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あの日に帰りたい第三章第十話
みやびと再度会うことになったことに私は一抹の不安を抱いていた。
みやびは頑なに私の誘いを断った。確かに今さら会っても仕方ない、と言われればそれまでだった。しかし、若い私はあきらめきれずに粘った。「いいよ。」何が彼女の心を動かしたのかわからないが、前向きな言葉をもらえた。
「それじゃあ、あの河原はどうかな?次の土曜日?」「わかった。」「時間は夕方の5時くらいにいくよ。」「いいよ。」私はみやびの家の近くの河原にいく約束を取りつけ、有頂天になった。 ついにみやびと再会する日がやって来た。三年ぶりに二人っきりで会える、それだけで若い私は天にも昇る思いでいた。しかし私は一抹の不安を抱いていた。私の記憶ではこんな展開は無かったのだ。私は確かにもう一度みやびに会いたいと思っていた。この世界は私の願望を叶えてくれる世界なのか?遠くから歩いてくるみやびの姿が見えてきた。