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グランディ王国物語(旧タイトル 思いこんだらの後のあと。(三作目)  作者: 雷鳥文庫


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11/44

彼氏彼女達の事情

「はあーい♡朝どれ野菜をお届けにきたわ♡

先ほどお城の菜園で取れたのよ、新鮮よ。」


「アッ、ハイ」


朝の六時である。

前世のときは還暦カウントダウンだったから、

朝は早かったよ、

(その代わり夜も早かったけどね)


しかし、今は10代、何がなくても眠いのだ。


嗚呼、若いって素晴らしい。


「何故、私に??ここは女子寮ですが?

あなた男性ですよね?」

「いやーん、心は女性よ。庭師のアンディ、アンちゃんって、呼んで♡」


なんだ、このアンちゃん。


「さあ、もういいでしょ。」

後ろに寮母さんがいた。


「ごめんなさいね、このお野菜を届けたいというから。」


それで私の部屋のドアを朝もはよから 

太鼓の達人のようにリズミカルにたたいたのか。



「王妃様のお部屋に、私が行けるわけないから

ここに持ってきたのよ。アンタばかね。」


アスカ?


ちっちっちっ

アンちゃんは指を左右に振った。

うわっすっごいむかつく。


「だめじゃん、ここで、

バカって言う方がバカなんですーっ!!

って言わなきゃ。」


はああ?


「そしたら、

それを知らないアンタこそバカねー!!って返す。

ここまでがお約束でしょ。」



オメエも小学生男子かよ。

付き合ってられっかよ。 



バーローの神が降臨したところで、


「とりあえず受けとりますから。」

グイグイとアンちゃんを押し出した。




「と言うわけで、今日は朝どれ野菜づくしです。」

この時期は茄子とトマトときゅうりだね。


茄子とトマトのピザ。

きゅうりとトマトの和えもの

(ごま油とポン酢で仕上げた)

焼きなす、

茄子の揚げ浸し、茄子の豚肉まき。


「美味しい!ヘルシー。」

「豚肉まきとピザは若者の胃袋もアタックでごわす。」


おや、セバスチャンさんの手が止まってる。


「お口にあいませんで?」


食べ物に文句いうなや。ああん?


「いえ、アンディさんが来たのですか。」

セバスチャンがうつむく。


「庭師でなくてお庭番なんだよ。」

サラッと暴露する王子様。


「寮長もグルであなたの部屋を調べにきたのですわ。」

涼しい声で断言するのはヴィヴィアンナ様。


「カレーヌ様を匿ってないかと、見にきたわけね。」

エリーフラワー様、それはいったい?


全然仲良くないのに??


「灯台もと暗しでお城にいると思ったのね、

ごめんなさいねえ、アンディはアランの腹心なの、

あなたの顔を見にきたのね、

牽制することないのにねえ。」

王妃様が眉尻を下げられた。


アランって、、第一王子様!?


「レイカ嬢は母上のお気に入りだからなあ。気になったんだろ。」

「あらあら、アランったら。最近構ってあげなくて

寂しかったのね。

いつまでも子供なんだから。」


うへえ。そんなのに巻き込まないでー!


「しかし兄上もカレーヌを探してるのか。」

「彼女を妻にしたい貴族は沢山いますからね。

見つけておきたいのね。」


「レイカ嬢。

彼のオネエはキャラです。

今度からお部屋に入れないほうがいいです。」   

セバスチャンの言葉に

全員うんうんとうなずいたのだった。



夕方部屋のドアを開けると


「来ちゃった♡」


カレーヌ様がいた。


はあああああっ!?

何故。何故、なんでえ??どうしてえ?

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