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十代のお金入門 ~ お金持ちになる最初の一歩 ~  作者: 凪野 晴
第5章 お金を使うとは?

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第14話 消費と投資

 夏の暑さが通り過ぎようとしている休日、パパ、ママ、ハル、カノを乗せた車は、大型ショッピングモールに到着した。


 車をパーキングに停め、ショッピングモールの中へと入る。外よりもわずかに涼しい。ママは、予約している美容院へと向かった。


 残された三人は、アミューズメントスポット、いわゆるゲームセンターへと足を進める。UFOキャッチャーなどのプライズゲームや大型のゲームを楽しんだ後、そばにあるベンチで一休みだ。ハルとカノはパパからもらったお金で、ジュースを買ってきた。


「ママの美容院、まだ時間かかるよねー」


 カノが言った。


「次はどこへ行こうか。パパはちょっと本屋に行きたいのだけど……」


「ねぇ、パパ。『お金を使う』ことについて、教えてほしいな。こないだの話で値段について理解できたけど、良い買い物だったとか、ムダ使いだったとか、みんな言うでしょ。お金の使い方って、実はとても難しいのかなぁなんて思ってさ」


 ハルは、パパに授業をねだる。


「お金は、物やサービスと交換することで使ったことになるのよ」


 カノは、そんなの当たり前でしょうという感じで言った。


「そりゃそうだけど、良い買い物と悪い買い物といった、何か基準みたいなものがあるのかなぁって。ぼくは、なるべく良い買い物をしたいんだよ。ムダ使いはイヤだからね。だから、コツみたいなものがあれば、知りたい」


「ふむ。……なるほど。まだ時間もあることだし、『お金を使う』というテーマで話をしようか」


 パパは、本屋に行くことを諦めたらしい。


「やったっ!」とハルは喜ぶ。


「お金の使い方は、二つある。ひとつは『消費』で、もうひとつは『投資』だ。このどちらかしか、お金の使い方はないと言ってもいいね」


 パパが、授業を始めた。


「たった、二つしかないの? 簡単そうー。きっと、片方が良い買い物で、もう片方が悪い買い物ね」


 カノも、興味を持ったようだ。飲んでいたペットボトルのジュースにフタをする。


「そんな簡単な話なのかなぁ。そんなに単純だったら、誰も買い物に失敗しないと思うよ」


「そう、使い方は二種類だけど、この区別が実は難しい。まずは、この二つの言葉がどういうものか説明しておこう。『消費』という言葉は聞いたことがあるかな?」


 パパは、二人に問う。


「あ、えっと……買い物する時に余計に払う、消費税!」


 カノは、思いついたことを言った。


「確かに消費税というのは、目にする言葉で身近だね。お金を使うことに対して、税金がかかる仕組みだ」


 パパは、うなずきながら答える。


「税金というのもお金のことだよね。それも今度くわしく知りたいなぁ。なんで消費税を払わないといけないのだろうって、いつも思うし」


 ハルは、またひとつお金の疑問に気づく。


「そうだね、税金の話は今度にしよう。話をもどすと、『消費』というのは、『お金を使って、その後、それ以上の価値を生み出さない行為』のこと。そして、『投資』というのは、『支払ったお金以上に、お金が手に入るかもしれない行為』のこと」


 パパは、二つの言葉違いを説明する。


「……うーん。パパ、なんだか難しいよー。『消費』というのをまずは簡単に教えてー」


 カノは眉をひそめて、言った。


「そうだなぁ、例えば、コンビニでおにぎりを買って、食べました。お金を使って食べ物を買って、食べて、手元には何もなくなるだろ? これが消費」


「でも、お腹はふくれるよ。何も生み出さないってことはないと思うなぁ」


 ハルは、自分の意見を述べる。


「おにぎりが百四十円だったとするね。食べてしまった後では手元に何も残らないから、時間が経って百四十円以上になるものが何も残らないだろう?」


 パパは、二人に確認するように聞く。


「うん。お腹が満たされて、おしまいだねー」


「この消費に対して、『投資』としてお金を使った場合は、もっとお金が増えるかもしれないんだ。この前の値段の話を覚えているかい? 原価+利益で、値段が決まったね。ものを作るためにかかったお金が原価だけど、これは『投資』とみることができる。利益をのせて売ることができれば、前よりもお金が増えるね。ものを作るためにお金を使ったけど、売れれば利益の分だけプラスになるんだ」


「そっかぁ。『投資』だと、一時的にお金を使うけど、価値が上がって、結果としてお金が増えるかもしれないんだ。面白いなぁ。とすると……コンビニのおにぎりの値段は、やっぱり原価と利益がふくまれているんだよね。コンビニの店長さんは、おにぎりが売れて利益の分だけお金が増えたんだね」


「消費期限にならないうちに売れればね。売れなかったら、捨てなくてはならない。損ということになる。かけた投資のお金がゴミになってしまうよ」


 パパは、見方を変えた意見を示す。


「あ、だから、支払った以上にお金が手に入るかもしれない、なんだね。成功することも、失敗することもあるのか」


 ハルは、納得したように言った。


「『投資』はわかったよー。でも、でも、だとしたら、なんで『消費』というお金の使い方があるの? みんな、お金が欲しいのだから、『投資』をした方がいいよね。『消費』がなんだか、悪い買い物に思えちゃう。おにぎり、美味しいのに……食べちゃダメなの?」


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