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Sランク冒険者

※2020年5月8日 文の書き直し終了

魔物を倒し終えた俺とアストは、ギルドに向かっていた。


「初日にしては、かなり狩れたよな」

「そうですね、マスター。かなりという量じゃないですけどね」


 【アイテムボックス】は、かなり便利だった。倒した魔物を全て入れて置くことができる。しかも、腐ったりすることもない。


「早く帰って換金しないと。宿が見つからなくなるかもしれない」

「私が検索しておくので安心してください」

「ありがとな、アスト。アストが居てくれて本当に助かるよ」


 それに、勇者達に見つかるのは面倒臭そうなのであまり街を出歩きたくない。あと、早めに切り上げて休みたい。

 しばらくするとギルドに到着した。話題も少なくなっていたので丁度いい頃合いだった。


「そういえば、アイテムボックスのスキルって、人に見せて大丈夫なの?」

「はい、冒険者なら数人に一人は持っているので大丈夫ですよ」


 俺達は中に入り、カウンターへと進んだ。

 周りには、俺達と同じように今日の結果を報告した冒険者がそれなりにいた。


「あ、ダイキさん。どうしたのですか?」

「いや、魔物の換金をしようと思って」

「魔物は……ああ、アイテムボックス持ちですか。依頼はいいのですか?」

「別に依頼を受ける必要もないんですよね」

「そうですね。では、あちらの机の上に魔物を乗せてください」

「いや、結構量があるから机の上じゃなくてもいい?」

「はい、いいですけど?」


 俺は、倒した魔物を床に全て置いた。

 ギルド内はかなりの広さがあったので、置くスペースは問題なかった。


「これで全部です」

「…………」

「どうかしました?」


 受付だけでなく、周りの冒険者達まで固まっていた。まあ、量が量だし少しは分かっていたが。ある程度、生活費は確保しときたいから仕方ない。


「A級の魔物がこんなに。それに他の魔物達も。しかも、傷も全然ついてない……。ギルドマスターを呼んでくるので少々お待ちください」


 そう言って、受付の人は早足で奥に入っていった。量が問題じゃなかったのか。


「アスト。一応聞くけど、何でか分かるか?」

「マスターは、あまり魔物を鑑定してませんでしたから、分からないでしょうが。ここにある魔物の7割は、A級の魔物です。同じランクの冒険者が束になって戦う相手なので驚いているのでしょうね」

