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リエの戦い

先頭描写は苦手過ぎる…

 アストとロリ魔王の傷を癒し終えた俺達は、二戦目を始めることにした。ちなみにアストとロリ魔王は、木の下に並んで座り身体を休めている。

 と言うことで、確か二戦目はリエだったな。実際のところ大丈夫なのだろうか……。


「ボクは問題ないよ。アストちゃんが引き分けたお陰で、負けても対して皆も責めようとは思わないだろうからね」


 まあ、負けたら負けたで問題ないけどな。よく考えたら、魔王が働くって俺達からしたらマイナスにしかならないし。

 働かなくても、別に文句は言わない。ただし、ゲームとかの類いは没収するけどな。


「相手は俺が務めさせて貰おう。このマオウジャーの影の立役者であるブルーが!」


「これから戦うと云うのに何を言ってるのだ。あの阿呆(あほう)は……」


 あ、これ自分が考えて周りに無理矢理やらせてたのに忘れてるパターンだ……。ドンマイだな青天王(あおてんのう)、地味に俺もすっかり忘れてたけど。


 マオウジャーのブルーである魔族は、人型だが肌の色は青く、額には二本の角が生えている。格好は……彼の威厳をこれ以上失わせない為に黙っておこう(全身青タイツ&青いマントを羽織っているとは口が裂けても言えない……ククッ)。

 武器は、尖端に丸い宝石が付いた杖を持っている。おそらく魔法を主体に戦うのだろう。


「ボクの相手は君か。何というか……個性的な格好をしているね(幾らなんでもその格好は酷いよ……)」


 さすがにリエも引いてるみたいだな。というか無理矢理あの格好をさせられて、(しま)いには考えた張本人が忘れてるとか、もはや四天王達が可哀想だな。

 残りの二人も同じような格好してるしな……。


「では、時間も惜しいし戦おうではないか。負ければ魔王様が働いてくれるとは云え、勝負に手を抜くことは有り得ぬから覚悟するのだぞ……」


「そんなことは百も承知だよ。況してやアストちゃん達の戦いを観た後なら尚のこと思いっきり戦いたいよね」


 確かにな。あの戦いを観た後に、自分の戦いで手を抜くなんて馬鹿なことをする奴がこの場に居るわけがない。リエも勝負に負けたくないと云うプライドは持っている。

 と言っても、俺は戦いたいとは微塵も思わないが。リエ、ティア、マリア辺りは戦いたいと思ってるだろうな。エミリは……どうだろう。


 俺がそんなことを考えてる内に、青天王とリエは各々の位置に着いて武器を構えていた。

 先程説明した通り、相手は杖を構えている。それに対してリエは、一応ナイフを護身用に持たせているが使わないらしい。どうやら、今回は武器を使わずに、素手で戦うようだ。


「両者、準備は整いましたね。ルールは先程と同じとさせて頂きます」


 リエが戦えるのは、おそらくスキルを使用する一分間のみ。それを過ぎれば勝目はないと言える。

 だが、一分もあれば充分だろう。仮にも神であることには変わりなく、魔法やスキルが使えなくともステータスで幾らでも補える。それだけのステータスをリエは持っている。


「先に謝っておくね。死んじゃったらごめんね」


「何者かは分からないが……俺も四天王の一人としての意地とプライドを見せてやろう!」


 先に謝っておくって……そんな恥ずかしい台詞(セリフ)、後で後悔しそうだけどな。まあ、本当に死ぬ可能性がある分、若干怖いが。

 そう言えば、ロリ魔王達にはリエの正体を話してなかったな。話してたらロリ魔王が相手だった可能性もあるし、結果的には話さなくて正解だった。


 青天王のステータスをまだ見てなかったな。すぐに始まってしまうだろうが、一応チェックしておくか。



・ペンドラル 男 LV367

【ステータス】

HP・・・230000

MP・・・560000

物攻・・・23000

魔力・・・180000

敏捷・・・100000

防御・・・23000

【スキル】

『魔法強化 LV7』『鑑定 LV8』

『飛翔 LV8』

【魔法】

『水魔法 LV7』『闇魔法 LV4』

【称号】

・魔王軍四天王 ・マオウジャー:ブルー

・振り回される者 ・魔族


 ……久しぶりに普通のステータスを見たような気がする。うん、このくらいが普通に強い筈だよな。俺達や魔王が少し異常なだけなんだよな。

 それに、称号欄の「振り回される者」って……苦労してるんだな。オマケに「マオウジャー:ブルー」まで載ってるし。


 ステータス的には、魔法に特化しているようだ。レベルを見ても水魔法をメインに使っていると思われる。MPや魔力も普通よりは高い、その代わり物攻と防御は低めらしい。

 使う魔法によるが、リエが自分の間合いに持ち込めれば勝てるだろう。そうでなくとも本来のステータスなら問題ない筈だ。


「互いに武器を構えて…………始め!」


 始まりの合図と共に、両者は一気に戦闘体勢となった。


限定神化(げんていしんか)!」


「ウォーターショット!」


 リエは限定神化を使い、一時的にだが本来のステータスに戻り。青天王は、ウォーターショットを開幕早々撃ち込んだ。

 リエは限定神化により、身体から金色(こんじき)のオーラ? のような物を出し空中に浮いている。服装も普段とは違い、白い綺麗な着物に変化した。


 青天王が撃ったウォーターショットはリエに当たることはなく、近づいた途端に消滅してしまった。まるで、蒸発するかのように一瞬で。

 何が起きたかはリエしか理解しておらず、俺や魔王達は困惑してしまった。その後も青天王はリエに魔法を撃ち込もうとしたが、全て同じように当たる直前に一瞬で消えてしまった。


「ど、どういうことなんだ!? 俺の全ての魔法を使っても一撃も喰らわないだと……」


 どうやら、自分の使える全ての種類の魔法を使ったらしい。その時点で諦めようとしていたが、魔王の前で負ける訳にはいかないと再び魔法で攻撃し始めた。


「そろそろ時間的にも危ういから決めさせてもらうね。一撃で終わるのは構わないけど死んじゃダメだよ。ボクも出来るだけ手加減はするから」


 魔法やスキルが使えないので殴って終わらせるらしく、リエは拳を構えていた。身体から出ている金色のオーラは、構えた拳へと集中している。

 しかし…………リエが神らしい状態ってのは違和感が凄いな。普段があれだから仕方ないのだが。


「それじゃあ逝くよ……ハァァァ!」


 拳を振りかざすと金色のオーラと衝撃が青天王へと襲った。その威力は加減をしていても凄まじく、青天王のHPを残り一割まで削っていた。


 周囲の木々は折れ、地面は抉れ、土埃が辺りを舞っている。まるで、爆発でも起きたかのような状態だ。観ていた俺達も被害に遭わないようにと防御系の魔法を発動していたので、戦っていた青天王の他には誰も怪我などはしていない。

 リエが少しでも加減を間違えていれば、青天王の命は亡く、辺り一帯は凄まじい被害になっていた事だろう。


「これ程までの力とは、恐れいった……俺の敗け、だな」


「青天王の気絶により勝者……リエ殿!」


 青天王は最後に一言呟くとそのまま倒れ、気絶してしまった。傷等も多く、服もボロボロになっていた。しかし、その顔は心なしか安らかに見えた。

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