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あさおきて4
天野穂葉。
史にとっては、大切な巫女であり、家族である。
「夕べ作ったじゃないですか? ほら、てるてる坊主!」
「うん。 いっぱい作ったな? 手ぇ痛い」
「それが効いたんですよ。 きっと!」
「なぁ?」
そんな彼女が、こうして起床を告げてくれるのは日課である。
お決まりの文言を、ドアの向こうから、いつも律儀に伝えてくれる。
とはいえ、実のところは今朝の通り。
事前に、バッチリ目は覚めている。
けれども、無闇に家族の興を削ぐのも悪い。
毎朝、こうして律儀に応じている所以は、そういった他愛のない気づかいによるものだった。
穂葉のほうは、それを理解しているのか・いないのか。
瑞々(みずみず)しい表情は、いつでも変わらずありがたい。
「朝ごはん出来てるから、はやく降りて来て下さいね?」
はずむ声を残し、階下へ向かう背中。
パタパタと、スリッパを鳴らす音が遠ざかってゆく。
「はーい」
それを見送った史は、本格的に朝の活動を──、身繕いを開始するのだった。




