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最下層
「ここは、?」
体が凍えきっている
すごく重たいな、、、
「……青い月、、綺麗」
開いた瞬間にはいってきた、青い光
その元を求めて、後ろを振り向いた
窓の向こうにある月をみて、感じたことは綺麗だけ
それしか言葉に出せなかった
ボーとする意識のなか、思いだせたのは、なぜか一つだけだ
「私は…確か………病院にきていて……」
ゆっくり椅子から立ち上がり、現状を把握するために、周りを見渡した
二つ置かれた椅子と、左右の天井に設置された監視カメラ。それ以外にはなにもない
殺風景な部屋だなー、と思っていたら、フと両親のことを思い出した
「あ、……お母さんと、お父さん……戻らないと」
冷えて固まった体を、なんとか動かして、目の前に置かれた椅子の奥、その扉の前に移動した
ただ、ただ、戻らないとという思いを抱いて、レイはその扉を開く