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Infinity Available Online  作者:
第1章 可能性の始まり
4/8

第3話 設定

設定を書き直しました。

ここからいろいろ変えます。

 雄人からIAOを貰ってから1週間が経過し、いよいよIAOの正式サービススタートの日を迎えた。今日の15時にスタートで、現在14時55分。あと5分でログイン出来ることになる。


 結局事前情報何もなしだが……ま、なんとかなるだろ。別に上を目指すわけじゃない。実際ログインしてから一つ一つ確認すればいいさ。


「さて、んじゃそろそろ……」


 ソフトを入れたVRギアを頭に被り、その時を待つ。ちなみにこのVRギア、正式名称を〈ニューリア〉といい、エーベル社がIAOと同時に開発し、IAOの初回生産版に付属していたものらしい。

  俺が持っていた旧型のギアはヘルメットの様なゴツくて重い物だったが、このニューリアは………なんだろう、孫悟空が頭に被っている輪といえばいいのだろうか、そんな形をしてとても軽い。雄人には悪いが下手すりゃIAOよりこっちを貰えた方が嬉しかったかもしれんな。


 などと少し失礼な事を考えていると、そろそろ時間になりそうだったので思考を辞めて時計の針を見る。


 ………………56、57、58……今!


「Infinity Alaiable Online、インプロテイション!」


 そう言うと、俺の意識はIAOの中に吸い込まれて行った。



 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――


「おっ、とと……ここはどこだ?」


 気がつくと俺は周りに星の浮かぶ宇宙のような空間に立っていた。


「ほー……すげえなこのリアル感。さすが日本の技術の結晶って感じだな」


 実際に宇宙に出たことはないが、この空間はとても美しかった。周りを見渡しながら少し感動に浸る。


「……で、どうすればいいんだ?」


 綺麗な景色を見せてくれるのは嬉しいが、本来の目的であるゲームを進めたいんだが……


「ようこそ、IAOへ。ここではあなたのキャラクターの初期設定をさせていただきます」


 と、ナレーションが聞こえてくると、目の前にウインドウが開いた。


「最初に目の前のウインドウにて名前を入力してください」


 ウインドウの下にはキーボードがあり、名前を入力できるようになっていた。


 特に考えずに入力し、エンターを押すと、自分の名前がウインドウに表示された。


 〈カイリス〉でよろしいでしょうか。


 もう一度エンターを押すと次の画面に切り替わる。名前は自分の名前を少し弄ったものだ。考えるのが面倒だし、あまり変えなくても本名は出てこないだろう。


「次にウインドウにてあなたのアバターを設定してください」


 ウインドウでは髪型、髪の色、目の色といった顔のパーツが弄れるようになっていた。


「身体の大きさについては現実の身体に此方側で補正をかけさせていただいたものになります。現実世界との差異で現実世界に影響が出ないようにするためですのでご了承ください」


 確かに。身体が急に大きくなったり小さくなったりしたら動くのが難しいな。


 などと思いながら目の前のウインドウを操作していく。

 ふーむ……別に髪の色を染めたいとかそういう願望はないから特にどうでもいいんだけど……。


「まあ、これでいいか」


 結局髪型はそのままで、髪の色を現実の茶色よりも少し暗めのブラウンにする。目の色も黒から茶色に変え、目立ちにくい容貌にしておく。

 理緒と違って地味な印象を受ける俺だ。派手な色合いは似合わないだろう。


 画面の決定ボタンを押すと、ウインドウが消え去る。と、同時に光に包まれると、姿がさっき操作したものに変わる。

 茶色の髪の毛が見えているので、おそらく目の色も変わっているのだろう。


「お疲れ様でした。では次に初期能力を決めてください」


 再びウインドウが開く。今度はおそらく自分のステータスであろう画面が広がっている。


「ステータスについての説明は必要でしょうか?」


「いや、特に必要ない」


 基本的なステータスは旧式のオンラインゲームと同じのようだし大丈夫だろう。


「了解しました。ステータスを割り振り終えられましたら決定ボタンを押してください」


 そう言ったきりアナウンスが聞こえなくなる。

 さてどうしようか……基本的に俺はオンラインゲームではAGIを上げて素早くしてかわしていくスタイルなんだが。


「ふーむ……魔法が気になるな」


 せっかく現実ではありえない魔法を使える機会なんだし魔法使いスタイルで行くか?


