結婚の挨拶Part1
今回はロインさんと国王への挨拶です!
昨日、あのあと他のみんなに説明したが凄い呆れられてしまった……俺が悪いのかこれは?
そして、みんなにドレスを着てもらい今日は結婚の挨拶をするために城の前へと来ていたのだが何故か囲まれていた……
「すまないが王と話がある、通してもらえないか?」
「なに? 怪しいな貴様達は何者だ!」
それはこっちのセリフだっての……見た感じ騎士っぽいけど騎士団は魔王との戦いでロインさん以外は勇者と一緒に葬り去られた筈だが?
「俺はダイキっていう、この間の式典で紹介された筈だが?」
「そういえば先日の式典でダイキと呼ばれる三神が貴族になったと聞いたな……だが神がこのような怪しい男の筈がない! 我々は新たに創設された二代目騎士団、そして俺は騎士団服団長のライルだ! 抵抗を止め大人しくしろ!」
本人に向かって失礼な奴らだな……しかも二代目騎士団って名前のセンス無さすぎだろ……
「抵抗を止め大人しくしろって言われても俺達はただ立っているだけなんだが?」
「黙れ! 騎士団に向かってのその態度、万死に価する!」
「これは何の騒ぎだライル?」
門の内側から一人の男の人が出てきた……あれ、あの人って……
「これはロイン団長! この怪しい者達が国王陛下に会わせろと申すので取り押さえていたところです!」
「この馬鹿者が!! 貴様達はこの国を滅ぼすつもりか! この方達は正真正銘の三神殿と創造神様だぞ!」
中から出てきたのはやっぱりロインさんだった。あのおっさんと同じ鎧を着て団長って呼ばれてるってことは新しい騎士団に入ったのか……なんて言うかロインさんには助けられてばかりだな……
「ロインさん……出来れば三神殿って呼び方は止めてください……それと喋り方も……」
「何を言っているのですか! 貴方様はこの国を救った英雄なのですからこうお呼びして当たり前です!」
「でも、俺もロインさんには何度も助けてもらってますからね。この間なんて危うく自殺するところでしたよ」
「分かった……じゃあ、ダイキ殿よ今日はどうしたんだ?」
「今日は結婚の挨拶をしようと思いましてね、ロインさんにも挨拶に伺おうとは思っていたのでちょうど良かったですよ。あと、二代目騎士団っていうのは?」
「国王陛下に頼まれてな、それに実家からも行ってこいと言われてしまってな」
そうなのか……まだ、ロインさんの心も癒えてないだろうし俺も手助けを出来るだけしたいな……
「分かりました、それとこれが妻達です」
「おお! 5人もか! 結婚されたばかりで忙しくなるだろうが頑張れよ!」
「ありがとうございます! じゃあ、そろそろ行きますね……あと、あの人達には人を見た目だけで判断しないように教えといてください」
「分かった、じゃあ待たな」
「では、待たそのうち会いましょう」
そうして、俺達は城の中へと入っていった……なんかみんな静かだな?
「どうした、やけに静かじゃないか? リエなんて珍しく一言も喋ってないな」
「なんか呆れちゃってね……騎士団っていうのはまだあんなのが居るんだね」
「そうだな……まあ、ロインさんがいる内は変な事件は起こさないだろ……たぶん」
そうこうしてる内に謁見間へと着いた。お、今日は国王陛下しか居ないみたいだな。
「よく来てくれましたな、それと騎士団の方は申し訳ありませんでしたな。あの騎士団は式典のあとに他国の騎士を集めて創ったのでダイキ殿達のことは知りませんでしたのですみませんでしたな」
「あとロインさんにも言ったが人を見た目で判断しないように気を付けさせてくれ。いい人そうに見えても善人とな限らないからな」
「ええ、分かりました……それと今回はどういった要件で?」
そうだったな、騎士団のせいで危うく忘れるところだった。
「今回は結婚の挨拶をしようと思ってな」
「おお! ダイキ殿もついにご結婚なさるのですか! となるとお相手はそちらの方々ですかな?」
「そうだ、右からアスト、リエ、エミリ、マリア、ティアだ」
「なんと! 創造神様ともですか! それと、ティア殿とは何処かで……龍王殿か!?」
やっぱりドレス姿だと分からなかったか……少し化粧をしただけでここまで変わるとは俺も思わなかったしな。
「久しいな国王よ、我……いや、ワタシとは先日の式典以来か元気そうで何よりだ」
「だ、ダイキ殿……これはいったいどういうことですかな? あの龍王殿が落ち着いた態度で相手のことも気遣うなど!?」
「いくらなんでもティアに失礼すぎるぞ? ティアだって綺麗な女性なんだからこういった風にもなるだろ」
「き、綺麗だなんて……その、ありがとうございますダイキ様……えへへ」
「「「ティアが壊れた!?」」」
みんなして失礼だな……でも、俺もここまで変わるとは思ってなかったしな。でも、あんなキザな男みたいだったのがまるで別人だな。
「ティアちゃんはその辺でいいかな? じゃあ次はボクだね、この度ダイキくんと結婚することになりました! 何年も見守ってた甲斐があったよ!」
「創造神様もおめでとうございます、それにしても創造神様がまさかご結婚なさるとは思いませんでしたな」
「こらからはもっと幸せになってやるから覚悟するんだそ!」
なんか変なこと聞いた気がするが気のせいだろうな……いや、気のせいだな。
「じゃあ、次は私ですね。ご無沙汰しております、マスターの妻となりましたアストです」
「アスト殿もおめでとうございますな、アスト殿は聞いた話によるとこの世界で初めてのダイキ殿と仲間でしたな」
「ええそうですね、まったくマスターには苦労しましたよ! どんどん女性が増えていくのですから!」
なんか、アストがキャラ崩壊してないか? でも、それだけ俺のことを好いていてくれるんだから感謝だな……
「じゃあ次はわたしですね……国王陛下こんにちは、ダイキ様の奴隷で妻のエミリです! ダイキ様のことは大好きなので変なのがこないようにお願いします!」
「これは可愛らしいお嬢さんですな、ええ分かりましたよ。ダイキ殿へのお見合いのお話は沢山きていますが頑張って断らせてもらいますよ」
お見合いの話しなんて聞いたことないぞ? まあ、俺はみんな以外と結婚するつもりはないから別にいいが……
「次はわたくしですわね、わたくしはマリアと申しますわ! ダイキ様のために精一杯頑張りますので国王陛下もよろしくですわ!」
「魔導書もダイキ殿の側であれば安心ですな、こちらもよろしくお願いいたします」
「これでみんな挨拶は済ましたな? じゃあ、俺からもよろしく頼むな国王。とくに見合いの話しなんてリエが暴走しかねん」
リエの場合、その家族全員を消し去りそうで怖いしな……浮気は絶対に止めておこう……
「では、あらためて祝福いたしますなダイキ殿。これからも国の者に被害(創造神様による)が出ないようにこちらも頑張りますよ」
「ああ、街のみんなに被害がないように頑張ってくれ。じゃあ、またな」
「なんかダイキくん達の会話が変に聞こえたのは気のせいかな?」
「「「気のせいだ(ですね)(ですわ)(ですな)」」」
こうして、王様公認の結婚になった俺達だったのだが近い内に大きな事件が起きるなんてこの時は誰も思っていなかったのだった……