1 始まりはここから
この小説には残酷な描写が含まれる予定です。苦手な方は、ご遠慮してください。
人生初、小説を書きました。
温かい目で見守ってくれると幸いです。
「……以上を持ちまして、卒業式を終了します」
あぁ、本当に終わったんだなぁ。私の高校生活。と、ぼんやり結城蘇芳は思った。
この高校3年間何をやったかと聞かれると、「勉強」としか言えないものだった。県立の高校に落ちてしまったので、滑り止めとして受かっていた私立の進学校に行くことになった。
偏差値的には、50後半から60前半位のところだ。進学校で私立であるため、毎日勉強の日々。県立に行ってしまった友人からは、毎日楽しい高校ライフを満喫しているとのメールが送られてくる。彼氏どころか好きな人すらもできなっかた、青春時代を振り返って見ると、とても虚しい高校生活を送って来たことが分かった。
部活動は2年生の終わりに引退した。なので、丸々一年受験勉強に明け暮れていた。月に一回ある全国模試、上がる成績を夢に見て努力して、過労で倒れそうになった日々。その事だけが、今の私の頭の中で再生されていく。
もちろん、楽しいこともあった。皆で築き上げた文化祭。4泊5日の修学旅行……楽しい思い出の方が、圧倒的に少ないけれど、数少ない高校生活の思い出があった。
*****
日々の努力のおかげで、都内で有名な私立大学に受かり、後は入学式を待つのみになった私は、この春休みにやりたいことなどあまり無かった。家から大学まで片道1時間程度なので、引越しする必要性は無い。先程も述べたように、彼氏もいないので遊ぶ予定もない。友人の中には、国公立を目指している人がいて、後期の試験に向けて頑張って勉強しているので、遊びに誘えない。
さて、何をしようかと思っていた時、肩を叩かれた。
「ええっと、結城、ちょっと時間ある?話があるんだ」
頬を掻きながら、伏せ目がちで話してくる男子生徒が目の前にいた。何故か緊張気味に話かけてくる生徒の名前は、清水壱斗である。1年2年と同じクラスでよく話をした、私の友人のひとり。
「話って?」
「あぁ、ええっと……と、兎に角とても大事な話。人に聞かれたくないから、1時30分に化学室で待ってるから」
「えっ……!あ!ちょっと待って!」
清水はそれだけ言うと立ち去って行った。清水の後ろ姿を見て、私は、大きなため息をついた。
人生初の小説です。
楽しんで読んでくれたら幸いです。