冒険者ギルドとスキル作成
※2020年5月6日 文の書き直し終了
俺は、騎士の一人に連れられて城の中を歩いていた。手とか縛られてないだけ良かった。
「すまない……我々が不甲斐ないばかりに。勝手に呼び出されて挙句の果てに追い出される。何もしてやれなくて本当にすまない……」
同じ騎士でも優しい人も居るんだよな。
まあ、追い出されたのは自分の意思なのだが。
「大丈夫ですよ。命ある限りはどうとでもなりますって。それに召喚されたこと事態は別に構わないんですよ。元の世界でもあまり良い環境とは言えませんでしたから」
「そう言ってもらえるとありがたい。君はここから出たらどうするんだ?」
「まずは資金ですよね、どうにかして稼がないと……」
金がないと食べ物や寝床にもありつけない。金をどうにかしないと生きていけない……流石に餓死とかだけは勘弁したい。
「だったら、ものは試しだ。冒険者ギルドに行くといい」
「冒険者ギルド? 何ですか、それ」
元の世界の冒険者ギルドのイメージっていったら、依頼を受けて何かを狩ったりする感じだよな。
「冒険者ギルドは、多くの人の為に働く仕事だ。ギルドに登録して採取や討伐の依頼を受け働く。稼ぎも悪くはない。だが、街の外に出るから魔物も出てくる……危険が伴う仕事だがどうだ?」
ステータス的には大丈夫だろうし、レベルも上げたい。となると、丁度いいか。最悪ダッシュで逃げる……。
「じゃあ、冒険者ギルドに行ってみます。登録に料金とか必要ですか?」
「そうだな。たしか銅貨10枚で登録できた筈だ。持っているかって聞くのも野暮だな……よし! こちらが迷惑をかけたお詫びも兼ねて銅貨10枚を渡すよ」
「いや、それはさすがに悪いですよ」
「だったら、これは貸した、ということでどうだ。君が一流の冒険者になったら返しにくればいい」
「そういうことなら。じゃあ、貸してもらいます。えと、名前は?」
「俺は、ロインと言う。それじゃあこれ」
いつか、絶対に返しに来よう。他の騎士と違って、俺の事をしっかり考えてくれた人だ。絶対に一流の冒険者になって返しに来よう。
「そういえば、貨幣について教えてもらって良いですか?」
「ああ! そうだったな。この世界では銅貨、銀貨、金貨がある。銅貨2、3枚でパンが買えると考えればいい。銀貨は銅貨が100枚で1枚、金貨は銀貨が100枚で1枚だ」
「ありがとうございます」
「いやいや、おっと! もう出口まで来たな! じゃあ元気でな。また会えるといいな!」
「はい! 絶対に会いに来ますよ。借りた銅貨10枚も返しにこなきゃですしね」
俺はロインさんに手を振り城を出た。
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俺は城から出ると、ロインさんに教えてもらったとおり冒険者ギルドに向かうことにした。
「お、ここか」
二階建てのそれなりに大きな建物だ。さてと、入って見るか……冒険者っていったらゴロツキ達の集まりってイメージだよな。こんなひょろっとした奴が入って大丈夫なのか。
ベタな話だと、新人歓迎とか言ってボコボコにされる未来が……。
「「「ようこそ! 冒険者ギルドへ!」」」
「………失礼しました。ギルドを間違えました。建物を間違えました」
俺は静かに扉を閉めた。大男達がニコニコしながら、全員であんな事をしてきたら普通は扉を一度閉めるだろう。というか、怖い。
そして、俺は確認の為、もう一度扉を開けてみた。
「だから言っただろ! あんな事したら普通は入って来ねえって!」
「「「すんません! ライオさん!」」」
「あのー、すみません。登録をしたいんですが」
「はいはい! 受付へどうぞ。あれは気にしないでくださいね」
まっすぐ受付の女性の方に向かった。周りを見ないようにして。それでも、気にしないのは正直に言って無理があるっす。
「すみません。冒険者登録をしたいのですが……」
「はい、冒険者登録ですね。では、こちらに名前と何か書くことがあれば記入してください」
「はい、ここですよね」
俺は受け取った紙に名前を書き、受付へ渡した。
文字などが大丈夫か心配だったが、何も言われなかったので問題なしとみて間違いないだろう。
「はい、ダイキさんですね。では、登録料で銅貨10枚をお渡しください」
「はい、これで」
「はい、確かに銅貨10枚ですね。では冒険者について説明しますか?」
そういえば、細かいことは聞いていなかった。何事も説明は聞いといて損はないだろう。
「はい、お願いします」
「では、冒険者はギルドで薬草などの採取や魔物の討伐などの依頼を受けて解決してもらいます。冒険者にはランクがあり、A~EとSランクがあります。ランクについては、ギルドマスターが実績を認めた者がランクを上げられます。更に、ギルドマスター自信もSランクですので、ギルド内の治安も良いんですよ。ちなみに、ギルドマスターは先ほど周りを注意をしていた人です」
マジか。さっきのいかにもゴロツキ代表みたいな人がギルドマスターとは。
「ちなみに依頼ですが、先に魔物を狩り、ボードに依頼されている紙があれば受付に持ってきてください。依頼されていなければ、倒した魔物をギルドにお持ちしていただければ買い取りもしますので」
「分かりました」
「では、これから頑張って下さい。ダイキさんは登録したばかりなのでEランクからスタートです。こちらのプレートをどうぞ」
「分かりました。これから、よろしくお願いします」
こうして俺は冒険者ギルドを出た。色々と衝撃を受けたが、概ね問題はないと判断していいだろう。
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俺は、冒険者ギルドを出て、街の門の方に移動した。
門の前に門番が立っていた。
「すみません。街の外に出たいのですが」
「はい、冒険者の方ですね。プレートを見せて下さい」
「はい」
「確認しました。では頑張って下さい」
街を出ると、魔物を探す前に魔法を撃てるか確認をすることにした。ステータスの魔法の部分を確認してみると。
【全魔法 LV10】
全ての魔法を使える。だが魔力やMPなどが足りなければ使えない。
・使用可能の魔法
・ファイヤーボール ・アクアボール
・サンダーボール ・アースボール
・ホーリースナイプ ・ダークショット etc...
