第三回 「悪口」
ラジオネーム、リアル中学生さんよりいただいた怪談です。
「悪口」
――――……
わたしのクラスの人気者に起きた話です。
ある日学校の裏サイトで流れてきたサイトのアドレスにアクセスしたら、ネットラジオ局につながったの。
そのネットラジオの放送が、聞こえてくる話がどれもクラスの話みたい。
(あれ? ということは、リアル中学生さんのクラス?)
その内容が、
「仲良い子と思っていた子が、本当はその子のこと嫌い」という話だったんだって。
気を病んだその子は学校に行けなくなっちゃったのね。
不登校というやつ。
担任の先生が家庭訪問でその問題に気づいて、そのネットラジオ局を調べることにしたの。
でも、もうそのネットラジオ局は無くなっていたんだって。
だけど、先生はあきらめないで裏サイトの方まで調べたの。
そうしたら、問題のネットラジオ局のアドレスを投稿したアクセス元はわたしたちの中学校だったみたい。
先生がホームルームで生徒たちの目を閉じさせてこういったの。
「ネットラジオ局のアドレスを投稿したのは誰だ。誰にも言わないから手を上げなさい」って。
そしたらクラスの全員が手を上げたんだって。
――――……
――という投稿をいただきました。
えええ。
ちょっとー。
実話だったらイヤだ……。
リアル中学生さんは犯人じゃないですよね?
それでは、閉局前の特別企画「連続怪談特集」、明日も引き続きご聴取ください。
あっ何?
この黒いモヤモヤ?
この足元にいるやつ。
え、キミは見えない?