「うん、そうしようか」


 さて、その次はどうステータスを割り振るかだなあ。INTを上げて魔力を上げるのは基本として、VITを上げて防御を上げるかAGIを上げてかわすか……


「……いや、ここはこれで行こう」


 そう呟いて、6と表示されているステータスポイントをすべてINTに注ぎ込む。


「かわすとか耐えるとか面倒くせえことせずに全部その前に倒せばいいんだようん」


 INT極振りっていうスタイルもあるしな。近づかれる前に全て倒していこう。


 決定ボタンを押すとウインドウが確認画面に変わる。それもOKを押すと、画面が違う画面に切り替わる。


「ステータスの設定お疲れ様でした。次はスキルの設定です」


 ウインドウには沢山のスキルが表示されている。〈火魔法〉のところをタップするとスキルの詳細が表示される。


 スキル〈火魔法〉

 種別 魔法系スキル

 説明

 火属性の魔法が使えるスキル。

 効果

 ・スキルレベルに応じた魔法を修得する

 ・スキルレベルに応じて火属性魔法の効果を上げる


「スキルはこの世界での技能となり、あなたがこの世界で生きていくための手段の一つになります。スキルはこのようにポイントを消費して取得します。取得できるスキルは行動によって増えていきます。現在ひょうされているスキルは初期段階でも取得可能なスキルです」


 この量でも初期段階なのか……これから出会うであろうスキルに少しワクワクしながらスキルを見繕っていく。スキルポイントは4しかないため取得できる数は少ない。


 色々スキルを見ていった結果、次の3つに決めた。


 〈風魔法〉

 〈水魔法〉

 〈杖使い〉


 風魔法は攻撃用に、水魔法は回復用に取得した。一応一つの属性を極めるだけでも攻撃、回復、補助と行動することはできるのだが、属性によって得意とするジャンルが違うため2つ取得した。〈風魔法〉は攻撃と補助に優れ、〈水魔法〉は最も回復に優れているようなのでこの2つをチョイス。

 あとは魔法使いといえば杖だろうということで〈杖使い〉も取得。魔法に関わるステータスに補正が入るそうなので取って損はないだろう。


 ただ一つ誤算だったのが、〈風魔法〉と〈水魔法〉の両方を取得しようとすると、片方のスキルを取得するのに必要なスキルポイントが、初期の1ではなく2に増えていたことだ。このせいで3つしか取得できなかったの少し辛いな……

 ちなみに3つ目の魔法スキルを取得しようとすると、必要ポイントは4になっているのでどうやら倍々になっているようだ。地味にキツイ。つまり、火、水、氷、風、雷、地の6属性を全て取得しようと思うと、67スキルポイントが必要になる計算だ……


「スキルの設定お疲れ様でした。では次に先天属性の設定を行います。先天属性は後で変更することもできます」


 先天属性ってなんだ?と戸惑う俺を尻目にウインドウの画面がスロットに変化し、周り始める。やがて止まると、3つの属性が表示された。


 火 雷 無


 ……どうすればいいんだこれ?


 とりあえず自分の取得したスキルと同じ属性にしておけば間違いないかなと思っていたが……見事にないな。

 しかし微妙にレアっぽそうな無に惹かれる。とりあえずこれにしておこうか。また後で変更は聞くみたいだし。


 無を選択し決定ボタンを押すと、画面が真っ暗になり消え去った。


「お疲れ様でした。これで初期設定は終了となります。これより〈Infinity available online〉のプレイがスタートします。〈IAO〉の世界をどうぞお楽しみくださいませ」


 そういうと、周りの宇宙空間に消え去り、光に包まれていく。おそらくこの光が消え去る時、ゲームがスタートするのだろう。


「さて、んじゃ楽しみますか」


 そう言って、俺は光の中に包まれていった。






















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