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駄菓子屋から始まる異世界レベリング  作者: 八 五月 / 戯歌 飛龍
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第48話


「傀〜!今日はどうだった?」


パッと明るい声が聞こえる。

曲がっていた背筋を伸ばし、顔を上げると、小さな手を大きく振る妖精の姿があった。


「うん、今日もよかったと思うよ」

「 へぇ〜、それは良かったね」

「ティラは?」

「私はまぁまぁだったわ」


BRW団の寮に向かいながら話す。

今日は何をしたのか、していたのか

菊那さんに直接教えてもらえたこと、まだまだ力が及ばないこと

そんなたわいも無い話をしていると、とてもいい香りが流れてくる。

夕飯時だ


「なんか、お腹すいてきたわね」

「そうだね。今日の晩御飯なんだろう」

「あそこのご飯いつも美味しいしね。傀は今日、何食べるの?」

「そうだな…。ウサギかな…」


「えー、またウサギ。いつもウサギ食べてるじゃん。傀って、偏食さん?」

「いや、そういう訳じゃないけど…。だって思ったよりも、ウサギ美味しいから、ついね」

「食べないよりいいけど…パートナーからしたら少し心配よ」


ティラノ心配そうな顔

不意に胸がとくんと跳ねる


「ねぇー。傀、なんで顔逸らすの?」

「い、いや何でもない」

顔の熱が全然引かず、顔を向けられない。

そっぽを向いたまま、ティラの追撃をかわしていく。



そうこうしているうちに、寮に着いたようだ。

ほっと胸を撫で下ろす。


この大きなコの字型に建てられた建物は、BRW団が団員のために用意した寮だ。

真新しさあふれるこの寮は、育成所の生徒が無料で部屋を借りることができ、食事までいただける、BRW団所属の訓練生にとって大変ありがたいものだ。

もちろん、訓練所で単位を取ることで寮に滞在するための券が発行され、最大発行される枚数の制限が存在するため、ずっとはここにいれない。

単位を取らなければ無料で泊まることはできないし、単位を取り終わって仕舞えば卒業となり、それ以降は有料となる。


寮というよりも宿屋のような仕組みだ。

別に泊まらなくても構わないし、泊まってもいい。


しかし、以前はこのようなルールはなかったが、ズルをする人が現れてしまい、このようなルールが作られたと寮母さんが言っていた。


どの世界にもちょっとしたズルをしようとする人というのはいるらしい。







「ただいま戻りました」

「おかえりなさ〜い」

寮母の女将さんが忙しなく作業をしながら返事をしてくれる。

帰ってくると、どんなに忙しくても必ずお帰りなさいと言ってくれる。


女将さんがいる食堂を通り抜け、自室へと戻った。

そのまま食堂に向かっても良かったが、流石にヘロヘロになってしまった体を少し休ませたかった。


寮の部屋は全て個室で、だいたい6畳程度の広さがあり、机やベッド、布団が完備されている。

部屋にいない時は、ドアの外に清掃をお願いするカードを貼っておくときれいにしてもらえるし、券を事前に渡していなくても1日程度であれば、部屋に荷物を置いておくことも可能だ。

汗でベトベトになった服を脱ぎ丁寧に布団の横に置くと、そのまま布団に崩れこむ。


「ふぅ〜。今日は疲れたなぁ」

部屋に戻ってきて、気が抜けたのかそんな言葉が漏れる。

「お疲れ様」

「うん、ありがとう。ティラ」

「いいの、そ、それより…、いつ頃ご飯行く?」


ティラが言いにくそうに聞く。

空腹より疲れが出ているが踏ん張り起き上がる。


「そろそろ行く?」

「うん!」


そう言うと、食堂に向かう。

食堂に着くと、まだまだ忙しそうな女将さんにいつもメニューに載っているのを頼む。



「すいません。えーっと、ウサギ肉セットでお願いします」

「はいよ」


「じゃあ、私はベリーのパンと、スープで」

「はいよ…、お嬢ちゃんはそれだけでいいの?」

「ええ、大丈夫よ」



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