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グランディ王国物語(旧タイトル 思いこんだらの後のあと。(三作目)  作者: 雷鳥文庫


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26/44

振り向けば、ヤツがいた

今回シリアスです。当社比。

「ー!アンディ!!落ち着いて!」


「あー、私は落ち着いてあると思うんですけど、

皆様がなーーんで、こいつにこんなに

気をつかうのか、わっからないんですけどぉ。

……

あのさあ?人の悪口や陰口を言う時はさ?

まわりをちゃんと見なよ??」


震えるセバスチャン。


「ふん。

こいつがリード様の乳兄弟だからですか?

だから、エドワードもヴィヴィアンナ様も

さりげなく、コイツの恋のサポートまで、してあげてるんだ?」


あちゃーとおでこに手をあてる王妃様。


「や、やめろよっ!!」


恋?池のコイではなくて、、

とまた、ベタなことを考える。私。


「1番最初ね、あのカス野郎が近づいてきたときさ?

侍女長が呼んでるって、助けたのは、

まあ、よかった。」


「や、やめて。」


え?


「やめませーん!

それでカス野郎の発言を伝えて、ディスる。

あいつ、もっと酷いこと言ってたからさ、

それは良い。

さりげなく王妃様にお食事を提供させて、

お食事係の仕事をゲットさせた。


この辺までは無意識だったんじゃねえか?

本人も。」


思いあたるフシはあるが、恋心とは?


「王妃様の怒りをかったのを、助けてくれた、そして美味しい食事を何回か食べるうちに恋に落ちた。

(わらじシリーズくらい?)

いいねえ!!

で、その辺で告っときゃよかったのに。」


「彼女、まだ結婚したくないって言ってたからよ。」

「そうですね、王妃様。

それで皆さん外堀を埋めようとなさったんですよね、ご親切に。

次はあれか、うん、ヴィヴィアンナ様が

カス野郎からキモイ発言をされて、

しかも、まだ幼馴染のレイカ嬢を狙ってる、

と言いましたよね。わざわざ、ね。


すると、コイツ、ぶるぶる震えてショックを受けていた。

その前にリード様のお力で追い払ったのに、

そっちへ来ちゃったか、と。」


「 ……。」


「異常だったよね、あの狼狽えかた。

その後、こっちのお嬢さんが

取り乱したから目立たなかったけどさア。」


そうだった。セバスチャンの冷や汗で

プリティな池ができていた。


「あなたずっと見てたのね?」


「ええ、その後コイツは

ヴィヴィアンナ様への執着が怖いって言って、

王妃様に、粛正をうながしましたよね。


……カス野郎はどっちにしろ排除すべき犯罪者で

やべえ奴だった、それは同意します。


その頃から、コイツのお嬢への気持ちにお気づきだったんでしょ。」


お嬢。超大物歌手を思い出すわあ。

あまりの展開の早さと

伏線の回収に驚いたよ、おばちゃん。


「それで王妃様はコイツをつついてみた。

本気じゃなかったんでしょ?

カレーヌ様との縁談。

そういえば、イエ、僕に心に決めた人がとか言って

断って、お嬢に告るかと思った。

コイツお嬢のところに行きましたね、僕に縁談があるんですと、ね。

(でも、逃げられましたと)

通じなかった。

カレーヌ様、匿ってませんよ、だったよね?

笑ったわー!!」


ブラックアンディはうずくまる、セバスチャンさんを見下ろした。

「多分ね、オマエさ、

カレーヌ様と結婚しないで!私がいるわ!って

言ってくれると思ったんじゃね?」


「やめろおおおおおー!!」


えー、そんなこと考えてたの?


アンディ様は、すん、とチベスナキツネの

顔になって、

「気の毒なのはね、当て馬にされた

カレーヌ様ですよ。」


だからカレーヌ様に甘いのか。


「アンディ、私が側室推奨派の二人に腹をたてて、

結婚させようとしたのも、乳母にしたかった

気持ちも、本当なのよ。」


あ、そうですか。


「それからア、ワタシのオネエはキャラだから、

部屋に入れるな、だあ?

いやはや全く、全方面への

ジェラシー、恐れ入りやの鬼子母神!

(あら、王妃様の口癖がうつったわ)

他の面々もウンウンと同意してたな!

流石に根回しうまいな!セバス!」


「 ……。」


セバスチャンさんも王妃様も無言だ。


「お嬢、王妃様の美麗な絵をもらって、

鼻血ぶーってやって倒れたよね。」


「あっ、はい。」


急に振られて焦る私。


「そン時さ、お嬢と床の間にエドワードが

倒れこんで、クッションになったよね、

で、セバスが抱き起こした。

知ってたんだよねーエドワードも。

お嬢にコイツがホの字だって。

だから抱き止めたら怒られると思ったんだよねえ。」

「セバスチャンの気持ちに気づいてなかったのは、この子だけなのよ。」


王妃様がため息をつく。


「エドワードは

それはセバスチャンとレイカ嬢がご結婚ということか?みたいに王様にいってあげてたよね、

友情だわ。」


「あの時タマネギ部隊みたい口を開けて固まってたのでは?」

「玉ねぎ?みたいに大きくあけてたのは

あまりの展開に喜び?戸惑い?みたいに

固まったんでしょ。」


ええええ。


「でもね、お嬢、アンタすごいわ。

結婚の自由を勝ち取るなんて。虫のしらせ?」


「リードが頼んできたの。

セバスチャンとレイカの仲をとりもてないかって。

私は、無理よといったんだけど。」


苦虫を噛み潰したような顔でおっしゃる、王妃様。


「えっ、なんですか、ソレ。」


「ね、あそこで願ってなかったらさ、

リード様に甘い王妃様だもの。

どういう展開になってたか。

それなのに、強制された縁談の不可が、しかも王命によって認められるなんさ、


くくくくく、笑える。


ねえ、どんな気持ち??」


うわー、テンプレの煽り文句出しやがった!!


「き、貴様アー!!」


「オマエが、自分で何もしないくせに、嫉妬ばっかりするんじゃねえよっ!!

何が、アラン派だから気をゆるすな!

だよ!!

貴族でないのがお嬢の近くにいたのがそんなに目障りなのかよ!馬番の子で悪かったな!

オレの、家系がハニトラ専門だア?

ふざけんな!オレは一度だって女にはハニトラかけたことねえぞ!!

オマエだって、陰でコソコソ悪口言ってるインケン野郎だぜ!!けっ!!

腹ん中、真っ黒クロスケがっっ!」 


「お、おまえこそ、この、オネエ様やろうがー!!」


オネエ様野郎って。


それから、女にはハニトラかけてないって。

では男にはどうなんですか?


辛抱たまらず、殴りかかるセバスチャン。

「一発は一発です、

アタシ結構強いのよ!!ってさ」

舌なめずりするお庭番。


知ってる、でも、やめろ!!


「へなちょこパンチでも、十倍返しだー!」


わあ、ケンカをやめて、

私のために、争わないで、


こんなフレーズを。

使うなんてっ。


まさかまさか、よもや、よもやだ!

昔のネタより?

最近?の流行語のほうが古く感じるのは

なんなんでしょうかね。

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