「なにそれ聞いてないんだけど」

「はい、聞かれませんでしたので」


 つまり、俺はそんな魔物を数時間で大量に取ってきてしまったのか。そんなのが街の近くに沢山いたのか。

ていうか、アスト。お前聞かれませんでしたのでって……。


「お前がダイキだな?」


 いきなり後ろから呼ばれた。

 始めに来たとき、他の冒険者達を注意していたギルドマスターだった。


「はい、そうです」

「いちおう聞くが、これは全てお前が殺ったのか?」

「全部では、ないですよ。9割ぐらいですよ……」


 アストにも戦闘の確認してもらったから、あながち嘘ではない。


「うーん……どうするか」

「何がですか」

「いや、こんな事が出来る者をEランクのままには出来ないと思ってな」

「いえ、俺はEランクのままでも」

「つってもなぁ、周りはそれを認めると思うのか?」


 そう言われ、周りを見ると……。


「なんだアイツ……どんな強さしてるんだ」

「いや、なんか裏があるのかもしれないぜ……」

「でも、アイツはEランクのままで良いっていってるんだぞ……」

「怪しいな……」

「クソッ、あんな綺麗な子を連れやがって……俺なんて受付ともまともに喋れないっていうのに……」


 最後のは聞かない事にして、ほとんどの皆がヒソヒソと話していた。こういうの嫌だ。


「で、どうするんだ。Sランクになるかならないか?」

「いやいや、何でSランクなんですか」

「そりゃそうだろ、こんなに強い奴をAランク以下に出来ると思うか?」

「強いって……ギルドマスターは俺のステータスを知らないでしょ」

「そこなんだよな。問題は」

「何がですか?」

「お前の強さをどうやって周りに認めさせるか。まあ、訓練場で試験をすればいいだけなんだが」


 なんか面倒な事になってきた。絶対にアストは気づいてただろうな……あ、顔そらした。


「分かった。試験を受けます……ただし条件が一つ」

「ん? なんだ」

「王様とかに、俺の事をあまり知られないようにしてもらえると助かります」

「まあ、別に構わないが……」

「それじゃあ、訓練場とやらに連れてってください」


 俺は、ギルドマスターに連れられ訓練場に来た。広さはサッカーコート一面ぐらいの広さだ。


「じゃあ、こいつと戦ってくれ」


 そう言われ入って来たのは、二足歩行の黒い狼だった。

 また、二足歩行の狼か。


「こいつは、ギルドの召喚魔法持ちが召喚したモンスターだ。倒してしまって構わん、行動不能にすればお前の勝ちだ」


 鑑定スキルでステータスを確認してみた。じゃないとまた何か面倒なことになりそうだから。


・シルバーウルフマン オス LV98

【ステータス】

HP・・・8000/8000

MP・・・900/900

物攻・・・5600

魔力・・・300

敏捷・・・6200

防御・・・4800

【スキル】

『索敵 LV3』

【魔法】

 なし

【称号】

 なし


 そこまで強くは無いようだ。

 たぶん、B級くらいだろう……たぶん。


「準備は良いか?」

「ああ、大丈夫です」

「武器はいいのか?」

「はい」

「では……はじめ!」


 次の瞬間、シルバーウルフマンは突っ込んできた。俺も拳を構えて迎え撃った。

 シルバーウルフマンは、顔面にモロくらい、簡単に死んでしまった。


「これで良いですか?」

「あ、ああ……いや、スゲーな。S級の魔物を簡単に……」

「は?」

「こいつは召喚魔法に失敗して、たまたま出てきたS級の魔物だ。それをいとも簡単に倒すなんてな」


 まじか、B級くらいだと思ったのに。てか、失敗で出てきたって。

 アストは、あっちで笑いをこらえてるし。


「これで今日からお前はSランクだ」

「なんか周りの奴等が嫌に静かなんですが」

「そりゃそうだろ。あんなの見せられたら」

「ていうか、あれがS級なら魔王軍の四天王とかランクどのくらい何だよ……」

「魔王軍の幹部は全部SS以上だな。まあ勝てる奴なんて居ないだろうが」


 それの二番手を倒してしまったのだが。良かった、アイテムボックスから出さなくて。


「そういや、ステータスはどんくらいだお前?」

「それは教えらません……」

「そうか。まあ、強い奴がギルドの中にいるのは、俺達としても良いことだ」

「じゃあ、引き抜かれないように王様には内緒にするんですね」

「ああ、分かってるさ」


 こうして、俺はSランクになってしまった。

 アストは、終始笑いを堪えていた。


「そういえば、換金した魔物達は?」

「ああ、受付が待ってるから行ってこい」

「そうですか、それでは」


 俺は、訓練場から出て受付に来た。

 アストは、ツボに入ったのかまだ笑ってる……。


「ダイキさん。実は凄く強かったんですね。驚きましたよ、私」

「そんなでもないですよ。あ、あとこいつも冒険者になれます?」

「この笑いを堪えるのに必死な人を、ですか?」

「ああ、あの魔物の1割はこいつが倒したんだ」

「そうなんですか! では、名前をこの紙に書いてください」

「はい、わかりました」


 アストは、用紙に名前を書き冒険者になった。

 今回は、説明いらないだろう。


「では、こちらがプレートです。アストさんはAランクからですが良いですか?」

「ええ、良いですよ」

「あと、こちらが換金した貨幣です。全部で金貨5000枚です」

「はい?」


 そう言われて置かれた袋には、金貨が大量に入っていた。

 パッと見た感じでは、強盗とかが持ってそうなイメージだ。


「たった数時間で、ちょっとした金持ちになった……」

「凄い量ですね。マスター」


 こうして俺は、Sランクになると同時にちょっとした金持ちになった。これで生活費には困らない筈。

     ・

     ・

     ・

     ・

     ・

・木村大輝(Sランク冒険者・ダイキ) 男 LV521

【ステータス】

HP・・・38366500000000(38兆3665億)

MP・・・256936580000(2569億3658万)

物攻・・・631600000(6億3160万)

魔力・・・631600000(6億3160万)

敏捷・・・631600000(6億3160万)

防御・・・631600000(6億3160万)

【スキル】

『全スキル LV10』『スキル作成 LV10』

『バトルアシスト LV10』『アシスト』

『マップ』『必要経験値1/10』

『経験値100%増加』『LVUP時ステータス超上昇』

『無詠唱』『魔法同時発動』

【魔法】

『全魔法 LV10』『魔法作成 LV10』

『マジックデストラクション』

『インスタントデス』『ウォーターショット』

『ホムンクルス創造』

【称号】

・勇者 ・適正者 ・神の恩恵 ・魔神 ・剣神 ・龍神

・人間を辞めし者 ・ホムンクルスを作りし者

・アストの主 ・魔物の天敵 ・残虐の王



・アスト 女 LV197

【ステータス】

HP・・・378000000(3億7800万)

MP・・・37800000(3780万)

物攻・・・9300000(930万)

魔力・・・9300000(930万)

敏捷・・・9300000(930万)

防御・・・9300000(930万)

【スキル】

『アシスト』『バトルアシスト』『全スキル』

『マップ』『無詠唱』『必要経験値1/10』

『経験値100%増加』『LVUP時ステータス超上昇』

【魔法】

『全魔法』『ホムンクルス創造』『マジックデストラクション』

【称号】

・アシストスキル ・ホムンクルス ・全知全能

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