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吾が輩は誰だ?

猫にスポットを当てた作品です。速攻で作ったネタなのでつまらなかったらすみません。

猫って飼い主の事を自分ではペットと思っているそうですよ。

まあ、猫の気持ちなんて分かりませんが。



吾が輩は猫である。名前はまだ無い

これは人間のある小説の一文らしい。最後は酒に酔って川に落ち死んでしまうらしい。

人間は猫の教訓になるような話を書くのだなと感じた。

吾が輩は、オレは名前がある。タマだ。オレは捨てられた所を今のオレのペット。所謂飼い主、人間に拾ってもらった。

よく難が無い‘無難’人生が良いという人間がいるが難が有る‘有難い’人生の方が良いと思う。

学ぶことや自分のためになることは有難い人生の方が多いからだ。

オレは難が有る有難い人生を送ってきたから分かる。

今の飼い主に拾われるまだ難しかなかった。前の飼い主はとても酷かった。殴ってきたり、餌が抜きの時もあった。オレのペットの分際でだ。

今は有難い人生を送れている。良い飼い主だし、とても生きていて楽しい。

多分、名前の無い猫は生きていたと思う。

「猫には九つの命がある」

と謂われがある。事実か分からないがもしかしたら...そう考えると死について恐怖が和らぐ。


スリスリ


「どうしたの?」

いつもの優しい声だ。

「今日は大事な用事があるから良い子にしててね。」

良い子に待っていることにした。

天気が良いし、散歩にでも出掛けよう。今日は近所の猫達で猫会議があるらしい。少し顔を出すか。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

猫会議も終わり綺麗だった青空は真っ赤な夕焼けに染まっていた。

まだ帰ってこないかな。

ずっと一人(というか一匹)で待っていた。

猫は100年生きると猫又という妖怪になるらしい。尻尾が二本にわかれて猫舌を克服出来、猫の長になれるらしい。100年も生きれるかなぁ。

そんなどうでも良いことを考えていたその時


ガチャリ


玄関の開く音がした。

急いで玄関まで行くと


とても悲しそうな飼い主がいた。

いつもみたいにすり寄ってみても悲しい顔をするばかり。

リビングに戻って落ち着いたのかオレに話しを始めた。

「今日一番大切な人にフラれちゃったんだ。」

ただの空元気、作り笑いのような笑顔で話を続ける。

「何でフラれたか分からないんだ。それで訊いたみたら、『貴方はいつも後ろ向きだから。』もしかしたらずっとそうだったかもしれない。確かに今までそうだったかもしれない。自分でも分かっているんだ!前向きになりたい。もう死にたいよ。」

オレの飼い主は大きな溜め息をついた。そして静かに涙を溢した。一粒二粒...止まる気配が無く勢いよく涙が溢れてくる。




沈黙が続いた。

外から聞こえるのは秋の訪れを知らせる蟋蟀の音と振り子時計の振り子の音


スリスリ


オレは飼い主の足に

すり寄った。

いつもみたいに。


言葉が伝われば慰められるのに。

ふと上を見上げると笑顔だった。

今までで一番の優しい笑顔だった。

もしかしたらオレの気持ちが伝わったのかもしれない。

元気を出せ!オレがいる!ずっといる!死を選んじゃダメだ。

九つの命があるからって一つ一つを粗末にしちゃだめだ。今の飼いペットを元気付ける事が出来るのはオレだけだ。

そんな自己嫌悪に陥るのならもっと自分を愛して、優しくしてあげて。

いつか死は来る。皆平等に来る。人間も猫も金魚も。遅かれ早かれいつか死ぬ。だけど自分で寿命を縮めてはいけない。今、オレが自分で死を選んでも。大好きなペットが死を選んでもどちらかが悲しむ。自然に任せて死ぬよりもっと悲しむ。

なら生きよう。生きてやる。

猫又になる勢いで生きてやる。

猫じゃらしで遊ぶのも鼠やらを追いかけるのも。

だけど一番好きなのは、一番幸せなのはおペットと居ることだ。


今日の夜ご飯はオレの大好きな秋刀魚の塩焼きと蝦の刺身だ。

オレの気持ちが伝わったのかもしれない。なんてね。


人が猫を見て色々思考を巡らす話は沢山ありますが、猫の気持ちから人を見た話は少ない印象なのでつくりました。

少しでも読んでほんわかした気持ちになれれば嬉しいです。

ここまで読んでくださりありがとうございます‼

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