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トラップ☆トラップ☆ガーリートラップ!  作者: 利中たたろー
第一章 村時雨華炎のメイド試験
10/85

#9 夜が明けて、月が来た

説明しよう!


【りおんちゃん】とは、最近巷で流行っているライオンのデフォルメキャラクターだ! ちびっこたちから大きなお友だちまで、幅広い年齢層に愛されているぞ! 最近はJKたちの間で人気だ!

可愛い 〈・ω・〉 というシンプルなお顔と、もふもふのたてがみがチャームポイント!

君もウニクロに行って、華炎ちゃんと同じパジャマをゲットだ!


ちなみに、とこぞのドーナツ屋の看板ライオンと、百獣の王の座を争っているらしい。

本人は勝つ気まんまんだが、新興キャラクターに勝てる相手なのか……?


 ∧ ∧

(# ・ω・) 

c(_uuノ


 大手企業の看板って話だが、デフォルメライオンがドーナツライオンに負けるわけねぇだろ! 行くぞぉぉぉぉぉぉぉ!



 拝啓 お父さん お母さん。


 こんにちは。あなたの息子村雨焔です。

 突然のお手紙でごめんなさい。特に深い理由はありませんが、近況の報告でもしておこうかと思い立ち、こうして筆を握ることとなりました。今までは電話で済ませてきましたが、久しぶりにお手紙なんかも乙なものでは、と勝手に考えてお手紙にしました。


 そろそろ桜のつぼみが膨らんで見える時期となってきましたが、それに従って僕も高校の一年のカリキュラムを無事修業致しました。

 ええ、ちゃんと留年せず進級することが約束されました。成績も好調で、先生に誉められるくらいです。言われるまでもありませんが、二年次も一生懸命頑張らさせて頂く所存です。

 来年も気合い、那由多(だいたい10の60乗)パーセントです!


 ……さて、長かった前置きはここまでにしましょう。冒頭に特に理由はなく近況の報告と記しましたが、嘘です。お伝えすべきことがありました。

 終業式を終えれば春の始業式まで僕は寮に籠ることになります。しかし、僕は寮に籠りっきりになるのを良しと考えません。いえ、引き籠ることがではなく寮にいることが、です。


 ……お父さん、お母さん。いえ、お父様、お母様とお呼びすべきなのでしょうか。僕は二人をなんと呼べばいいのか分かりません。誰も教えてくれません。誰にも聞けません。

 こう言ってはなんですが、僕は二人が思うよりも勘は冴えています。言うほど鋭くはありませんが、愚鈍でもありません。だから、あなたたちには僕に隠している何かがあると気付いていました。


 僕が今の高校を選んだのは訳があります。寮があって、家とは気軽に訪ねられないくらいの距離があるからです。

 そうすれば余計なことは知らずに済みます。見て見ぬふりをすることができました。あなた方も僕に余計なことを知られずに住みました。都合のいい距離感を作り出すことができたんです。


 ……もうお分かりですね? 僕はずっと昔から二人が……いえ、妹の紫炎も含めた三人で隠し事をしていたことに気付いていました。ずっとずっと昔からです。怒ってなんかいません。隠し事の一つや二つ、家族といえどもあってもおかしくはないのですから。

 でも……僕はずっと疎外感とそこから来る少しの寂しさに苛まれてきました。同情しろだなんて言いませんが、そうであったことは事実なんです。


 だから、僕はもうそんな日々と決別することを決めました。秘密に怯えて、秘密に苦しめられてきた日々と。その一環として僕はあの寮を引き払い、家に戻ることにしました。この春から僕は家から通学をすることになります。……本当のことを教えていただくために。あなた方が僕に隠してきたことの全てを、お話していただこうと思います。

 秘密をすべて知りその上で理解し合うことができたのなら、僕たちは本当の意味で家族になれる気がするんです。秘密を隠したままにする家族なんて、悲しいじゃないですか。


 僕が目を逸らし続けてきた真実から、僕はもう逃げたくありません。もしかするとその結果に喧嘩をしてしまうかもしれません。そのときは、『家族喧嘩』をしましょう。本当の家族として。家族なら一度くらい本気の喧嘩をしましょう。


 お父さん。お母さん。

 僕はどんなことがあってもあなたの息子です。紫炎は僕の妹で、僕は紫炎の兄です。どんなことがあっても……


 それでは、次に僕たちの家でまた会うことを楽しみにしています。


 敬具



 ――――赤い髪の二人の息子より。







―――――――――――――――――――――――


  トラップ☆トラップ☆ガーリートラップ!


