第40話
眠く辛い授業を乗り越え、今日の日直の仕事を終える。
結局、放課後になっても彼らはいつものように絡んでくる事はなかった。
初めは気にしていなかったが、段々と不安が大きくなって膨れ上がる。
(まさか奴らが来ないなんて)
そう、奴らが絡んでこない事は休日を除いてほとんどなかった。
いや、休日でも会えば、首に腕を回して逃げられないようにして、誰も通らないような所に連れ込むぐらいだった。
平日なのにそれがない。
どうしてなのか知りたいと思っていても、刃達とは違うクラスなので何があったのか知ることが出来ないし、それについて態々、赴く勇気もない。
別のクラスなのにも関わらず、どうして傀が刃達に放課後虐められるのか。
その要因の一つとして、刃のクラスの担任の先生は異様にHRが早く終わらせるのと、反対に傀のクラスが遅いのが原因だった。
何か用事があっただけなのかも。
勇気を振り絞って先生に聞きに行くまでのことでもなく、今日はラッキーな日として今日を楽しむことにしよう。
誰もいない教室を眺める。
久々の平和な放課後についソワソワしてしまう。
今日はもう異世界に行くぐらい時間はないし、あの本でも読もうと思い立ち、鞄から本を取り出す。
朝、試しに鞄に入れてみたら、本来、物理的に入るはずのないサイズの本なのに入ってしまったのだ。
それと同時に教材も鞄に入ってしまっている。仕組みはどうなっているかわからないが、鞄が特殊というわけではなく本が特殊だということだ。
だが、もちろん本の重さは変わりがなく、鞄がすごく重たい。
それで日々の筋トレの一環だという事にした。
「今朝気になったスキルは…」
目次を一枚一枚捲り確認していく。
スキル、スキル、スキル…。
あった!
一枚一枚が薄いページをペラペラっと捲り改めて読んでいく。
〈スキルについて〉
スキルとはその人の個性に強い因果関係がある。
例を挙げるなら、目がいい人が居たとしよう。その人がスキルを発動するとしたら、その目にスキルが発動する可能性が高いと言う事だ。千里眼がいい例だろう。
個性への話はここまでにして、次は魔力の話をしよう。
現実世界では、魔力の純度が低く、スキルを発動出来ない。
だが、魔力は微量だが、存在する。
それを効率よく吸収し、スキルを発動出来る者もいる。




