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今日の更新はたぶんここまでです。
ようやく本筋に入れたかな?
中を見渡すとランプがともっていて意外と明るいようだ。
人がいる受付のようなカウンターやたくさんの紙が貼られた掲示板のようなものが見える。
とりあえず僕はカウンターへと向かい、年を召した女性に声をかける。
「すいません、よろしいでしょうか?」
「はい、識者組合へようこそ。ご依頼かしら?」
優しそうな眼をした女性の笑顔に、少し緊張がほぐれる。
「いえ、識者の登録をしたいのですが、お願いできますか?」
「あらまあ、まだお若いのに本が読めるのね、素晴らしいわ!この紙に名前とどういう本が読めるか書いてくれたら登録できますよ。説明は必要かしら?」
そういって女性は紙を渡し、問いかける。
「はい、わかりました。説明はお願いします、実は、あまり識者の仕事に詳しくなくて……」
「じゃあ説明をするわね。この世界の本は読むと疲れたり、しんどくなったり、ダメージを負うでしょう?最悪、本の力に負けて命を落とすこともある。けれど私たち識者は、本を読み、読破することで、本の力や知識を手に入れようとする…まあ、命知らずなんて言われたりもするわね。でも私たちのえた知識や力で世界は発展していっているの。だからあなたのような若い人が識者を志してくれるのはとても嬉しいのよ。」
……そんなの、呪いの本じゃないか!
まさか、この世界の本がここまで物騒だなんて……
思わず冷や汗が出て笑みがひきつる僕に、女性はにっこりと微笑んだ。
読んでくださってありがとうございました。