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英雄伝説
かつて、人間は争っていた。
魔術を持たない人間は、欲望のままに争いを繰り返した。
三度目の大戦によって、空が破れ、これに太陽は激怒した。
太陽は地上を灼き、生き物は次々に死に絶えた。
それでも人間は争いをやめなかった。
過酷な環境を生き抜くために、人は争い続けた。
海はこれに呆れて、地上の多くを奪い去っていった。
既に人の世は終わろうとしていた。
そんな時、一人の英雄が現れた。
英雄は光の魔術を使い、太陽の怒りを鎮めた。
英雄は炎の魔術を使い、人々の争いを止めた。
英雄は雷の魔術を使い、生き物たちを守った。
そして、英雄は自らの魔術を人々に分け与えた。
魔術は、彼らの生活を豊かなものにした。
世界には喜びが満ち溢れ、争いが起こることは無くなった。
人間は、あらゆる物を分け合って暮らすようになった。
私たちは、その英雄の名を、砲と呼ぶ。