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駄菓子屋から始まる異世界レベリング  作者: 八 五月 / 戯歌 飛龍
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第21話

拗ねたティラを宥めるが、火に油。

顔を真っ赤にした彼女の姿に気づいた次の瞬間には、ティラは高々に宣言した。


もう!傀のトレーニングとっても厳しくしちゃうんだから!!

まずは、走り込み!そっちの木からあっちの岩までね!始めるわよ!



ビシッと指差されたのは、真っ直ぐ立派に育った木 から 人ほどの背丈のある大きな岩まで、優に50mは超えそうだ。

頑張らねばと気合が入る。


「私も体力つけないとだから、一緒に走るわ!とりあえず、10往復ね!」


そうして、地獄のトレーニングが始まった。


10往復おきに5分もない休憩、それを何度も何度も繰り返した。

足がクタクタで走れなくなったら、今度は腹筋、腕立て伏せと日が暮れ始めるまで続いた。

こんなに時間が経つのが遅いなんて…!


地面に寝そべっていた体を起こす。

ティラも疲れ切った様子で、地面にぴったりとくっついて肩で呼吸をしている。


「ふぅぅぅ」


大きく息をついてから、ティラに問いかける。


「ねえティラ、どうしてティラも体力をつける必要あるの?」


ティラは羽で飛べるからそんなに体力は重要ではないはず。

態々、僕に付き合ってくれたんだろうか?


「確かに飛ぶ方が楽に見えるかもしれないけど、実際には飛ぶのにも体力がいるのよ?

それに、動物やモンスターとかの攻撃を避けるのに必要じゃない」


「あと、攻撃は絶対にあたっちゃダメだからね」

「ん?なんで?怪我とかしても回復魔法とかでなんとからるんじゃないの?」

「あったらいいんだけどね。

体力とか傷とかを一瞬で回復するようなものはないわ、道具もね。

あるとしても、少し傷の治りが良くなる石とかよ」


「私が傀に渡したドッグタグについている石もそんな効果があったはず…」

「確かにあの時、指につけた傷が直ぐ治ったような…」

服の中にしまっていたドッグタグを出してじっと見てみる…けど、ゆっくりと体力が回復しているような感じもしない。



「だから敵のたった一度の攻撃が命取りになるから体力とか回避力が必要なのよ」


この話を聞いててよかった。

知らなかったら、油断していたかもしれない。

現実世界と比べると生きるのが難しいとはそういうことだったのか…。







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