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僕の彼女は静かで優しい女の子だった  作者: ルイ シノダ
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学期末テスト


 図書室でのトラブル以来、女子達が何故か綾乃の側で話す事が多くなった。


朝や、昼休みに綾乃と話そうと思っても女子達から囲まれて席を動けないでいる。


 俺が綾乃を見ていると

「明人、高橋さん有名になったな。テニス部でも彼女の事を噂する男の子が出て来たよ。図書室の件聞いたけど、あれが火をつけたみたいだな」

「火をつけたって?」


「あんなトラブルになる程の女の子ってどんな子だろうと男だったら興味を示すだろう。それさ。お前ライバルが出て来るぞ気を付けろよ」

「そうなのか?」


「当たり前だ。高橋さんあれだけ可愛いんだ。いくらでも言い寄って来るって」

「それは困る」

 やっぱりこうなったか。仕方ない。ちょっと声を掛けるか。俺は綾乃に近付くと周りの女の子が


「あっ、水森君。みんなの前で綾乃の彼氏だって言ったんだって。かっこいいね」

「ねえ、二人共どこまで進んでいるの。キスとかした?」

「こらデリカシー無い事聞かないの」

「だってえ~」



「みんな綾乃と話したいんだけどいいかな?」

「あっ、そうなんだ。ごめん。じゃあ高橋さんまた後で」

 そう言うと素直に潮が引く様に去って行った。


「ごめん明人」

「仕方ないよ。それより」

「分かった」


 二人で図書室の入口まで来た。別棟になっているのでここなら人が来ない。

「参ったなあ。綾乃有名なっちゃった」

「何心配しているの?」

「だって、いろんな人が声掛けてくるだろうし」

「ふふっ、大丈夫よ。明人以外目もくれないから」

「分かっているけど」

「私の彼氏でしょ。自信もって」

「うん」


「それより学期末試験もうすぐだよ。明人の部屋で勉強しよ」

 意味は分かっている。


「そうしようか」


試験まで後二日、今日土曜と明日の日曜日だけだ。

「明人、今日は誰もいないんでしょ」

「うん」

「じゃあ私をしっかり捕まえて。勉強はその後で」



……………………。



 綾乃は積極的だ。こんな細い体でどこからこんな体力が有るんだろうと思ってしまう。


 ふふふっ、明人にして貰うと心が安らぐ。今日もいっぱいして貰って明日頑張ろう。




 一学期末テストは月曜から水曜まで行われる。テストのある日は午後から下校になる。だからテストの終わった月曜日は俺の家、火曜日は綾乃の家で次の日のテスト科目の勉強を二人でした。そして水曜日は俺の家にいる。



「明人家族の人達は?」

「姉ちゃんは生徒会で学校、父さんは仕事。母さんはこの時間はパートで出かけている」

「そっか、じゃあ二人きりだね」

「…………」


 ゆっくりと綾乃がブラウスの第一、第二そして第三ボタンを外した。淡いピンクのブラが見えて来た。

「明人、後は」



……………………。


 嬉しい、心が安らぐの。明人もっと。




「明人。起きないや。ふふふっ」

 右の頬にキスをして左の頬にキスをして、そして口に。明人を跨いでっと。明人の大きな胸に思い切り抱き着いた。もちろん二人共何も着ていない。

明人とこうして居ると何でこんなに気持ちがいいんだろう。別にするだけじゃない。ただこうして居るだけでもとても嬉しい。


 明人はイケメンじゃないけど私にはとても素敵な人。いつも教室の隅で図書室の隅で本を読んでいた私に手を伸ばしてくれた。絶対誰にも渡さない。


「あっ、綾乃。あれ上にいるの?」

「ふふふっ」


 私の可愛い胸を明人の顔の上に乗せちゃった。

あっ、もう一度してくれる。絶対離れないんだから。




 そして一学期末試験の成績発表が有った。


一位 高橋綾乃

五位 水森明人



「明人やったね。一緒に勉強した結果よ」

「うん、でも綾乃も凄いね。これで綾乃は抜けないや」

「ふふっ、一位に二人でなればいいよ」



「はあ、何あの二人、仲良いだけじゃなくて成績も凄い」

「私も頭のいい彼氏欲しい」

「そだね~」


「よし、俺も可愛くて頭のいい彼女を見つけて一緒に勉強するか」

「無理だ。お前は地頭が悪い」

「なんだと、お前も同じだろ」

「その前にまず見つけないと」

「そだな」


成績表が発表されている掲示板の前で好きな事を言われてしまった。


「綾乃行こうか」

「うん」


駄目だ、何処に行って何しても目立つ。どうしよう。



そしてついに夏休みが始まった。


―――――


明人と綾乃。まあ仲良い事で。


次回をお楽しみに

 

面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。

感想や、誤字脱字のご指摘待っています。

宜しくお願いします。


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― 新着の感想 ―
[一言] まだまだ平和ですが、既に不穏の影が。
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