戦闘
今回も少し長めです。もしよければ感想や評価をしてくれると嬉しいです。
また時間ある時に続き書きます。
「約30秒後にレッサーホーンラビットが前方に出現します。戦闘の準備をお願いします。」
「この世界に来てから初戦闘か…ま、まあ、所詮はウサギだし、何とかなる…と思いたい。」
その時、ガサッ、と言う音と共にそれは姿を現した。それはとても鋭い角を持っていた…が、それ以外は普通のウサギと同じようだった。いやむしろ元の世界にいたウサギの方が大きかったかもしれない。
「なんだ…緊張して損したよ。」
こんなのに自分はビビッていたのかと思うと少し恥ずかしい、と、そんなことを考えていた時だった
「ギイイッ!!」
可愛らしい見た目からは想像出来ないような不快な鳴き声を上げながらウサギ…いや、レッサーホーンラビットが飛び掛かってきた
「うわっ!」
咄嗟にその場から飛び退き、レッサーホーンラビットの攻撃を回避する。
ザクッという音がしたので先程まで自分が立っていた場所を見るとなんとレッサーホーンラビットが突き刺さっていた。
「あのままあそこに立ったままだったら…ぞっとするな。」
どうやらこの世界における魔物は僕が思っているよりもずっと危険らしい
「と、とりあえずウサギを倒さなきゃ…」
運が良いことに、レッサーホーンラビットは角が地面に刺さって動くことが出来ないようだ
「よし…やるぞ…」
いざ生物の命を奪うとなると少し怖気付きそうになるが、相手は自分の命を奪おうとしてきたんだと自分に言い聞かせ、自らを奮い立たせる
「喰らえ!」
手元の槍越しに骨を叩き折る嫌な感触が広がると同時にバキッという音と共にウサギの首の骨が折れる…が、力を籠めすぎたのか槍の先端部分も折れてしまった。元々造形が甘いというのも原因の一つだとは思うが
「また作り直さなきゃな…」
今度は滅多なことでは折れないような作りにしよう