表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?  作者: ぽんぽこ狸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/306

前途多難……。9




「チームの戦力として一番必要なのはアタッカーだ。ヴィンスはそちらのポジションに付けることだって出来る、実力があるからだ、君は?」

「わた、私だって……」

「到底無理だと思うぞ。それに君は学ばなかったのか。何故、君は同校の出身生徒のチームから外された」


 サディアスが言いたい事、やりたいことはよくわかった。そしてシンシアの事も大体わかった。


 きっと裏返しなんだ、自分の力では勝てないから。個人戦では成績を残せない、だからシンシアはチームにこだわる。強い人がいなければならない。シンシアはシンシアでチェルシーとは違った理由で、私という足を引っ張る人間がいては困るから動いた。


 そして、それはきっとまだ、他人に頼らなければ勝てないという劣等感や、やりたいことを自分の力だけではなせない無力感に混ざって彼女の心を荒ませて居るんだろう。


「その押し付けがましい、勝ちに執着する性格のせいだろ」


 シンシアはビクッと体を震わせて、強く唇を噛み締める。きっとサディアスは自分が悪者になる事によって、シンシアを従わせて、このチームをこれ以上他のチームに遅れないようにしてくれているだけだ。本心ではない。


 それはわかるんだけど、きっとそれでは……いつかガタが来るんじゃないだろうか。でもだからといって、いい方法が思いつくという事でもない。


 私も目を伏せ、ここは口を出すべきではないと考えるが、膝の上で拳を握る。お門違いであったとしても、私は私らしくありたい、言いたいと思ったことを言える人間でありたい。


 机に手をついて静かに立ち上がる、それから、大きく息を吸う。


「シンシアッ!!!!わたくしと一緒に練習場に行きますわよっっ!!!!」


 人生最大の大声を出した。

 サディアスがガタンを反射的に酷く驚いて、私を見上げる。顔色が悪い、無理をしてるんだろう。


「ヴィンスッ!!!」

「はいっ」

「チェルシーとサディアスと楽しくゲームでもして遊んで待ってらっしゃいっ!!!いいわね!楽しんでいる事!!!」

「はい」


 今にも泣き出してしまいそうなシンシアの手を強引に引っ張ってサディアスの部屋を出る。

 シンシアは、体を前に引っ張ると転ばないように足を前に出すような歩き方をしながら着いてきて、そのまま練習場へと引っ張って行った。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