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リエの両親

「ほれ、座れ座れ! 大したものは出せんがな!」


 何故かダンジョンの一番奥まで通されて、何故か座らされ、何故かお茶を飲まされている……リアクションがとりずらい……


「リエが連れてきた客人だ遠慮はいらんぞ!」


「すみませんねうちの旦那が、いつもこんな調子なんですよ。それにしてもリエは大きくなったわね~!」


「もう! もうボクだって子供じゃないんだからね!」


 うわー本当にどうしよ……まずは結婚の報告か……大丈夫には思えないな……


「パパママ! それよりもボク達から大切な話があってきたんだから!」


「む? どうした我が愛しい娘よ」


「なんですかリエ、大切な話って?」


 あっ俺からか…………よし、覚悟は決めておくか……


「それは俺から話ます……あ、それと俺は木村大輝っていいます」


「おー! よろしくな若造よ!」


「あら格好いい子ね~! リエには勿体ないくらい!」


 なんだろうなこのテンション……特にお義母さんのほう……世の中の母親はみんなこんなテンションなのだろうか?


「実はですね……娘さんとこの度結婚する「娘はやらん!」ことに……」


「パパ!? なにベタなことをしてるの!? しかもまだ話してる途中なのに!」


 やっぱりか……ティアの親にもやられんのかな……そうだったら面倒だな……


「あなたー? 人の話はちゃんと最後まで聞かないとですよ?」


「そ、そうだったな……」


「では、話をさせていただきますね……娘さんとこの度結婚することになりました。挨拶に伺おうにも何処にいらっしゃられるのかも分かりませんでしたので今まで挨拶に伺えませんでした」


 よし、俺の言い訳はこの位しか思い浮かばない! ぶっちゃけリエに親がいることすら知らなかった!


「ならんならん! リエの婿がこんな軟弱そうな男など! 神になってから出なおせい!」


「あなた……せめて鑑定スキルくらいは使ったらどうですか? 半神ではありますが正真正銘の神の称号をお持ちですよ?」


「なんと!? どれどれ……リエの婿になるならワシを倒してみよ!」


 どうして俺の周りの奴は鑑定持ってても使おうとか考えないんだろう……あれか? 脳筋ばっかなのか?


「あなた? 少し落ち着いてみたらどうかしら? それともあの時みたく力ずくで頭を冷やしましょうか……」


「す、すいません勘弁してください……ならば大輝とやらはリエのどこに惚れたんだ? 生半可な返事をすれば……」


「あ・な・た?」


「ひぇっ!? すみません、なんでもないです!」


 この夫婦の力関係がこの数分間で凄い理解できるな……それとお義父さんのほうはあれだな……親馬鹿ってやつだな。

 だって、うしろの部屋の隙間からリエの写真が壁の至るところに貼ってあるのが見えるしグッズとかも見えるしな……


 どこに惚れたか……俺がリエに惚れた理由は……


「俺はリエが俺のことを大切に想っていてくれている一途で真っ直ぐなリエの心に惚れました。それ以外のなにものでもありません」


「それは本心だろうな? ………………よかろう、リエとの婚約を認めさせてやろう! だが、リエを泣かせるようなことがあれば……分かるな?」


「良かったわね~! 今日はお赤飯を炊かなくちゃ!」


 ……ふう、なんとか認められたみたいだ。でも、俺が嘘ついてたらどうする気だったんだ?


「お主は何故ワシがお主が嘘をついてないか分かったのかと思っているな? それは、ワシのこの金色の目の力だ」


「その金色の目が?」


「ああ、この目は相手がどんな気持ちかを読み取れる。だが喜びや悲しみやお主の場合だと疑いなどの簡単なものしか読み取れん。その代わり、使いたい時に自由に使えるのだ」


 なんか凄い力をもった目だな……ということは奥さんの青い目も?


「ワタシの目は夫と違って相手の過去を読み取れるの。ただし、相手のとても嬉しい時や凄い悲しかった記憶とかの強烈な印象を持つものね」


「それって……」


「ええ……あなたの辛い過去も見たわ……頑張ってきたのね」


 そう言うとお義母さんは俺をそっそ抱き締めてくれた……それはとても心が温かくなるような不思議な気持ちになった。

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