阿○さん
「さてと……あれはなんだリエ?」
「それはですね……」
夕食も食べ終わったので俺達は俺の部屋に集まっていた。あの、オカマ天使は食事の片付けをしているが……
「ちょうど暇なのがあの二人しか居ませんでした、それ以上それ以下でもありません……」
たしかにせっかくの新婚旅行だからエミリにも楽をさせたいし呼ぶのは許可した……だが、
「あれはないですね、というかマスターの身が心配で夜も眠れませんよ……」
「あの方たちには驚きましたよ……キッチンを見に行ったらムキムキのお二人が厚化粧でエプロンを着てましたから……」
「もうダイキ様と一緒に寝るしか方法はないですわね!」
「ダイキ殿と一緒に寝る!? そ、そうだな! それしか方法はないだろうな!」
なんか最後らへんの感想がおかしい気がしたのは俺の気のせいか? まあ、みんなと同じ部屋で寝るのは賛成だな……さすがに怖い。
「じゃあ、ダイキくんと夜は一緒に寝るということで!」
「風呂に入るときはみんなで見張っといてくれ……男という理由で来るかもしれない。あと、リエへの罰は今回は特別に免除してやろう……そんな気にはなれない」
「ほんとに!? やったー! じゃあ、見張りについてはボクは精一杯がんばるね!」
なんか新婚旅行って気分じゃないんだが? ていうか、残りの約二日間はまともに過ごせるのか?
「じゃあ、ダイキくんは先にお風呂入っちゃってね! 男湯と女湯には分かれてるけど心配だからね? がんばるぞー!」
「「「おー!」」」
この現状をつくったのはリエなんだがな……まあ、さっさと風呂に入るか。混浴とかは一切期待してなかった……ほんとだからな!
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「あー……疲れが吹っ飛ぶな……」
露天風呂はかなり広かった、それに夜の海も眺められるという絶景だ。
月明かりに照らせれた海面がキラキラと輝いてるのが見える、それに波の音を聞きながら風呂っていうのも良いものだな。
「それにしても沢山のことがあったな……異世界に召喚されると聞いたときは驚いたな」
本当に沢山の思い出が出来た……アストやリエやエミリ、マリアとティアにギルドや街のみんな……
あっちじゃ友人なんて相手は一人も出来なかったのに、それが今じゃあ可愛い奥さん達に囲まれて幸せに暮らしてるんだもんな……それに母さんや父さんとも一緒に居られてる。
「爺ちゃんはどんな気分だったんだろ……この世界に召喚されて……たぶん沢山の人に助けられたんだろうな……いつか会えるかな……」
あっちで死んでこっちで召喚されたなんて本当に物語の主人公みたいだな……それに死んでも婆ちゃんのために誰とも結ばれなかったなんて。
『お前もいつか分かるさ』
「え!」
振り返ったが誰も居なかった……でも確かに、いま誰かの声が……
『ダイキく~ん! そろそろ上がったら~?』
「おーう! いま上がるー!」
考えてても始まらないか……行動に移さないとな。だからこそ俺はこの世界で生きるんだ……この世界でアスト達と一緒に幸せに暮らす! それが俺の生きる目標だな!
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「上がったぞー! って、どうしたんだみんな?」
「話しかけないでくださいダイキ様! いまわたしとアベさん達とどっちが綺麗に縫えるか対決中なのですから!」
「あなた凄いわね……じゃあ、あたしも本気をだそうかしらぁー!」
対決中って……しかも天使の一人はアベさん。まさか阿○さん……いや、これ以上は考えるの止めておこう。そう見えてきそうだ……
「じゃあ、先に布団敷いて寝てるからな。あとから来たやつは絶対に俺を起こすなよ? みんなの布団も敷いといてやるから」
「「「はーい!」」」
こうして俺達の新婚旅行1日目は静かに幕を閉じた……天使二人からの身の危険を感じながら……
なんか謎の声がおまけみたいになってしまいましたね……




