式典の話し合い
「おー! よく来てくださいましたな、創造神様にダイキ殿達!」
「嗚呼、早速だが話をしよう。国王陛下」
俺は、あの地獄もとい看病を乗り越えて城へと来ていた。
今日は、式典とやらの話をするらしいので呼ばれた。
「では、まずは確認からです。こちらの資料をご覧下さいませ」
受け取った資料には、式典で発表する事が記載されていた。一つ目に魔王の一人が倒された事、二つ目が魔王を倒したのが俺という事、三つ目は創造神であるリエが降臨した事、そして最後は俺が神だという事だ。
一つ目と二つ目は、ギルドの大半の奴が知っているから問題は特にない。三つ目は、リエに危害を加えようとした奴の安全の為に必要だ。
「ちょっと待った、それはどういう意味かな?」
「どういう意味って、安全の為だぞ……相手のだが……」
「それじゃあ、ボクが危険人物みたいじゃないか! ていうか、ボク自信の心配もしようよ!?」
さてと、四つ目は……喧嘩を吹っ掛けてくる馬鹿がいなくなりそうだし問題ないだろう。よくアスト達と歩いてくると、喧嘩を売ってくる輩が現れる。
「これを発表するのは、問題は無さそうだが……リエにはくれぐれも注意という事を付けたしといてくれ」
「おいちょっと待て! 「分かりました……」いや、君も待とうよ国王クン!?」
よし、これで一番の重要案件は解決だな……。
「ねえ、ボクへの君たちのイメージはどんななのかな……」
そりゃあ……。
「雷を落とすボクっ娘だが」
「リエ様は、お転婆な女の子だと思います」
「料理の破壊神ですかね」
「ダイキ様への天敵ですわ……ふふふ」
「脅しの天才でしょうかな」
「いや、最後らへんおかしいよね!? ていうか、国王はボクが脅してるとでも思ってたの!?」
いや、そうだろ……あんな話し方をしたらな……。一人丸焦げにされてたからな。危険度は下手な魔物よりも危険だ。
「ていうか、マリアちゃんはどうしたの!? 目の光が消えてるよ!」
「じゃあ、茶番は終わりにして続きを話すか」
「まさかのスルーですか……あとで家族会議が必要かな」
リエについては、どうにかなりそうだ。じゃあ、残りは日付とか細かい内容についてだな。
「日付や時間はどのくらいだ」
「いちおう、今週末の10時頃にしようかと思っています、が何か予定等はありますかな?」
「特にないから大丈夫の筈だ、場所はどこだ」
「街の広間で式典を行いますので、時間厳守でお願いします……」
「分かった、じゃあ後は特にないよな」
ていうか、これだけ分かれば問題はないだろう。もしあるとしたら、多分リエだな……当日に不良とかに絡まれて問題を起こさないようにさせないと、あとは時間を守らせないと。
「今日は何時にも増して酷くないかな!? あ、でも何か気持ちよくなってきたかも……」
「今すぐにその口を閉じろ……さもなくばお前の肉を削ぐ……」
「すみませんでした……だから威圧を止めてください、皆が震えています……」
おっと、威圧スキルが発動してたらしい。エミリとマリアと国王は、顔を青ざめて震えているが、アストは問題なかったらしあた。
「じゃあ、そろそろ帰る。式典では、くれぐれもリエの機嫌を損ねないようにな国王……」
「ええ、今日は城へお越しくださいまして、ありがとうございました。それと、当日は創造神様に護衛を何人か任せます……」
「君たち本当に酷くないかな!?」
国王との話は終わり、家へと戻る……筈だったのだが。
使用人らしき人物が、室内に入ってきた。何やら慌てているようだ。
「陛下! 龍の里から龍王様が参りました!」
「何だと!? 今すぐ謁見の間へとお通しするのだ! 我もすぐに向かう! では、ダイキ殿達は気をつけてお帰りください……」
「いえ、それが龍王様が、魔王を倒した者もいるのなら呼ぶようにと……」
なんで俺が龍王に呼ばれるのだろう。というか、龍王とか龍の里って何なのだろうか?
「すまないが、ダイキ殿達も共に来てくれないだろうか……」
「ボクはいいと思うよ? ダイキくん、どうする?」
「まあ、いざとなったら倒せばいいし大丈夫か」
こうして、家に帰るつもりが龍王と会うことになった。つーか、龍王とかについて説明を受けていないのだが。