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マリアの戦い

 引き分けだったが、エミリの戦いも無事に終わり、次はマリアの番となった。マリアは魔導書ということもあり、魔法をメインとして戦うらしい。


「最後はわたくしの番ですわね。1勝2引き分けですわね。私だけ戦わないというのも変ですし、わたくしも戦わせてもらいますわ(せっかくの見せ場を失う訳にはいきませんわ!)」


 ロリ魔王も「どうせ負けなのだから戦っても損はあるまい」とヤル気らしい。四天王達も「俺(青)とアイツ(桃)が戦ったのにお前(黄)が戦わないのは何かズルい!」と言って黄天皇にも戦わせるらしい。

 肝心の黄天皇は面倒そうにしているが。


「オレっちは戦うの面倒なんすけども……魔王様と青っちと桃っちが戦ったんすから別にいいじゃないすか」


 黄天皇ってのも納得するぐらいの黄色の髪をしている。

 服装も魔族っぽい格好に着替えており、他よりは比較的マトモのようだ。そして肝心のステータスはと云うと。


・エウリオル 男 LV503

【ステータス】

HP・・・450000

MP・・・900000

物攻・・・10

魔力・・・900000

敏捷・・・700000

防御・・・10

【スキル】

『鑑定 LV8』『飛翔 LV7』

『魔法強化 LV9』

【魔法】

『雷魔法 LV10』『闇魔法 LV9』

【称号】

・魔王軍四天王 ・マオウジャー:イエロー

・振り回される者 ・魔族 ・影の努力家


 四天王の中では、一番強いようだ。魔法に特化しているからか、物攻と防御が驚くほど低い。防御に至っては、数回ダメージが通れば倒せるのではないだろうか、という程だ。

 物攻に関しても、魔法が使えない場面ではただの役立たずになるイメージしか湧かない。だが、見た目に反して努力家らしい。


「勝負ごとには手加減できないたちですので、覚悟してもらいますわよ。それに、わたくしには三つの必殺技があるのですわ」


 マリアが戦うのを観るのは初めてだから興味が沸くな。まだ、見たことない魔法もあるだろうし楽しみでもある。

 そして、マリアのステータスはと云うと。


・マリア 女 LV278

【ステータス】

HP・・・310万

MP・・・230万

物攻・・・1500

魔力・・・80万

敏捷・・・26000

防御・・・1800

【スキル】

『魔法自動習得』『魔法強化 LV10』

『鑑定 LV10』『人化』

【魔法】

『魔法 LV10』

【称号】

・魔導書 No,0 ・ダイキの嫁


 魔力が黄天皇よりも若干低いが、MPはマリアが上で長期戦では有利のように見える。しかし、短期決戦となると魔力の差で少し不利かもしれない。ただ、HPが多いので自然と長期戦になる可能性が高いな。

 マリアが長期戦を好むのならだが……。


「では、両者指定の位置に着いてください」


 審判の合図により、二人は位置に着いた。

 その瞬間、一気に空気が変わったのを感じた。風なども吹かないことにより、周囲はより一層静まりかえった。

 武器は、黄天皇は杖を持ち、マリアは本? のような物を持っていた。

 マリア曰く、あの本は自分の分身のような物で、お陰で魔導書の状態にならなくても魔法を閲覧することが出来るらしい。


「武器を構えて……始め!」


「ライトニング・スピア!」


「防御結界&魔法制御ですわ」


 黄天皇は魔法で雷の槍を作りだし、それを一直線に放った。その攻撃に対しマリアは、自分の周りに防御用の結界魔法を張り、加えて「魔法制御」という謎の魔法を使っていた。

 アシストスキルで調べてみると、「魔法制御」の魔法は、自分のMPなどを1よりも少なくならないよう制御する効果と、その後発動する魔法の範囲などを制御できるらしい。


「ライトニング・スピアが通らなかった!? じゃあ、サンダー・クラウドでどうっすか!」


「詠唱開始____」


 本を開き、詠唱開始と言ったのは聞き取れたのだが、そのあとに続けていっていた言語がなにを言っているのか分からなかった。何かの言葉のようなものを言っていることは分かるのだが、早口のためアシストスキルで調べることも出来ない。

 マリアが詠唱を続けている間も黄天皇は魔法を繰り出していたが、どれも防御結界によって防がれてしまった。そうしているうちにもマリアの詠唱は進み……。


「____詠唱完了。さてと、準備出来ましたわ」


 詠唱を終えたマリアは、本を閉じ黄天皇に手を向けた。

 その目の前には、巨大な魔法陣が浮かび上がっており、それだけでも強力な魔法を使うことが分かった。


「な、なんすかこの魔法は……」


「覚悟してもらうとは言いましたわよ。これはわたくしの生みの親である賢者が得意だった魔法の一つですわ」


 たしか、マリアは賢者が作ったんだったな。その賢者が得意だった魔法か……自動で魔法が記録される本を作るような人間の魔法……。

 もしかして、辺りを炎とか氷で包んだりする魔法だったりして……。


「行きますわよ! ツヴァイヘルム!」


 その瞬間、黄天皇がいた辺りは、炎と氷の両方によって包まれた……。凍らされた草木が、次の瞬間には炎で氷ごと溶かされ焼きつくされるという光景が繰り返されていた。

 黄天皇はもちろん中心で、凍らされては燃やされるを繰り返していた。

 ……うん、両方だったか。制御してこの威力と範囲か、制御してなかったことを考えると胃が痛みそうだな。


「しょ、勝者マリア殿!」


「当然ですわね、わたくしが負けることは万に一つもありませんわよ。ダイキ様を除いて……」


 こうしてマリア達と魔王達の戦いは幕を閉じたのだった……。

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