一輝という者
ラストにダイキの祖父の名が!? でも、タイトルでほぼネタバレですね……
「ええ……あなたの辛い過去も見たわ……頑張ってきたのね」
そう言われた俺はリエのお義母さんに静かに抱きしめられていた……それはとても心が温かくなっていくのを感じた。
「はい……でも今の俺にはリエの他にもアスト達や街やギルドの皆がいます。それに、あっちの世界で俺が幼い頃に死んだ両親とも一緒に居れているので自分では報われたと思っていますよ……」
「そう……そうね、それなら良かったわ! リエが前々から目をつけていたのですから半端者では困りますからね! もう、あの時はストーカーに走りそうだったので心配だったのよ」
「ママ!? それより、もう抱きしめる必要はないよね! 離れた離れた!」
そういや、ずっと抱きしめられてたな……でも、異性としての感情というよりは母性を感じたな。
「で、式はいつ挙げる? 半分とはいえ神の身だ、早めに式を挙げるに越したことはなかろう……というよりリエのドレス姿が見たいから早く式を挙げるのだ!」
「ついに隠すつもりなくなったねパパ……でもボクも式を挙げたいかな……」
「そうだな……でも、まずはティアやエミリの両親に会わなきゃだな」
「ダイキ様……でも、わたしの両親は既に……」
それは知っている……でも、考えてみよう。死んだ人と会う? 普通なら無理だな、だけど俺は自分で言うと悲しくなるが普通とは程遠い。
「エミリ、俺の両親はどこから来たか忘れたか?」
「え……あ! もしかして!」
「そうだ……もしかしたらだがエミリの両親と会うことが出きるかもしれない」
「ほ、ほんとですか……はい、お願いしますダイキ様!」
これでエミリの辛かった気持ちが楽になってくれればありがたいな……今までも辛そうな顔をしてたしな。
「それではリエ達5人との結婚ということ良いのだな?」
「はい……って何でアスト達とも結婚するって知ってるんですか?」
「ははは! お主が挨拶にくるのは一種の運命であったからな! 一昔前にリエの連れてくる男の予知夢は見とったからな!」
あれ……それって断られたのは何故なんだ?
「お主を一度断ったのはお主がその程度で諦めるような男か見る為だ!」
「そうですか……じゃあ、式は近いうちに挙げるのでその時は招待状を送ります」
「そうか! リエを幸せにするのだぞ! もしも、リエを泣かせたら……「あ・な・た?」なんでもないです」
「夫も言いかけましたが、リエを泣かせるようなことがあればお説教に行きますからね?」
なんだろうて……笑顔の筈なのに目が笑ってないせいで怖い……でも、そうだな。嫁を泣かせるような男は旦那失格だ!
「じゃあ、そろそろ帰ります。また、みんなで一緒に来ます」
「バイバイ! また来るからねパパママ!」
「「「お世話になりました(わ)!」」」
いろいろあったがリエの両親への挨拶も出来たし良かったかな? あ、もう暗くなってきてるな……
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ダイキ達が帰ったあと……
「あれがあいつの孫か……酷な運命を背負ったものだな……」
「そうですね……でも、あの子は既に沢山の辛い経験をしたのですから。きっと大丈夫ですよ」
「そうだな……それにあれに気づけば今までよりも遥かに強くなるだろうな。今のままでは邪神に打ち勝てぬからな」
あれはリエですら知らないことであった……知っているのはリエの父と母、そして……
「あいつは祖父にそっくりだな」
「そうですね……木村一輝にそっくり……」




