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第七章第三話

初めてのライブはまずまずの盛り上がりだった。

初ライブはまずまずの盛り上がりだった。しかし、若い私は挫折感で一杯だった。勢いでボーカルになったが、圧倒的に力不足だったので、バンド活動が苦痛になってきた。後年、恥をたくさんかくから、格好なんて気にしなければ良いのに。当時は、イマイチな自分はとても恥ずかしかったのだ。私はこのライブ以来、バンド活動から遠ざかっていった。この世界では、これからどうなるのだろうか? ライブが終わり私は再び、あのデパートの前に行ってみた。やはり、元の世界に戻りたくなったのだ。この前と同じように、土曜の夜に行ってみた。しかし、今回は収穫が無かった。同じ境遇の時のはざまの住人には、例の彼女やあの眼鏡の男にも会わなかった。このまま、この世界に居続けなければ、ならないのだろうか?私は困り果てて座り込んでしまった。

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