魔法作成とアスト
今回は、一人目のヒロインの登場です!
※2020年5月6日 文の書き直し終了
さてと、スキルは作ったから次は魔法か。
となると、まずは防御を考えるか。そうだな、相手の攻撃をくらっても全く効かないような感じがいい。
「『アシスト』」
『なんですか。マスター』
「何かいい案はないか?」
『自分で考えないのですか』
「考えてるが他の意見も聞きたい」
『分かりました。少しお待ち下さい…………考えました』
「どんなの?」
『相手が魔法を使う場合、その魔法を破壊する無詠唱魔法を作れば良いと思います』
「おお、良いなそれ!」
なるほど、魔法を破壊できれば大分時間が稼げる。加えて、破壊して動揺したところに追い討ちをかけるとか。
そうなると、他の魔法を同時に使えれば便利なんだが。
…………他の魔法を同時に。
「そうだ! 『スキル作成』……無詠唱! 魔法同時発動!」
『スキル作成完了。【無詠唱】【魔法同時発動】』
【無詠唱】
魔法の使用時、詠唱がいらなくなる。
【魔法同時発動】
最大5つの魔法を、同時に発動できる。
よし、出来た。じゃあ、次は相手の魔法を破壊する魔法。
「『魔法作成』……マジックディストラクション!」
『魔法作成完了。【マジックディストラクション】』
【マジックディストラクション】
相手の魔法を破壊することができる。
かなり良さそうだ。後は、身体強化も出来たら良いな。
こっちはスキルだな。
「『スキル作成』……身体強化!」
『スキル作成に失敗しました』
「失敗!?」
『身体強化のスキルは、【全スキル LV10】の中に含まれているので作成出来ませんでした』
既にある魔法やスキルは、作れないという訳か。じゃあ、次は攻撃系の魔法を作ってみる。攻撃か……出来れば、素材とか傷つけないように殺したい。
「『魔法作成』……インスタントデス!」
『魔法作成完了。【インスタントデス】』
【インスタントデス】
即死魔法。相手の心臓をとめる魔法。
人間には使用できないようロックが掛かっている。
いい感じにできた。さすがに、むやみに人を殺すのは良くない。
だけど、これで簡単に魔物を倒せる。
でも、あまり使いすぎないようにした方が良さそうだ。人に見られたら厄介な事になりそうだから。うーん、人前でも使えるようなのも作っておくか。
「『魔法作成」……ウォーターショット!」
『魔法作成完了。【ウォーターショット】』
【ウォーターショット】
水の弾丸を高威力で打ち出す魔法。
こんなのでいいか。
よし、試しに近くにある岩に打ってみる。
「『ウォーターショット』」
小さな魔方陣が目の前に出てきたと思ったら、水が魔方陣の中心に集まり弾丸が出来た。そして、ある程度のサイズになると猛スピードで射出された。
__ドガン!!
岩にぶつかり、中心を貫き消えていった。これは、凄い威力だ。
だけど、どうして中心をしっかり貫けたのだろうか。
「『アシスト』」
『なんですか。マスター』
「いま使った魔法は、何でちゃんと岩の中心を貫いたんだ?」
『スキル【バトルアシスト】の効果です。攻撃系の魔法を使用したので、戦闘中と判断されてスキルが発動しました』
「なるほど、ありがとなアシスト。……って、なんか呼びずらいな。あだ名みたいなの考えるか」
『あだ名。ですか』
「ああ、なんか呼んでほしい名前とかあるか?」
『私はスキルなので、アシスト以外の名称はありません』
「そうか。じゃあ、アシ……アス……アスト! よし、今日からお前のことはアストって呼ぶから」
『はい、分かりました』
「そういや、アストってAIみたいなものなのか?」
『一応、そういう解釈で大丈夫です。ですが、人工ではなく神造という感じなので、神に創造されたという部分に関しては人と同じです』
「わかった。これからもよろしくなアスト」
『はい……マスター』
アストと呼ぶと、嬉しそうにしているのがなんとなく伝わってきた。