―――――――――――――――――――――――






 グシャ。


 手元で紙切れが潰れる音がした。視線を落とせば原型がなくなるほどまでに潰れ、丸まった紙が僕の両手の中に転がっている。音の発信源は勿論この紙だ。

 さっきまで文字を綴っていた一通の手紙だった。



「……はは、何やってるんだろ僕……」



 僕はぐしゃぐしゃになった紙をそのままデスクの上に放り投げ、そのまま背もたれに体重を預けた。高級椅子の背もたれは少しの軋みすら発さずに僕を受け止め、それがまたひしひしと無力感を増長させることとなる。

 自己嫌悪のサイクル。負のスパイラル。自己否定のリンカーネイション。やはりどこまでも僕はちっぽけな人間であり、両親の死に目にすら立ち会うことのできなかった親不孝な人間なんだ。



「お父さん……お母さん……」



 涙が出ない。悲しいとは思う。悲しくない訳がない。

 でも、いつまでたっても涙は流れなかった。


 ああ、僕は(クズ)だ。

 どれほど言い訳の言葉を並べ立てようとも、親の死に涙を流せない僕は屑以外の何者でもない。本当の家族だって? 何があろうとも息子? 笑ってしまいそうだ。そんな言葉を僕が言ったところで、誰が信用できるものか。

 僕は最低だ……



「はは、あはは…………これじゃ兄失格だね柴炎」



 部屋に響く声はやけに他人の物みたいだった。自分の声だと信じられないくらいに。






◇     ◇     ◇






 見知らぬ街で世紀末不良たちに捕まってしまうという事件から、どうやら一夜明けたらしい。

 「らしい」というのも変な話かもしれないけど、事実僕からすると実感の湧かない話だった。自分の知らないうちに一日が終わってて、自分の知らないうちに朝になっていたんだ。目が覚めたら勝手に日付は変わってて、おまけに覚えのない天井。何が何だかよく分からなかった。


 でも昨日のことはよく覚えている。十六夜さんたちが助けてくれて、その後僕は極度の疲労から気絶するように眠ったはず。

 ……うっ、というかそもそもその事を考えると十六夜さんとセレンさんに余計な苦労をかけたことに……。いや、そのことはひとまず置いておこう。気まずくなっちゃう。


 ……それで、僕が今いるのは恐らく十六夜さんのお屋敷だろう。状況から考えればそれが一番自然だし、窓の外から見える景色も昨晩と同じ風景が見える。まず間違いない。ついでに言うなら、このお屋敷は僕が放浪していたあの街から電車で数駅先にある場所の近郊らしい。夜だから分かり辛かったけど、窓の外に見える街並みにはちょっとだけ見覚えがあった。


 場所が分かったところで、続いて僕の状態。

 今は僕が気を失う直前まで着ていたボロボロのメイド服ではなく、可愛らしいデフォルメライオンがプリントされたパジャマを纏っている。当然ながら僕が自分で着た訳じゃない。目が覚めたらこんな格好だった。

 やる気のなさそうな顔で有名なライオンのキャラクターが可愛かったのは認める。けど進んで着たんじゃないから。【りおんちゃん(デフォルメライオン)】が可愛かったのは認めるけど!

 そこで寒気がした僕は下着をまさぐってみたけど、幸いなことに(?)それだけは僕が元から履いていた男物トランクスだったよ。良かった、男性として大切な物を喪失せずに良かった。


 ……じゃあ誰がメイド服を脱がせたのか、ということは何としても考えないようにしている。もし知ってしまったら、人によっちゃあ自殺ものだ。自害も視野に入れておこう。うん……

 以上、僕の状態終わり。


 はい次、さっきまであったことの整理。


 僕が目を覚ましてからというもの、僕自身は今のところ誰とも顔を合わせていない。十六夜さんは昨日みたいにヌッといつの間にか侵入してこないし、セレンさんは不機嫌な顔を提げてやって来ない。

 昨日のことを考えれば、むしろ不自然なぐらいに誰も僕に干渉しようとしていない。単に予定が合わなかっただけかもしれないけど。

 しかも外側から何らかの手法によって鍵がかけられており、僕の意思で部屋から出るのはだめだった。

 これが軟禁ってやつですか。誰か助けて。


 することもなく、誰も居ない客室と思われる部屋を徘徊した僕。天蓋付きベッドには未だ目を奪われるが、そんな高級調度品を使うことには気が引けてしまう。二度寝はできそうにもなかった。

 そして僕の目は何故か備え付けてあった一枚の紙と、一本のボールペンに止まることになる。何の変哲もない、大量生産を是とした普通のものだ。暇を持て余していた僕は丁度いいとあることを閃いたのだ。それが冒頭にあった手紙ということである。

 しかし、書き終わってみればなんと浅ましい中身だこと。言うに事を欠いて本当の家族とは、自分のことながらお笑い草だ。【本当の家族】と抜かすのなら、悲しい顔の一つもできるだろうに。


