表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/100

<9> 異世界と地球での生活(松井香織)

 田中主任が会社を突然やめて、残った私たちはものすごく大変になった。

 私、松井香織は今日もお客様からの問い合わせにあたふたしている。田中主任がいたころは、対応できないお客様がいた時、相談したら快く対応を代わってくれたこともあったが、今は誰も代わってなどくれない。もう、こんな会社辞めちゃおうかなと思っている。


 田中主任は、なぜか不幸を一手に引き受けるところがあり、辞める二週間ぐらい前までは、大変なクレームの電話を受けるのは、なぜかいつも田中主任だった。


 それなのに、辞めることを決めた日からなぜか田中主任以外の人にも均等にクレームの電話が割り振られるようになった。不幸を一手に引き受けるのをやめてしまったかのようだった。何かあった時のために田中主任には連絡先を聞いておいたが、その時にちょっと気になることを言っていた。私はその時の会話を思い出す。


「た……田中主任。念のためなんですけど、連絡先を教えてもらってもいいですか?」


「松井さんになら特別に教えてもいいけど、圏外になっていることも多いと思うよ。ちょっと電波の届かないところに行く機会が増えるから」


「圏外?ですか。日本では電波の届かないところってあまりないと思うのですが」


「ちょっと、日本ではない場所に行っていることも多くなるから」


 私はそれを聞いて、連絡先を教えるのが嫌で嘘をついているのかとちょっと疑ったが、連絡先をあっさり教えてくれた。電話がつながらない時のためにメールアドレスも教えてくれた。


 さて、連絡先も知っているし、つながるかどうか分からないようだけど、今度電話してみよう。連絡先を知っているのは私だけのようだし、(特別にと言っていたから)別に深い意味はないと思うけど。電話して嫌がられることはないだろう。なんてことを考えながら、今日もお客様からの電話の対応をするのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