、両親を二人とも亡くしたのよッ!!」
「…………!!」
遂に抑えきれなくなった十六夜の叫びを聞き、自分は取り返しのつかないことをしたのだとセレンは自覚した。身寄りのない華炎を十六夜が拾い、多少の憐れみを抱いて華炎を雇うことを決めた。しかし自分は十六夜の想いを踏みにじるような真似をし、それどころか寄る辺のない一人ぼっちの少年を路頭に迷わせたのだ。
セレンは自分のしてきたことに深い後悔と自責の念を覚え、その場で心臓を抉り出したくなるほどの感情を抱いた。ああ、なんと酷い事をしたのか。なんと惨い仕打ちをしたのか。
「あなた分かってる? あの子はね、私が出会ったときに着ていた学生服と、僅かばかりの所持金のみがあの子の全財産だったの。それだけしかもっていなかったのよ」
「……それ以外には何も……」
「そう。帰るべき家も、他に着れる服も、換金できる品物も、生きていくのに必要最低限なものもなかった」
「…………」
セレンは己のしてしまった行いを改めて痛感した。そんな様子を見て、十六夜は少しいじめ過ぎたかと反省する。セレンの行動は良かれと思って自分のためにしたことであり、あまり強く責める気にはなれなかった。
それに、優秀なセレンなら最低限の叱責だけでいい。それ以上は彼女に対しては酷というものだ。
「……あなたが私のために、そういうことをしてしまったのは知ってる……これ以上責めることはしないわ。だから、あなたのすべきことは分かるわね?」
「はいお嬢様……彼を、華炎を連れ戻します」
「その通りよ。セレンはやっぱりセレンね」
十六夜は己の果たすべきものがしっかりと見えている従者を持ったことを喜び、主としてセレンに命令を下した。
「セレン、屋敷のメイドたちに伝えて。『探し物の時間よ』」
「はっ、十分以内に準備させます」
絶対の忠誠を誓う女王の勅命を受けたセレンはすぐに行動を開始し、無線を用いて部下たちに指示を飛ばす。迅速な対応で屋敷中のメイドを統制するセレンはまさしくメイド長と呼ぶに相応しかった。
「私も行くわ」
指示の手が空いたところを見計らって十六夜が言う。
セレンはクローゼットから手頃なジャケットを取り出し、素早く十六夜の方に投げ渡した。それをキャッチした十六夜は手早く部屋着の上から袖を通し、纏めていた髪を無造作に解く。華炎が濡れ羽色と評した真っ黒な髪が重力に引かれ、腰のあたりまで伸びていった。
三月の寒空に出るのには少し寒そうだったが、十六夜とセレンはさして問題視せず効率を優先して身支度を整えた。
支度をした十六夜が屋敷のエントランスまで出ると、そこには既に十数人のメイドたちが先んじて待機していた。全てこの屋敷のメイドたちである。
しかし彼女たちは昼間に纏っていたメイド服ではなく、黒を基調としたミリタリースーツじみた服に着替えている。その中でジャケットを着ている十六夜と、ただ一人メイド服を纏うセレンは浮いて見えた。
「時間通り。行くわよ」
十六夜の言葉を受けてセレンが目配せをすると、メイドたちは音もなくリムジンに乗り込んだ。最後部座席のドアを開けたセレンは十六夜をシートに座らせてから隣に座る。全てのメイドが乗り込んだことを確認すると、艶消しのされたリムジンは滑るかのように走り出した。
―――――――――――――――――――――――
トラップ☆トラップ☆ガーリートラップ!
―――――――――――――――――――――――
どうも皆様。村雨焔(本名)こと、村時雨華炎(偽名)です。さっきぶりでしょうか。只今僕は絶賛大ピンチでございます。
いえ、確かにさっきも家が無エ、お金も無エ、ここがどこだか分から無エ、という状況でピンチにはピンチでしたが……今はそれを上回るぐらいに大・大・大ピンチです!
「うっひっひっひ。こんなとこでこんなカワイ子ちゃんを獲れるとはなぁ」
「ツイてますねぇ俺ら! 今なら宝くじ一等当てれる気がしまッス!」
「運がねえなアンタも。俺たちの根城に来ちまうんだからよぉ~……」
……はい。
何がどうなってんのこれ? と思うかもしれません。安心してください、僕にも分からないよこれ……
「んん~~~! ムゴッ、んんんん~~~~~~!!」
僕は手枷と足枷で自由を奪われ、更に布か何かで口を塞がれている。猿ぐつわではない故に結構息が苦しい。あと臭い、めっちゃ臭い。しかも臭い。
事のあらましを説明すると、こうなる。
・僕は一晩を過ごすのに丁度良さそうな廃工場らしき廃墟を見つけて、そこで寝ようかと思った。
・しかしそこは地元の不良グループたちの溜まり場だったらしく、中には世紀末モヒカンだったり世紀末肩パッドだったり、とにかくヒャッハーしてそうな不良少年が沢山いたのだ。
・あえなく僕は彼らに捕まってしまい、こうして自由を奪われた状態で床に転がされている。
「しっかし何だお前? コスプレかぁ? どうせメイド服着るんだったらミニスカートタイプにしとけよ~」
「あ、それ俺も同意ッス」
余計なお世話だよっ! 着たくってメイド服を着てるんじゃないよ!
