看病と地獄
『キモいんだよ、お前! 近づいてくんな!』
いつもだ……いつも周りから……。
『ごめん……ダイキくんといると、僕たちまで苛められるから……』
友達もみんな離れていったんだったな……。
『先生にばっかり頼らないで、自分でどうにかしたらどうだ?』
先生もまともに話を聞いてくれなかった……みんなそうだった。
『本当に、なんでお前みたいなガキを引き取っちまったんだかな! テメエなんてどっかに行っちまった方がみんな幸せなんだよ!』
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「……ま、……さま、……ダイキ様!?」
ん、夢か……にしても何で今更。それにエミリはどうしたんだ、そんな顔をして。
「大丈夫ですか? 何度も呼びかけてるのに全然起きなくて……それに魘されているようでしたが」
「あ、嗚呼……ありがとな。それと悪かったな、手間をとらせて……」
はぁ……朝から嫌な気分だ。それにしても凄い汗を欠いたな。
寒気も少しするし……。
そうして、立ち上がろうとしたが身体が重い。なんでだ、それに目眩が……。
「あ、れ……」
「ダイキ様! どうなされたのですか!? それに凄い熱……ベッドで横になっててください、今すぐリエさんを呼んでくるので!」
そう言われ、ベッドに横にされるところまでは、意識を保ったがエミリが部屋から出るとすぐに意識を失った……。
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「あちゃー、これは大変だなー!」
いったいどうしたのでしょうか? リエ様によると凄い熱で意識も失っているらしいですし……マスターはいったいどうしたのでしょうか。
「で、ダイキ様はどうなさったのですか? 命に別状はないのですわよね?」
「うん、大丈夫だよ。こっちに来てから、環境に馴れる為に無理をして精神的にストレスが溜まっちゃっただけだから2、3日もすれば元気になるから」
良かった……でも、こんなになるまで私達はマスターの状態について気がつかなかったんですよね。
「アストちゃんもほら! そんなことを考えてないで! いまはダイキくんもまともに動けないんだから、ボク達で頑張らないとなんだよ」
「すみません……マスターの事となると……」
そうですよね……いまは、私達がダイキ様の代わりに元気をだして頑張らないとですもんね。
「う、うぅ……みんなか……」
「ダイキく~ん? ちゃんと周りに言わないと駄目だよ? 何時でもボク達がいるわけじゃないんだからね!」
「嗚呼……すまないな……俺は少し眠る……」
「うん、おやすみね。しっかり休みなさい!」
それにしても私達が看病するんですよね……エミリさんとマリアさんは良いとしてリエ様は大丈夫でしょうか。
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「マスター? お昼ですが食べれますか?」
アストの声がする……そうか、エミリに起こされたと思ったら、あの後に意識を失って。
「あまり重くないものだったら……」
「そうですか……では、頑張ってくださいね……」
頑張ってください? なに言ってるんだアストは。
「ダイキくん、お昼はボクが作った特性のお粥だからね!」
「おお、そう、か……は?」
アストと入れ代わりで、リエが入ってきたのは大して気にならなかった。しかし、手に持っている鍋が明らかに可笑しい。
見た目は普通の鍋だ。だけど、紫の湯気が出て、カタカタ動いてるのは不自然ってレベルではない……。
「あのー、リエさん? そちらの鍋は……」
「うん、ボクが作った特性のお粥だよ! 紫の湯気とか出てるけど気にしないように!」
気のせいとかじゃ無かった……さてと、腹をくくるか。
母さん、父さん……もしかしたら、そっちに逝くかもしれません……。
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リエの作ったお粥を食べたあと、俺は意識を再び失ったが夜になり目を覚ますと、今度はアストが鍋を持って立っていた。
緑の湯気の出てる鍋を持って……。
「アストさん? そちらの品は……」
「マスターの為に頑張って作りました、美味しく食べてくださいね、マ・ス・タ・ー?」
そして、またもや意識を失った……アストが料理出来ないの忘れてた。次はまともなお粥が食べたい……。
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目を覚ますと、今度はエミリが立っていた……良かった!
「ダイキ様……すみません、食事の係はじゃんけんで決めていたので……」
「今度のはエミリが作ったんだろ。なら大丈夫だ、リエ達のは命懸けすぎるから……」
「はい、ではこちらをどうぞ」
「おお、本当にありがとうな」
お粥はとても美味しかった。美味しかった……だが、その後の食事の時は何度も意識を失った。
マリアのは、なんとか食べれないことはないという感じだったが、リエとアストが二人で作ったと言って持ってきた食事の時は、本当に死ぬかと思った。
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あの悲劇から数年……ということはなく。実際には倒れてから3日、意識が飛びまくって1日もたってない感覚だが……。
俺は、リビングでアスト達と話をしていた……とても重要な。
「リエとアストは頼むから料理はしないでくれ……」
「えー! 結構な自信作だったのにー!」
「はい、私は料理をしないほうが良いと実感しました……」
何やらアストは、自分の料理を味見したらしく、1日程だが気絶したらしい……。
「そういえば、神になっても体調を崩すなんて事があるんだな」
「うん、君の場合は中身が神だけど、身体は神への成長途中だから正確には半分だけ神って感じかな」
つまり、神への進化途中か。ポケ○ンで言うところの三段階中の二段階目ってところか……。
「簡単に言えばそうだね、デジ○ンで言うところの成熟期だね」
「で、ほっといたら神になるのか? それとも条件でもあるのか?」
「うん、死んだら神になれるよ」
ん、気のせいかな。
いま、死んだら神になるって聞こえたんだが……。
「気のせいじゃないよ? 君は死んだら天国とかに行かないで神界に来て神の身体になるんだ」
簡単って言ったら簡単だな、でも戦いとかで死ぬつもりはないから随分と先だな。
「そうだね、じゃあそろそろ城に行こうか?」
「そういえば式典の話を今日するんだったな」
俺が意識を失っている間に、城から使いの人が来たらしいが、肝心の俺が意識を失っていたから後で城に行くことになったらしい。
「じゃあ、行くか」
「「「はい!」」」
そうして俺達は、再び城へと向かう事になった。




