恋人の営み
つい最近、テレビで『恋人つなぎ』なるものを見た。
恋人つなぎは、名の通り、恋人に見られる独特の手のつなぎかただ。
難しい話ではない。
ただただ、お互いの指を絡ませるように手をつなぐのだ。
恋人つなぎの説明などせずとも恐らくご存知の人が多いのだろうけど、私はこの時初めて知った。
初めてLINEの存在を知った時もそこそこ驚いた。
初めてスマートフォンを知った時もそこそこ驚いた。
しかし、私が『恋人つなぎ』を知った時の衝撃は、それら以上だった。
その行為は微笑ましく清純であるはずなのに、私にはエロく感じた。
エロくないことがエロく感じるのは、私の心が汚れている証拠でもあるのだろう。
思えば、真面目な文章を読んでいる時に『なんかエロイ』と思うことは、私にとって珍しいことではない。
私は『恋人つなぎ』の歴史を知らない。
いつから存在するのかなんて、知らない。
だけれども、最近のどんな技術の発展よりも、私を驚かせたのは『恋人つなぎ』だった。
やるじゃん。人類。
その発明は偉大だよ!
さて、ここまできても、私自身、私が何を言いたいのか分からない。
多分、別に伝えたいことがあった訳ではないのだろう。
ただ、感情が高まったので、どこかにぶつけたかっただけなのだ。
なんだあれ! なんかエロイ!!
ただただ、それだけなのだ。
うらやましくなんかない。