表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚師(?)さんが召喚されました。  作者: 平野 笹介
第一部 転生 邂逅 別離
2/106

♯01 森林

 『どうしたもんかなぁ‥‥』

目の前の女性に魔王がどうのと話を振られ、僕は正直なところ、結構混乱していた。

周りに人影は無いし、先刻のセリフも僕に向けられたものだとは思うんだけど‥‥。


『‥‥魔王て‥‥』


目の前の女性は、反応できずにいた僕に怪訝そうな顔を向けて

「‥‥言葉は、理解できますか?」なんて言っている。


うん、言葉は分かるんですけどね。意味は分かんないけど。


ともかく、人気のない森林の入り口に二人きり。

まずは状況の確認もしないといけないし、返答しておこう。


こんな大自然に、男女が向かい合っているだけって状況も、変な感じだし。


「え‥‥と、僕h え!!?」

訂正。向かい合っているのは女同士だった。





▼ルゴナ大森林入り口カプラ平原側


 言葉が通じる旨を伝えて、状況の確認をしてみたところ、どうやらこの女性ロンネリオ・オルネリア・カーグサス・レイン・コーネリアというらしく、女神の使徒だと自己紹介された。

『長いからネリネリさんと覚えよう』


また、今僕たちがいる土地は、地球とは別の次元に存在している、ファンタジーな世界で、ここはルゴナ大森林の入り口だとも説明された。

いや、説明されてもやっぱり分からないけど。


まぁ、僕の住んでいる辺りに、こんな森なんて無いし、当たり前といえば当たり前なんだけどね。

『取り敢えず、納得したフリでやり過ごす。話はそれから』


「それで、ここが地球とは違う世界で、貴女に召喚(?)された、ってのは理解できたんですが‥‥、ところで、僕は何の為に呼び出されたんですか?」


ネリネリさんは、笑顔で頷くと

『可愛いっていうか、綺麗だなぁ』


「青の魔王、アナタにはこれから、世界を救う為に魔王になってもらいます。」


『はい、わけわからん』


「少々手違いは有りましたが、それでもこの世界はアナタを求めています。ご協力願えますね?」


『っていうか、魔王ってなに?世界を支配しようとして、勇者にぶっ○されればいいの?いきなり呼びつけられて死ねってか!世界救えてないんじゃ!?』

益体の無いツッコミを脳内で入れていると


「先ずは、この世界の事を説明いたしましょう」

ネリネリさんは、僕の混乱を余所に、笑顔で続けた。


彼女の笑顔は、やっぱり綺麗だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