 そもそもの話、この手紙は誰にも届けることは出来ない。手紙の宛先は実家にいるお父さんとお母さん。しかしその二人はもうこの世にいない。家も一緒に焼け落ちた。

 そんなものを誰にどうやって届けるというのか。こんなもの書いたって、ただの自己満足じゃないか。最低だ……



「はぁ……こんなことなら最初から書かなければよかった」



 ……それが、今の僕が置かれている状況の全て。しかし、僕は一点だけどうしても気になることがあった。



「やっぱり女装じゃないですかこれぇ…………」



 先程も回想してみたけど、僕が着ているのはゆるキャラじみた動物のプリントTシャツ。しかもその布地の色は(ちょっと趣味の悪い)ショッキングピンク。

 デザインを見ても、サイズ的に考えてみてもこれは女性――――しかもちっちゃい女の子をターゲットにしたパジャマだ。控え目に言って死ぬほど恥ずかしい。

 ゴスロリ服もどうかと思うし、メイド服だってアレだけども、ファンシーなパジャマはこれはこれでかなりの羞恥心を催す。


 どうせこれも十六夜さんあたりが見繕ったんだろうなぁ。「似合うから」なんて理由で僕が男と知りながら、むしろ嬉々としてレディースを買ったのだろう。

 ああ恨めしい……この屋敷に女性しかいないからって、メンズ服のないこの屋敷そのものも一緒に恨めしい。



「これ、女装第三形態ってことなんだよね……第四、第五形態は作らないようにしなくちゃ。うん」



 椅子に体を沈めたまま、声に出して決意を固める。そうだ。絶対にこれ以上女装を重ねるなんてことをしてはならないんだ。おてんとさまに顔向けできない行為は、もうこれっきりに……!



「まぁ、私が無理矢理にでもするのだけれど」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!? で、出たーーーーーー!!」

「……人を幽霊か何かみたいな口ぶりね」



 びっ、びびびびびっくりしたぁぁぁぁ!

 誰だか知りませんけど、いきなり耳元で不吉なことを言うのは止めてくださいよ!


 世の中には驚かされたショックで心臓麻痺になるなってしまう人だっているっていうのに。なんて恐ろしい所業だことか。耳元に立った人物に文句を言ってやろうとそちらの方を向いてみると――――



「げっ……」

「『げっ』とはご挨拶じゃない。焔君」

「あ。い、十六夜さんでしたか……」



 そこにいたのは、相変わらず美しい濡れ羽色の髪の毛を搔き上げる仕草をする、豊葛十六夜さんの姿があった。

 十六夜さんは微妙な反応をされたことが面白くなかったのか、半目になって僕を睨んでいる。あっ、それどころか凄く不機嫌そうだ。()()()()を浮かべていないだけまだ大人しい方だけど、これ以上機嫌を損ねるのはまずい……


 しかし、



「恩人に向かってその態度とは……これは、()()()()されても仕方いわよねぇ?」



 そう言って取り出したものは……


 案 の 定 レ デ ィ ー ス で あ っ た 。



「……まさかとは思いますけども」

「何かしら?」

「その手に持ってるのと、お仕置きというのは……」

「あら。そんなこと?」



 十六夜さんは半目から笑顔に、それはもう()()()()()()()()()()()()()()()をした十六夜さんがいた。

 これは……もしや、十六夜さんの嗜虐心を変に刺激してしまったとか……? いや、そうとしか考えられないかなぁ。


 十六夜さんはイイ笑顔のまま、手に持つ衣装の数々を見せびらかしながら言った。



「そんなこと、言わなくても分かるでしょう?」



 うん…………分かっちゃいます。分かっちゃう僕がいます。これ見よがしに掲げてるそれ着せられるんですよね? ゴスロリ服では飽き足らず、コスプレ用としか思えない衣装まで着せるつもりですよね!?

 

 ああ、十六夜さんが心の底から笑顔を浮かべていらっしゃる! やめて! それをこっちに近づけないで!

 僕は竦み上がりながら様子を伺い、女装から逃れるチャンス――――引いてはこの部屋から逃げ出そうとして――――



「はい。逃すとお思いで?」

「ヒャッ!? せ、セレンさん!?」



 逃げ出そうと企んだその瞬間、銀色の髪を靡かせてこの屋敷のメイド長、月詠セレンさんが僕を後ろから羽交い絞めにする。

 いきなり現れたセレンさんに驚愕する暇も無く、僕は体の自由を奪われた。拘束を解こうと暴れにかかったけど、そこは流石メイド長。男であるはずの僕の抵抗さえ抑え込んで完全に無力化されてしまった。そしてその様子を見て満足そうな顔を浮かべる十六夜さん。