これで体があれば一緒にいられるんだろうな。
『作れますよ? マスターが魔法作成で、錬金術系の魔法を作れば……』
「よし! 作ろう! そして一緒いよう!」
さすがに、ずっと一人でいるのは嫌だ。錬金術といえばあれだろう。
「『魔法作成』……ホムンクルス創造!」
『魔法作成完了。【ホムンクルス創造】』
【ホムンクルス創造】
ホムンクルスを創造できる。作られたホムンクルスは霊、またはそれに近いものが乗り移らなければならない。身体の寿命は約60年。
よし、出来た。寿命が60年という事は、俺はいま17歳だから、77歳くらいまでか。
あとは……。
「じゃあ、アスト。この魔法を使って、自分の好きなように体を作ってくれ」
『マスターが、私の体を好きに考えるのではないのですか?』
「アストの体だから、アストの気に入るように作る方がいいかと思ってさ」
『分かりました。マスター』
魔方陣が浮かび上がると、徐々に体が出来てきた。頭から徐々に作られ、足まで完成すると、その後には顔などが出来上がった。
『では、ここに入ればよいのですね?』
「らしいな」
次の瞬間、出来上がったホムンクルスの体が光り、それが納まると静かに起き上がった。
「どうでしょうか。マスター?」
「あ、ああ、いいと思うぞ」
ヤバい! 可愛い!
だって、長い緑髪に細い体、顔も整ってる。それなりに身長もあるお姉さん系、これを綺麗とか可愛いとか思わない奴は男じゃない!
「マスター。この体はマスターの魔力によって作られたので、それなりに強いらしいです」
ステータスは俺も見れるらしい。
どれどれ……。
・アスト 女 LV1
【ステータス】
HP・・・10000/10000(1万)
MP・・・10000/10000(1万)
物攻・・・6000
魔力・・・6000
敏捷・・・6000
防御・・・6000
【スキル】
『アシスト』『バトルアシスト』『全スキル』
『マップ』『無詠唱』『必要経験値1/10』
『経験値100%増加』『LVUP時ステータス超上昇』
【魔法】
『全魔法』『インスタントデス』『ウォーターショット』
『ホムンクルス創造』『マジックディストラクション』
【称号】
・アシストスキル ・ホムンクルス ・全知全能
勇者顔負けだな。
アストは、スキルとか魔法にレベルはないようだ。
「まあ、これでずっと一緒に暮らせるな」
「ひゃ、ひゃい! いきなりずっと一緒に暮らそうだなんて、でもマスターの事は嫌いではないですし……どちらかというと好きですし……」
アストは、突然ブツブツし始めた。
「どうした。アスト?」
「い、いえ何でもないです」
良かった。人間みたいに笑ったり出来るんだな。それに、一緒にいれる仲間も出来た。
「じゃあ、魔物を狩ったら街に戻ってアストの分も冒険者登録しようか」
「は、はい!」
こうして一人目の仲間ができた。
実際に作ったから出来ただな。
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・木村大輝(冒険者・ダイキ) 男 LV1
【ステータス】
HP・・・100000000/100000000(1億)
MP・・・10000000/10000000(1000万)
物攻・・・10000(1万)
魔力・・・10000(1万)
敏捷・・・10000(1万)
防御・・・10000(1万)
【スキル】
『全スキル LV10』『スキル作成 LV10』
『バトルアシスト LV10』『アシスト』
『マップ』『必要経験値1/10』
『経験値100%増加』『LVUP時ステータス超上昇』
『無詠唱』『魔法同時発動』
【魔法】
『全魔法 LV10』『魔法作成 LV10』
『マジックディストラクション』
『インスタントデス』『ウォーターショット』
『ホムンクルス創造』
【称号】
・勇者 ・適正者 ・神の恩恵 ・魔神 ・剣神 ・龍神
・人間を辞めし者 ・ホムンクルスを作りし者
・アストの主