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「理想郷」完結

お話の世界観 真っ白で何処までも続く奇妙な街。

お話の雰囲気 ローファンタジーで、少し不気味。

文字数 1300文字


登場人物紹介

旅人さん 世界中を旅する旅人。いつもどうり迷子中。

猫さん 喋れる猫。有能。旅人さんといるようになってから迷子になる頻度も増えた。


「うー…駄目だ…。」

猫さんがスマホとにらめっこしている。

「ここどこなんだろうねぇ…。」

私は白い椅子に座りながら、前の街で買っておいたティーバッグで紅茶を飲んでいた。潮の味がする不思議な紅茶だった。

「もう一回調べなおそう…。」

猫さんは器用に肉球を使ってスマホを操作する。いったいあの手でどうやっているのだろうか?

「まるであの世に迷い込んだみたいだねぇ…。」

「旅人さん!縁起でもなこと言ってないで、旅人さんもなにか目印を探してくれ!」

「そうは言われても、ここには何の目印もないじゃあない。」

そうなのだ。この街には何の目印もない。一面目がチカチカするほど真っ白な建物が沢山ある。歩道も街灯も真っ白。背の低い建物が何処までも続いていて、どの看板や表札にも文字が書いていない。そこも真っ白なのだ。しかもこの街は何処まで続いているかわからない。どんなに進んでも似たような風景が続く。まるで同じ所をぐるぐる回っているみたいだ。太陽に頼ろうと思ったが、ずっと私達の真上に飛んでいて、一定の光量を街に送っていた。猫さんいわく、スマホの地図にもこの街は載っていないらしい。

「大体旅人さんがちょと寄り道しようって言うからこうなったんだからな!」

「まあ、良いじゃない、猫さん。別に本当にあの世ってわけじゃないんだからさ。同じ方向に歩いてればいつかは抜けるよ。」

「でも、ここらへんは方位磁石が効かないんだが…。」

う〜ん。それは確かにはやばいかもしれない。

「まあ、しばらく気楽に歩いてみよう。なにか見つかるかもしれない。」


私達がバイクを押しながらお気楽に歩き始めると、段々と世界は変わりは始めた。左右に広がる均一な建物は、意匠を凝らした建築物に変化していき、ワクワクするパステルカラーに色づいていった。人の気配のようなものも出てきて、出店からは鼻とお腹をくすぐる香ばしい焼き菓子の匂いが満ちていく。公園の中には木々が植え込まれ、ちょとした林まであった。太陽も動き出して、私達に気持ちいい午後の日差しを送ってくれた。

「ほら猫さん。言ったとおりになったでしょ?」

猫さんは暫く釈然としない顔をしていたが、そのうちそっぽを向いてしまった。

私達は街の端っこまでやってくる。私はそのまま街を出た。街の外は荒れた道が続いている。

「おい、いいのか旅人さん。この街は旅人さんの趣味に凄く合ってる街だろう。」

「いや、こんな街ぐるみで人をからかうような所にはいたくないね。確かにこの街は私にとっての頭の中の理想をそのまま出したみたいな街だけど、それを知ってるから全然惹かれないよ。理想の街は自分で見つけないとね。」

私はバイクに跨り、猫さんを膝の間に載せて、走り出した。次の街が私達を待っているのだ。


二人が去ったあと、どこからかいたずらが失敗した子供みたいな嘆息が響いた。それも消えると、残された街は落ち込んだみたいにその色を失っていき、白に変わっていく。次第に心が移ろうみたいに、他の楽しいことを思いついたみたいに、街全体が揺らいで完全に消えていった。後には何事もなかったように荒れた一本の道が残った。

この前探検してたら凄くいい場所を見つけました。昼間なのに頭上の大きな渡り廊下で薄暗くなっていて、喫茶店が明るく輝いてました。あそこで昼食を採ってみたいものです。


お恥ずかしながら文章の仕事を目指しています。先はまだまだまだ遠いですが、一生懸命1歩ずつ頑張りたいと思います。アドバイス等をどしどし下さると助かります。

コメントも一言貰えるだけでモチベーションが凄く上がるので、お暇であればお気軽にお願いします。

毎日1話以上の投稿を目指していて、今日で15日目の投稿です。

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