そんな抗議の声を上げたが、口を塞がれているためにモゴゴとしか言えなかった。そんな反抗的な姿勢が気に入られたのか、ひゃひゃひゃと不良たちが笑う。僕はそれどころじゃないっていうのに……!
「……んで? こいつはどうするんッスかボス?」
「ああ? 分かり切ったこと聞いてんじゃねーよ。折角こんな可愛い美少女を手に入れたんだ、やるこたァ分かってんだろ?」
「ヒャッハー! そうこなくっちゃなあボス!」
「うぐっ……」
不良たちが大声で喝采の鬨を上げた。夜間だと言うのに近所迷惑だ……
そんな彼らの粘っこい不快な視線に浴びせられ、僕の口から変な悲鳴が出てしまう。同性から性的な目で見られるのがここまで気分が悪い事とは知らなかった。しかも、あっちは僕が男だと気付いていないのが最悪だ。お互いにただただ不幸でしかない。
こんなメイド服さえ着ていなければ……ぐすん。
「んじゃ……起きろよおら!」
「~~~~っ!!」
そう思った次の瞬間、時代錯誤な特攻服が僕を無理矢理に立たせた。足枷のせいでまともに自立することもできなが、特攻服がメイド服を引っ張って倒れないようにしている。無理矢理に引っ張られているからなのか、襟が絞まってより一層呼吸しづらくなった。息苦しそうに呼吸を荒げる僕の姿はさぞ不良たちの嗜虐心を煽ったことであろう。その証拠に、彼らは揃ってゲラゲラと爆笑している。
「見ろよコイツ、まだこんな目してやがる!」
「立場が分かってないみたいだな! 分からせてやるよヒャッハー!」
特攻服に支えられたままの僕を不良たちが取り囲む。得物を持つ者もいれば素手の者もいて、僕を嬲ろうとしている。
手足の枷がなければ抵抗できるのに……!
なんとか手足に嵌められた枷を壊せないか試みたが、上物な金属製らしくびくともしなかった。
「くっ……! ふぐっ!」
「大人しくしてろ!」
「ッ――――!!」
特攻服に強く頭を殴られた。漏れそうになる悲鳴を噛み殺して耐える。
「ちっ、生意気に耐えてんじゃねぇぞアアン!?」
悲鳴を上げなかったことが気に入らなかったのか、特攻服がドスをきかせた声で怒鳴る。僕はそいつを下からキッと睨みつけた。
「オイオイ嬢ちゃん。てめーは俺たちの相手をするんだろぉ? あんまり無視すんなよ」
「ぐっ!?」
すると金髪モヒカンが僕の髪を掴んで無理矢理正面を向かせた。恐怖に屈しないよう、そいつにもさっきと同じように睨みつけた。
しかしモヒカン男は余裕な表情を崩さず、ニタァ……と笑ってみせた。この状況で力の差が絶対に覆らないことを確信しているかのように。僕の心の内を見透かすように。
「ビビってんなら無理して強がんなよ! そそっちまうだろうがヒャッハー!」
「痛っ!」
そのままモヒカン男は刃こぼれしたナイフを顔面目掛けて振るう。咄嗟に頭を振って避けたが、ナイフは口枷代わりの臭い布を切り裂き、頬を掠めて赤い筋を作っていた。
危ない……あいつ目を狙ってた……
躊躇なく欠損したナイフで目を切ろうとした男に、僕は一抹の恐怖を覚えた。
「おいクソモヒカン! いきなり面狙ってんじゃねーぞコルァ!」
「ヒャッハー! んなもん関係ねー!」
「「「「オオオオオーーーー!!」」」」
恐ろしいと思った。不良とはいえど、相手はそう年に差はない少年たちだ。だから国家権力や見えない力に恐怖して大逸れたことはしないと高を括ってたけど……そんな考えは甘かったんだ。
彼らは酔っている。無抵抗な少女に暴力を振るっていることに、彼らは酔っているんだ。酔っているから感覚が麻痺している。自分に酔っているから大胆なことをしてしまう。空気に酔っているからいい事と悪い事を考えない。
彼らは……悪質な酔っ払いだ。
「オラオラオラァ! 剥げ! 剥いじまいなぁ!」
「「「「「ヒャッハー!」」」」
「待って!? やめて、やめて――――!」
ビリビリビリ!
