学園八景からの、アンディふたたび
久しぶりに登校した。
王宮の王妃様のお部屋のキッチンの増設工事の為、ヒマになったのである。
5年間離宮住まいしてたのだ。久しぶりに王宮のお部屋に帰ることになる。
ついでに色々と手をいれるそうだ。
それで離宮はリード様たちのみの新居になった。
もともとは同居の予定だったらしい。
時々カンカンカンと増設工事の音が聞こえてきてたのはそうか。
私は王族の住まい状況にはまったく興味がなかったので気が付かなかった。
「せっかく母上と住めると思ってたのに。うっうっ。」
シクシク泣かれるリード様。
ヴィヴィアンナ様がひきつってるのに気づきましょう。
「あら久しぶり。ご機嫌よう。」
「もう、お仕事はいいの?」
「縁談がお決まりになったんですって?」
クラスメイト女子に
「こちらこそ、ご機嫌よう。」
「改装工事のためお休みです。」
「いいえ、その事実はありません。」
と適切な返事を返しつつ授業を受けた。
放課後。
つたのからまるチャペルや、テニスコートの横を経て、
重いカバンをかかえて、秋の日の図書館へきた。
思えばここの窓からこんだらを見たのがすべての
始まりか。。
「レイカさん!やっと学校にきたね!」
「あっハイ。」
やたらニコニコしてる図書委員だな。
良く図書館使うから面識はあるけど
レイカさん呼ばわりはなんだ?
おや、なんで涙目だ。
なんで寄ってくる?
ダァン!
私と彼の間の壁に足を打ちつけて
遮ったヤツがいる。
「お客さん、その子はお触り厳禁なんですけどネ。」
女がたの巨人、アニを守るヒッチのような事をいって、
私たちの間に身体を滑り込ませてきた。
あら、この人は。
「アンディさん(お庭番がなぜここに?)?」
「あなたはオネエ様センパイ!?
卒業したんじゃなかったんですか?
そ、それにその傷はっっ!」
アンディ先輩の左ほっぺたには
ハーロックのような傷が入っていた。
あれは、もしや!!
「ふん。認めたくないけども、若さゆえの過ちよ。」
…おい。やめろっっ!!
「まず、オネエ様先輩と呼ぶな。アンディ先輩と呼べ。
それからお家から通達がきてるだろ。
この子に安易に近づくな、と。」
ジロリと睨みつけて圧をかけてる。
お仕事バージョンのときはオネエキャラは封印するようだ。
「!
あれは遊び半分で近づくなってことでしょ!
僕はレイカさんが16になったとたん、申し込みにいったんだ!!」
「えっ、知らない。」
説明しよう!この国は16から結婚できるのだ!
「そんな!夜中から並んだのに!限定数に達したら
締め切られると思って!」
前世の幼稚園願書の受付を思いだす。
長女、瑠衣の娘の香織の為に
(字は変えた)
私も交代で並んだよ、。
閑話休題。
私の誕生日の前夜は物すごい低気圧だった。
前世なら避難指示とか、何年に一度のとか言うやつだった。
「それで開門と同時に執事さんが受けとってくれたんだ。」
そういえば。
執事のヒデージーニアスが
「そこに濡れた子犬がいましてな。
フォッフォッフォッ。」
と言って毛布とホットミルクを持ってどこかへ行ってた。
あー、暖炉の上に濡れた手紙状のものがあった。
インクが雨で流れて
呪われた手紙みたいになってたよ。
あれは釣書だったのか??
「何コレ読めないー!!」
母が顔をしかめてたね。
「なんだ、書類選考で落ちてんじゃん。」
「えっ、今度はちゃんと親御さんを通して下され。って執事さん言ってくれたのに。」
それは貴族的な穏便な断り方だと私でもわかるわ。
「そんな。ずっと顔合わせの返事待ってたのに。」
何故お問い合わせしない。
「レイカさん。僕はずっと貴女を見てきたのです。」
えっ、ヤダ。怖いぞ。
「ずっとこの窓からリード様を切なそうに見てましたね、その寂しそうな横顔がとても印象的で。」
はあ?
ただ私は、
あ、こんだらだ。
こんだらを引くところが夕日に映えるな、と思ってただけた。
前述してるようにリード様は見た目がよい。
夕陽に金髪がはえ、飛び散る汗がキラキラしていた。
汗臭い光景も
(ただしイケメンに限るという事がこれほど実感したことはない。)
絵のようになっていた。
「レイカさん。
整地ローラーを押すリード様を見る
貴女に見惚れたのです。」
…色々と言いたいことはあるが、
もし、これを、整地ローラーを。
こんだらと、
ああ、こんだらとさえ言えていれば。
前世日本人でさえあったらば。
彼は王妃様の覚えめでたく取り立てられ、
出世の道が開けたであろうに。
「申し訳ありませんが、あなたのお気持ちには答えられません。」
サクッと断っとく。こういうのは曖昧にしたらいけない。
「何故ですかっ、王子様を忘れられないあなたは
乳母に立候補したと聞いた!!」
ああア⁈
おい。今までの風評被害のなかでコレが1番ひどいぞ。
ペギー葉山さんの学生時代は名曲ですね。
それからガンダムはファーストをライブで見てました。




