違う、違う、そうじゃない
流石に王妃様も気まずそうだ。
「あー、あのねえ。」
「もう、ダメなんですか?私を選んでくださああいっ!!」
なんだろう。頭にニコニコドーという言葉が浮かんだ。
「えーっと。そうねえ。」
リード様はエドワードの影にピッタリと張り付いてる。彼は毒見係でなく、護衛が本職なんだな。
ごわすエドワードは、流石にガタイがよろしい。
どうもまだ、エリーフラワー様は気がついてないようだ。
そろりそろりと。
お能みたいな足取りで2人ではけてゆく。
王妃さまは横目で見ながら時間稼ぎだ。
そのままカーテンの方へ。
おや?二人羽織状態だった、王子様が消えたようだ。
まさか?王族専門の秘密の出口が??
ううん、考えない、考えない。
「それにっ!!なんでレイカさんがここにっ?!」
あー、クラスメイトだもんな。
流石にわかるか。
「お城で侍女やってるとは聞いていたけど、まさか
王妃様にすりよって、リード王子様を狙ってたのね!!」
「イイエ、ソレハアリマセン。」
能面マスク、カモン。
とんでもねえ風評被害だ。
「落ちつきなさい。ヴィヴィアンナ嬢を選んだのは
リードなのよ。
それにレイカさんは私に懐かしい日本の味を作ってくれてるの。」
「日本?」
「ざっくり言うとねえ、アタクシとレイカさんは
前世が同じ日本人なの。
だから、話があうから取り立てているのよ。」
あ、言っちゃうんだ。
「何ですか、ソレー!
前世云々で王妃様に可愛いがられて、
リード様に会えるなんて、ズルいズルいですわー!!」
なろうの悪役妹感ハンパねえ。
「あっ!!私も前世日本人みたいな気がしてきました!きっとそうです!!」
王子様に振られて記憶が戻ったとか言うなよ?
「そう、わかったわ。」
王妃様目が座ってるよ。
パンパンって手をたたくと
エドワードが、こんだらを持って現れた!!
どっから持ってきたんだ、あんなもの。
「重いこ、、」
シッ!と王妃様が唇に指をあてる。
私もちゃんと説明してもらったから、アレがこんだらではないと頭ではわかっている。
でもつい、こんだらと言ってしまうのである。
「さア、これの名前と使い方をおっしゃい。」
鳩が豆でっぽうくらったとはこんな顔を言うのだろう。固まる才女エリーフラワー様。
「・・整地ローラではないですか?
グラウンドをならすのに、こう、押して使う。」
「押して使うのね?」
「はい、押さなくてひっぱったら
万が一転んだら足が挟まったらキケンではないですか。」
「その通りよ。
でもね、ある年代の日本人は
ちゃんと整地してて、押していても、
そこに夕日が当たるとね、
引っ張ってトレーニングしてる、と思いこんでしまう 、
「おもいこんだら」で、
重いこんだらなのよ。」
そう。試練の道でど根性なのだ。王者のしるしは。