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第五章第四話
私は、女に他の時のはざまの住人に会った場所を聞き出した。
「君は他の、時のはざまの人達とは、いつ会ったの?」「つい最近では、一週間くらい前かな?そういえば土曜の夜に会うことが多いわね。」「君が会った人の中で、元の世界に戻った人はいたのかな?」彼女は少し考え込んだ。そして小さな声で「いるわ。」と呟いた。 彼女はそれ以上詳しい事は知らなかった。私はしばし考え込んだが、あのデパートの前に行ってみることにした。今日は土曜日なので、今夜、他の時のはざまに落ちた人達と会えるかもしれなかった。丁度、若い私達は店を出るところだった。
「今夜、あのデパートの前に行ってみるよ。」私は女に伝えた。「そう、あたしも気が向いたら行くわ。 」そう言って私達は別れた。