【魔法作成 LV10】
オリジナルの魔法を作れる。作成した魔法にレベルは無い。
全ての魔法が使えるっていうのはデカイな。それに魔法作成か、これを主に使うか。自分で考えて作った方が使いやすいだろうし。愛着が湧きそうだ。
次にスキルを見た。
【全スキル LV10】
全てのスキルを発動可能。
【スキル作成 LV10】
オリジナルのスキルを作れる。作成したスキルにレベルは無い。
【バトルアシスト LV10】
戦闘時に自動で発動。発動中は、戦闘をする時に魔法やスキルを自由自在に扱えるようになる。
こっちもかなり使えるな。それにバトルアシストは、元の世界では戦闘なんかするわけ無かったから大分役に立つ筈。そうだ、ヘルプ機能みたいなの作ってみたらいいんじゃ。
「ええっと、『スキル作成』……アシスト!」
『スキル作成完了。【アシスト】』
【アシスト】
ヘルプやアドバイスなどを自動的に行う。神の知る限りの事なら教えてくれる。アシストと呼べば反応する。アシストの声は使用者以外に聞こえない。
よし、出来たな。では、早速……
「『アシスト』」
『なんですか、ご主人様?』
女性のような声が頭に聞こえる。でも、これまさか俺の妄想とか言わないよな。
「魔物の位置を知るにはどうすればいい? あと、ご主人様はやめてください」
『分かりました。マスター』
「まあ、それでいいや……」
『魔物を位置を知るには、索敵スキルがオススメです』
「それじゃあ、この辺りの地形を知るにはどうしたらいい?」
『該当するスキルはありません。なので、スキル作成で新たに作成するべきだと思われます』
スキル作成で地形を把握するスキルか。分かりやすいスキル名だと。ゲームとかでは、マップだ。
「『スキル作成』……マップ!」
『スキル作成完了。【マップ】』
【マップ】
使用者を中心に、半径5Kmの地形や生物が分かる。
マップと発言すれば使用可能。
「『マップ』」
この辺りの地形や生物が、透明な板のように表示される。人は青い点、動物は緑の点、魔物は赤の点らしい。それ以外の点は、まだよく分からない。
「『アシスト』」
『なんですか、マスター?』
「レベルを簡単に上げるにはどうすればいい?」
『スキル作成で、必要経験値を最大1/10にすることや、経験値を100%増加するものを作れば良いかと。加えて、レベルアップ時のステータス上昇値を上げることもオススメです』
「わかった。『スキル作成』……必要経験値1/10! 経験値100%増加!」
『スキル作成完了。【必要経験値1/10】【経験値100%増加】』
【必要経験値1/10】
レベルアップに必要な経験値が1/10になる。常時発動。
【経験値100%増加】
魔物を倒した時の経験値が100%増加する。常時発動。
これでレベル上げは楽になった。何かあっても困らないようにレベリングはしっかりしておこう。それじゃあ、次は。
「『スキル作成』……レベルアップ時のステータス超上昇!」
『スキル作成完了。【LVUP時ステータス超上昇】』
【LVUP時ステータス超上昇】
レベルアップ時、通常よりステータスがかなり上昇する。自動発動。
これだけ作ればスキルはいいか。次は、魔法だな。
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・木村大輝(冒険者・ダイキ) 男 LV1
【ステータス】
HP・・・100000000/100000000(1億)
MP・・・10000000/10000000(1000万)
物攻・・・10000(1万)
魔力・・・10000(1万)
敏捷・・・10000(1万)
防御・・・10000(1万)
【スキル】
『全スキル LV10』『スキル作成 LV10』
『バトルアシスト LV10』『アシスト』
『マップ』『必要経験値1/10』
『経験値100%増加』『LVUP時ステータス超上昇』
【魔法】
『全魔法 LV10』『魔法作成 LV10』
【称号】
・勇者 ・適正者 ・神の恩恵 ・魔神 ・剣神 ・龍神
・人間を辞めし者