たった一つの過ち
《登場人物紹介》
【蓮ちゃん】 プロローグ編の主人公、この物語の 作者。
訳あってあらゆる時代を行き来している天女。
秘密多きピンク色のツインテールの少女。
旧知の友『鶴姫天』を助けに行く為、悪戦苦闘中。
【てやんでぇ】蓮ちゃんに無理やりに連れていかれ
た現在(平華絢爛314年)の天上界に住んでいるカエル。
人間の言葉が話せる「江戸っ子カエル」
【鶴姫天】 蓮花とは、天上界創世以来の旧知の友の天女。
【ねね】 天空の5兄弟の母親。ミアキスの獣天女。夫は、梅虎天。
【梅虎天】 大虎が獣天人になってからの姿。
天上界最強の『妙魂十二天』の一人。
天上界では、多方面に影響を与える重要人物。
ねねの夫であり、天空の5兄弟の父親。
【紫芍】 平華絢爛314年の天界に在籍している物静かな不思議な天女。
【霊獣】 タイムスリップできる亀似の霊獣。
『時空間破壊系タイムスリップ霊獣』
【知りたい魔】自慢したがる煩悩の魔
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁーーー！」
誰も居ない山中に、おりょうの悲鳴がこだました。
「あばよーおりょう！！！」
一人の男の子が、小刀をつき出そうとした時！！！
パチーーーーン！ コロコロコロ⋯⋯
何処からか！突然飛んできた小石が、男の子の額に、直撃！
小刀を突き出した男の子の足元に、石ころが転がり落ちた。
すると、その子は、額から血を流しその場に倒れ込んだ！
「待てぇぇぇぇ お前らぁぁぁぁーーー」
こっちに、叫びながら近づいてくる一人の少年の姿が見えた。
『藤次郎』だ！
「と、藤次郎ーーー！！！」
おりょうは、男の子達を振り払い、藤次郎の元へと必死に駆け寄ろうとした！
その時！
「この女がぁぁぁぁぁ」
仲間の一人が、逃げるおりょうの背中に向かって小刀を振りかざした。
「きゃあぁぁぁぁーーー」
バサバサバサバサーーー！
背中を小刀で切られたおりょうは、草木が生い茂る地面へと倒れ込んだ！
それを見た藤次郎は、腰の刀を抜き、無我夢中でおりょうの元へと駆け寄った。
「おりょうぉぉぉーーー」
藤次郎が、おりょうに声掛けするが、返事が帰って来ない！
「ぬぬぬ！貴様らァァァ！」
頭が一瞬で真っ白になってしまった藤次郎野目は、血走っていた。
グサッ！
バシッ！
理性を失って、修羅と化した藤次郎。
⋯⋯⋯⋯。
気が付いた時には、その地面には、刀で切られた二人の男の子の死体が転がっていた⋯⋯。
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