十六夜邸のメイド服が破かれる。裂かれたエプロンにブラウス、スカートから白い肌が覗いている。彼らはそんな僕に興奮し、更に雄たけびを上げた。
男性の肌に欲情するのかこの人らは……!
知らないとは言えど、僕は彼らにまた違ったベクトルでの恐怖を覚えた。ついでに全てを理解した結果への憐れみも。
「ヒャハ! 真っ白だぜ!」
「色っぽくなったなぁ! うはははは!」
「雪みてぇな肌を赤い斑模様に染めるのは、さぞ楽しかろうよ!」
「それいいッスねボス!」
「ついでにもっと剥いじまいましょうぜ!」
「そいつぁ名案だな!」
「ずるいぜボス! 俺は支えてるだけかよ!」
幸いにも下着や見られたらまずいところ(性別がバレるという問題で)は見られていない。けれどそうも言っていられるのも今の内だけだろう。
彼らの下卑た笑みを見ればわかる。歯止めの利かなくなった彼らは、最後まで事に及ぶだろう。
「慌てんなよ! なんだったらお前に最初にヤらせてやってもいいんだぜ?」
「お!? いいのか? 俺がヤッちまっていいのか!?」
僕を吊るすように支える男が色めき立った。随分と欲にまっしぐらだ。
盛りのついた猿かよ……
そう毒づかずにはいられない。
「でもまだだぜ! まだまだ全然痛め付けてねぇからな!」
「ウッス!」
「……ッ!」
怖いと思った。恐怖の感情を覚えた。
自分に向けられる粘っこい視線は元より、抵抗できない状況下で一方的に暴力を振るわれるという恐怖。
「怖くなんか……!」
得物を手にした不良たちが卑しい笑みを浮かべて近寄ってくる。何をするかだなんて簡単に想像がつく。
「お前らなんて怖いもんか!」
その恐怖にのまれないまいとして声を張り上げた。
それでもまだ足りなくて、それでもニヤニヤ笑ってる彼らが悔しくて、僕はもっと声を出した。
「モヒカンなんか怖いもんか! モヒカンなんて扇風機の網に引っ掛かって羽に切られてしまえばいい!」
モヒカン頭の数名が凍りつく。
「肩パッドなんて恐ろしいわけがない! そんな出来損ないの凶器じみたやつは真っ先に職質に遭うに決まってる!」
世紀末ヒャッハーな肩パッドたちがわなわな震えている。
「特攻服が怖いだって!? そんなことあるか! むしろそんな時代遅れなものを着てるそっちを見てて恥ずかしいわ!」
僕を抑えてる特攻服が表情に怒りを滲ませた。
「「「「「こいつぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」」」」」
「俺のソウルモヒカンを馬鹿にしやがって!」
「こちとら自作だぞ!? 俺たちがこの肩パッドを作るのにどんだけ時間と費用をかけたと思ってんだ!」
「ざけんな! この特攻服はなぁ! アニキが地元最強のヤンキーって言われてたときに着てたもんだぞゴルァ!」
挑発された不良たちは案の定鶏冠にきたようで、唾を飛ばして顔を真っ赤にさせた。
「調子こいてんじゃねぇぞクソアマァ!!」
「――――ッッ!!」
僕はそのまま殴られることを覚悟して、キュッと目を瞑った。
けど、いつまでたってもその瞬間が訪れることはなかった。十秒くらいの時間が過ぎても何も起こることはない。不思議に思った僕は恐る恐る目を開けて…………
「……まったく、目を離したらすぐにこんな大変な目に遭って……お嬢様が心配するのも頷けるわね」
「……え?」
何で……どうして?
「なんで……セレンさんがここに?」
月の如く銀色の髪をたなびかせて、特攻服の不良少年を倒したセレンさんがいた。
おまけ
世紀末じみたフリョー=サンがケンザンした華炎=サンの反応
フリョー=サン「ドーモ。ビショージョ=サン。モヒカンデス」
華炎=サン「ドーモ。モヒカン=サン。華炎です」
フリョー=サン「アイエエエ! ビショージョ! ビショージョナンデ!」
華炎=サン「アイエエエエ!? フリョー! フリョーナンデ!?」
フリョー=サン「引っ捕らえろ! イヤー!」
華炎=サン「グワー!」
哀れ。華炎=サンはフリョー=サンに捕らえられてしまった! ショッギョ・ムッジョ! 華炎=サンの運命は如何に……! おお、ゴウランガ!
この忍殺文字芝居を書いているとき、たたろー=サンは自らの文字芝居を訝しんだ。果たして、この忍殺語たちは正しいのだろうか。実際間違ってる。
しかし、たたろー=サンへ助言を与えてくれるニンジャはいなかったのである……おお、ショッギョ・ムッジョ!