第十一話 村長の話
村を歩いて最初に感じたことは、池や川がたくさんあることだ。
村人のお姉さんが、
「この辺りは水が豊かなんですよ。少し歩くと村全体が管理している田んぼがあって、そこに水をひいたりするのにも使っています」
と教えてくれた。
なるほどな。
そうだ。
「こんなに池があるなら、一つくらい俺が沸かして温泉にしてみよう。何せ俺の本業は湯沸かし師だからな」
そう言って俺は腕をまくる。
「余計なことをするのはやめなさい。どうせロクなことにならないんだから」
トランプがジトッとした目で釘をさしてきた。
その様子を見ていた村人のお姉さんが、「あの」と話しかけてくる。
「温泉なら天然のものが、林を少し歩いたところにありますよ」
まじ?
そんな感じでトランプに「ホント役に立たないわね」と言われたり、その後村の子供達と戯れたりしていたら、あっという間に日は暮れていった。
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夜。
村人たち、俺、トランプ、アーケードで村長宅の囲炉裏をかこう。
村人全員が入れるとだけあって、かなり広い部屋だ。
ここで例の会議が行われるらしい。
皆の顔が囲炉裏の炎に照らされる中、村長が口火を切る。
「まずは皆に、今の事態を説明する」
その場にいる全員が固唾を飲んで村長の話を聞く。
「昨日の夜、魔王軍の幹部を名乗る者が魔法を使って連絡を寄越してきたのじゃ。その内容は、3日後、つまり明後日にこの村を襲撃すると言うものだった。この襲撃への対策を考えるために、皆には集まってもらったというわけじゃ」
村長がそこまで話を終えると、俺の横にいたトランプが質問を投げかける。
「その、魔王軍幹部というのが何者かは判明しているんですか? 村長」
それを聞いた村長は肯定するように頷く。
「悪名高き魔王軍最高幹部が1人。その名も『固形スライム』!」
固形スライム────!
現場に、衝撃が走った!
ような、気がした!
今話から投稿ペースちょっと落ちますすいません




