悩む、幼女
《登場人物紹介》
【蓮ちゃん】 プロローグ編の主人公、この物語の 作者。
訳あってあらゆる時代を行き来している天女。
秘密多きピンク色のツインテールの少女。
旧知の友『鶴姫天』を助けに行く為、悪戦苦闘中。
【てやんでぇ】蓮ちゃんに無理やりに連れていかれ
た現在(平華絢爛314年)の天上界に住んでいるカエル。
人間の言葉が話せる「江戸っ子カエル」
【鶴姫天】 蓮花とは、天上界創世以来の旧知の友の天女。
【ねね】 天空の5兄弟の母親。ミアキスの獣天女。夫は、梅虎天。
【梅虎天】 大虎が獣天人になってからの姿。
天上界最強の『妙魂十二天』の一人。
天上界では、多方面に影響を与える重要人物。
ねねの夫であり、天空の5兄弟の父親。
「そ、そんな馬鹿な·····」
うちは、『時代別天上界在籍名簿』から『梅虎天』の名前が消えている事を知ったのだ。
膝から総崩れしたうちを心配して、ねねが助けに来てくれた。
「だ、大丈夫? 蓮ちゃん。一体どうしちゃっの急に!」
(アワアワアワアワ、この事をねねに伝えなきゃいけないの? そ、そんな過酷な!ーーー言えない!言える筈がない!愛妻のねねが、この事を知ってしまったと思ったら··········)
そう思うと·····言葉が喉に引っかかり、発声出来ないのである。
···············
暫くの間、沈黙が巨大な宮殿内に滞在する。
···············
しかし、この沈黙を先に破ったのは、意外にも!うちではなく、ねねの薄い紅い大人の色気が漂うその唇だった。
「夫の名前が無いのよね?蓮ちゃん!」
ズキーーーン! グサッ! うっ!
その鋭利な槍にでも刺されたかの様な衝撃 が、うちの心に突き刺さる。
「う、うん·········· 梅虎天の名前が、名簿から消えてるねん」
うちは、断腸の思いで、その言葉をした。
暫くの沈黙が、本当に重量があるかの様に、うちに乗りかかってきた。
すると!
「スゥーーーーーー! ハァァァァァーーー」
と、ねねの大きな深呼吸音が、宮殿内に響いたの!
「えっ な、何っ?」
うちは、慌ててねねの顔を見上げた!
そんなねねは、 何かを達観した様子で目を閉じたまま、
「夫の梅虎天は、この時代から消えてしまっ
たのね?」
と、うちに問う。
(うぐぐぐっ·····)
ねねの今の心境が、痛いほどよく分かるうちは、彼女を傷付けまいと言葉を濁らす。
「うん·····おそらくはもう··········」
そして再び俯き、桃色のツインテールの両尾で、その顔を隠した。
暫くすると、何かを決意した様なねねの声が、鼓膜を震わせた。
「お、教えてちょうだい! 蓮ちゃん。あの人に一体何が起きたの?」
その彼女の毅然とした態度が、更にうちの心に重くのしかかる!
(えっ! つ、強い··········。なんて強い心なの! 『母親は、偉大なり』とは言うけど·····)
本当は、誰よりもショックを受けているハズのねねが、真実から逃げずに立ち向かおうとしている·····それなのに、うちったら·····。
そう思いながら、遥か彼方の空を見上げた。
(ふっ、こんなだと、きっと鶴にも怒られちゃうよね·····)
レンの口元が一瞬、緩んだのだった。
こうして、うちは、俯いたままだった顔を上げて、前へと前進しようと、決意を固めたのでした。
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