あなたって人は…
放課後、新聞部の部室に来た僕の目に衝撃的な物が映る。
「…何ですかコレ?」
呆気にとられた僕を横目に先輩は、見ての通りだけど?と返す。
「ええ、僕の目が合っているなら……揃ってますよね、七不思議」
そう。目の前のホワイトボードには七不思議が全て揃っていたのだ。
思わず溜め息を吐いたのだが、それを先輩は落胆した様にとったのだろうか、
何落ち込んでいるんだ?と僕に問いかける。
「だって…もう見つかったんでしょう?」
「何を言ってるんだキミは…これから探すんじゃないか」
これから?揃っているのに?など疑問が渦巻く中、先輩は呆れた声で
「ここに書いてあるのは名前だけさ」と言う。
「実際に誰かが見た訳でも聞いた訳でもない、ただの噂だよ」
まるでそんな物はないかの様に話す先輩の言い方に引っ掛かり、ピンとくる。
「だから『探す』なんですね」そう答える僕に、先輩は一冊のノートを差し出す。
その表紙には、七不思議について、と書かれていた。
「それには私が調べた七不思議の全てが書いてある。二人で手分けして探そうじゃないか」
そう言って先輩は僕の返事を待たずに部室を出ていってしまった。
「まだ何も話し合ってないですよ…先輩」と独り言を呟き、
これから探す七不思議を決める為にノートを見ることにした。
次から七不思議の話が始まります。
投稿するのは時間がかかるかも?