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君が大好きな君へ  作者: シュット
17/25

17.進

そりゃあ、学校でも人気のある美人が何かをすれば、それはたちまち学校中の話題となる。特に高校生の世界なんてものは人間関係に目を光らせるくらいしか楽しみがないのだろう。例えば、誰かと誰かが喧嘩したとか、誰かに告白したとか、その類の情報は興味がない人間にまで伝わってくる。閉鎖された空間というのはこういうところが恐ろしい。

「いいよねーあの二人。いつもラブラブじゃん見てるこっちまで幸せな気持ちになれるよ」

まだこの二人はこの話をしている。

「うちのクラスでもそういうカップルがいたら幸せおすそ分けしてもらえるよなーなんて」

「まさか!いないようちのクラスにそんなマセてる人!」

雄哉と南は笑った。

「じゃあ、次カップルになりそうな人予想しようよ」

南が提案する。進は戸惑った。何か考えないといけない。いきなり自分に発言権が与えられそうになったので、食べ物に向けていた意識を自分の方に引っ張ってきた。誰だろう。このクラスの人の性格なんてそんな深くまで知らないし、その中でも恋愛しそうな人というのは、自分のデータバンクが乏しすぎて予想をすることもできない。

「じゃあ、せーので言おうか。当たったら今度何か皆でおごってあげようよ」

「のった!もう考えたぜ!」

「二人も準備はいーい?せーのっ」

(雄哉)「水下!」

(南)「吉岡!」

(紗恵)「野平くん」

(進)「南さん」

「整理しようか」雄哉が制する。こういう場において一番理解できてないのは間違いなく彼だろう。

「俺は水下って言った。水下華香ね」

水下さんは所謂「普通の子」だと思う。特に良い意味で目立つことはないが、悪い意味で問題になることも全くないようなそんな、分別のある人だと、僕は思っている。

「で、吉岡は?」

「私!」

「分かった、じゃ次」

「ちょっと!!」


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