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まさかの……

 ティアと別れたあと、アスト達には城のほうで先に待つように伝え俺とティアのお義父さんは別の部屋へと二人で来ていた。

 アスト達は一緒についてくると言っていたが帰ったら何かご褒美をあげると言ったら簡単に言うことを聞いてくれた。


「で、ダイキ殿は何の話か分かっていると思うが改めて言わせてもらおう。ティアのことは本気で好きなのか?」


「はい、俺はティアを含めアスト達を真剣に愛しています。みんなの為ならこの命を賭けても守りぬくつもりです」


 アスト達も俺のことを真剣に考えていてくれていると信じている。家出したあの時も俺のことを想って探しに来なかったと父さんやロインさんから聞いている。

 普通なら自分達が探しに行くがアスト達は俺の過去を知って探しに行くのが逆効果だと考えてくれた。もしも、あの時にロインさんや父さん達じゃなくアスト達が来ていたらワープを使ってすぐに立ち去っていただろう。だから、アスト達には感謝してもしきれない……


「どうやら嘘ではないようだな……分かった、ティアを贔屓しろとは言わないが他の子達と平等に接してくれるのならば結婚を認めよう」


「え……いいんですか? いや、反対されても困りますけど……」


「娘の幸せを想うのは父親の義務だとわたしは思っているのでな、ティアが幸せになってくれるのならばわたしは賛成しよう」


 てっきりリエのお義父さんと同じように反対されると思ってた……でも、そういう考えを持てるってのは親としてとても立派で格好いいことだと思うな。


「わかりました、娘さんのことは責任を持って守ります。この里に何かあったら俺はすぐさま駆けつけますので今後ともよろしくお願いいたします」


「うむ、頼んだぞ。さて、わたしは許可を出したが……ティアの会っている妻の方が問題だな」


「はい?」


「妻はティアのことが大好きでな……わたしが許可をだそうとも妻がどうにかならない限りは」


「マジですか……奥さんがそれだからお義父さんが立派になったんですね……」


「否定はしない……」


 問題はお義母さんの方だった……ホッとしたのに一瞬でまた心配事が増えたな。まさか、お義父さんじゃなくてお義母さんがボスだったなんて……


「まあ、頑張れ……良くて殴りあいだと思うが……」


「良くて殴りあいって……最悪どんなですか?」


「……わたしからは言えないな。考えるだけで手が震えてきたしな」


 俺は静かに幸せに暮らしたいだけなのにな……魔王とか邪神とか面倒なことが多すぎるだろ。あっちではラノベとかの主人公を羨ましく思ってたけど実際に体験するとマジで心が折れそう。


「では、会いに行くか……決してわたしを置いて逃げないでくれよ?」


「善処しますよ、最悪ワープを使って二人で脱出しましょう……」


「その時は頼むな、わたしと妻とでは天と地ほどの差があるから」


 こうして、俺はティアのお義母さんに向かい始めた……ティアのお義父さんと何時でも脱出できるように準備だけして。

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