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ラブストーリーは突然に。

「うっうっうっ。私はもうリード様のお妃には

なれないのですね。とおの時から

お慕いしておりましたのに。」


「こればかりは、、縁としか。アナタには悪いと思ってるのよ、王家の予算でいくらでも研究をー」

「初めてお会いしたのは、石橋に水路を通す実験をしてる時ですの!」


こら、王妃さまの言葉に被せるんじゃない。


彼女は本当に才女なのである。

齢10歳で橋の上に水路を通す原理を発見したのた。


勘の良い読者なら分かるであろう。

いわゆる通潤橋である。


サイフォンの原理で水をあげて通す。

そんなことが10歳児にできたのだ。


以前から王家はその才能に注目して取り込もうとして来た。

(第三王子が失脚、粛清されてなければ

嫁がされていたと思う。)

しかも、御実家の公爵家は彼女の手柄を自分達のものにしてきた。

タチが悪いのである。


(でもそれは王家の影には筒抜けらしい。

悪いことはできないものである。)


それで最近はこっそりと化粧品を私費で作っていらっしゃった。

バレたらそれも取り上げられていたところだ。


王妃様が融資してくださって保護してくださって、

良かったのである。


「私が現場で煮詰まっていた時、

リード様が現れて、お声をかけて下さいました。


この橋から水が出て、虹がかかるのが見たいと。

どんなに美しいだろうと。


石切場のほこりをさけて、ターバンで頭を

マスクで口を隠してらしたけど、あの蒼い目の美しさ。

忘れられなくって。」


「なのに、他所のひとのものになるなんて。

悔しい。きい。」


うううっ。。とハンカチを噛むエリーフラワーさま。


ハンカチを噛む人リアルで初めてみた。


まあ本当にリード様は美しいのだ。

例えるなら、夜空の流れ星。ひとすじの。


ベルサイユの男装の近衛兵。


新たな宇宙の歴史の一ページを作る皇帝。


撃て!(ファイエル!)って言ってそうなのだ。


金髪をたなびかせる姿は確かに素晴らしい。

少女漫画家だった王妃様にとっては自慢の息子であろう。


「橋の真ん中から放水するのはリードのアイディアだったのね。」



石橋は出来上がりに時間がかかって、去年完成した。

初放水を見に行って

ああ、通潤橋だー!と感激した。  


橋の真ん中から放水して虹がかかる。

とても綺麗だった。

放水して、ゴミも流すんだよね。


前世熊本まで見にいったのよ、飛行機の時間押しちゃったわ。。

なんて感慨にふけってたら、


「う、う、う、ウォーターー!!!!!」

王妃様が叫んでらした。


ヘレン・ケラー??と思っていたら、


「水の橋!

いえ、水の門が開いてる!!


ウォーターゲートっ!!!!!!」


あまりにも放水が美しく、我を忘れて

王妃さまが絶叫したので、


俗にウォーターゲート事件と呼ばれている。



「でもええとそれはちょっとおかしいですね?

その頃、リード様は11です。

絶賛反抗期の真っ最中。

大人しく視察に行ったりとかは、。


はっ!!」


何を気がついたのか、セバスチャンよ。


「あら、そうだわ。それはリードではないわ。

影武者よ。あの頃、そうやって世間をあざむいてきたの。」


あー、あー、あー、聞こえなーい。

王家の秘密聞こえなーい。


「だって髪を隠して口もかくして、目しか見えなかったんでしょ、

ホコリよけだけでなくて、マスクで口がモゴモゴして声も本人かわからなかったはず。」


「そうですね、それは拙者でござるな。

あの頃はリード様と身長と体重が同じで。

体格もよく似ていたでごわす。

影武者を務めもうした。

髪はオキシドールで脱色しましたな。

目の色だけは、元々同じ青なんす。


その後、護衛の道を極めるため筋トレ励んで、コレ、この通りで。がはははは。」


エドワード(ゴン)、オマエか、オマエだったのか。


井上真樹夫さんを彷彿とさせる、いいボイスで

言い切ったな。



一瞬、目を見開いたエリーフラワー様から、




きええええええええええええーーー!!!



天人な唐草な声が響き渡った。

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