「よくやったわセレン。褒めてつかわす」

「ははー。ありがたき幸せー」



 これでもかというほど棒読みな美しい主従関係を見せつけてから、十六夜さんは僕に向き直る。

 ……つまり、味方なんざどこにもいないから、と……


 ――――俗に、こういう状況をこう言うんだったっけか。



「……詰みました?」

「そうね華炎。はい、王手」



 十六夜さんがわざとらしく足音をたてて、僕に近づく。コツコツ、と。十六夜さんとの距離が縮むに連れて心拍数が跳ね上がる。ついでに嫌な汗も滴り落ちる。



「昨晩散々な目に遭ったところで悪いとは思うけど、拒否権はないわ」



 その上で隠していた衣装を全てみせつける。そんなものをどこに隠していたんですか、という勢いで。何着も何着も。



「あ、あははは……」



 怖い。怖いんですけど十六夜さん。

 顔立ちは大変お綺麗で美しいけど、それがより一層恐怖感を煽り立ててくる。だって、張り付けた笑みが含みを持ちすぎているんだから。『美人の満面の笑みは警報そのもの』。誰が言った言葉だっけ。まさに十六夜さんのことじゃないか。



「さあ焔君。覚悟はいいかしら(アー・ユー・レディ)? 私はできてる」

「だめです」

「はい。できているとのことです」



 理不尽ここに極まれり。僕のパジャマを脱がせようと襟に手をかけた十六夜さんを見てそう思った。



「はい。ばんざーい」

「…………ばんざーい」



 ケセラセラ。

 僕はその瞬間もうどうにでもなれ、と思考を遥か彼方へ放棄したのだった






「……と、思ったのだけれど、やっぱりやめるわ」

「え……?」

「は……?」



 しかし、十六夜さんはそう声を上げて衣装をハンガーに戻した。どういうことかと置いてけぼりを喰らっている僕とセレンさんを放って、テキパキと衣装を元通りにしていく。


 十六夜さんが僕を着せ替え人形にするのをやめるのだ、ということに気が付いた頃には、あれほどあった衣装は全て手元からなくなっていた。でも、どうしてそんなことをしたの……? 僕には十六夜さんの真意を図りかね、困惑しながら問うことしかできなかった。



「なぜ、辞めたんですか……?」

「あら。そんなに沢山女物を着たかったの? 別に私は構わないけど」

「あ。いえ結構です」



 いや、そうじゃなくて。



「途中まで十六夜さんは本気で僕で遊ぼうとしていたのに……でも、突然それをやめました。どうしてですか?」

「別に? 気分の問題よ。気分」



 再度聞いても、十六夜さんははぐらかすばかりだった。素直に答えるつもりはさらさらないらしい。多分セレンさんが同じことを聞いても同様に有耶無耶にしてしまうのだろう。

 その理由は僕には考えられなかったが……



「あ……」



 ――――けれど、よくよく思い出してみれば簡単に想像のつくことだった。


 十六夜さんがこの部屋に入ったとき、あたかもたった今来たかのような素振りを見せていたが、もっとその前から来ていたのでは?

 僕が亡き両親へ届かない手紙を書いているのを見て、その後に酷く自己嫌悪に陥った姿を見たのだとしたら……?


 ……考え過ぎだろうか。



「あなたが捉えたいように捉えればいいわ。正解なんて私一人しか知らないのだから」

「え?」



 言葉にしていないにもかかわらず、十六夜さんは僕の思考を先読みしたかのようにさっと答えた。僕が目を白黒させている間に、更に言葉は続けられる。



「顔を見れば分かるわ。そんな小難しく考え込んで、何か思い出したみたいな声を上げたら予想がつくでしょう?」



 目聡い人だ……いや、僕が分かりやす過ぎなのかな。



「まぁ、これも仕事柄と言うか、特技だもの」



 特技、か。十六夜さんは豊葛グループの令嬢だから、そういう人の感情の機微を読み取る技能が必要だったのだろうか。

 僕がそんな風に考えていたら、十六夜さんは思い出したかのようにセレンさんへ命令を出した。



「セレン、彼を放してあげて。もう悪戯するつもりもないのだし」

「分かりました……」



 十六夜さんに言われれば仕方が無い、という具合にセレンさんは渋々と……本当に渋々と僕を解放する。

 すごく不本意そうな顔をしないでくれませんか……?


 僕を解放したセレンさんはそのまま十六夜さんの方へと向かい、その斜め後ろに控えるようにして立った。そのポジショニングにメイドとしての心構えが見えるような気がする。


 状況が話し合うのに相応しいものに整えられ、十六夜さんは一息ついてから口を開いた。



「さて村雨焔君。『()()()()』の大事な話をしましょう?」



 十六夜さんは意味ありげに妖しく微笑み、その真っ黒な双眸で僕を見つめるのだった。




お前に私が倒せるかな……?


  ○○○

 ○ ・ω・○

  ○○○

.c(,_uuノ


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