表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
立候補。私ライバルキャラやりたいですっ!  作者: 星ヶ里のブタネコ
8月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/99

プール 1


本日、快晴!

これから行くのは室内プールだから、天気は全く関係ないんだけどプール日和です。


今日のプールは、私は駄々をこねて、お願いしてお願いして土下座して、そしてやっと誘うことに成功したのである。外を歩きたがらない千香ちゃんだけど、これだけお願いしたら一回だけはいいと言ってくれた。


日焼けなんてしていない千香ちゃんの肌は真っ白である。そのせいで透き通ってしまいそうである。人間味のない美しさだ。

その肌を!千香ちゃんの水着姿を!今日は見放題である!!

ビキニのおかげで、お肉とは無縁の千香ちゃんのお腹が晒されている。へへへ、くびれ萌え……。


一応私もビキニだけど、横に並べたものではない。

くっ……。ぷにぷにしてやがる。


ちなみに千香ちゃんも私も、最後に水着を着たのは小学校の授業である。

その時はスクール水着だったから腹の肉なんて気にしなくてもよかったのに……!


そして、ぷにぷにお腹とは無縁な人がもう一人。

葵先輩である。

薄ら割れた腹筋は柔らかさとは対照的にとても堅そうである。


今日は危険が伴うからね。千香ちゃんに話しかけようとする身の程知らずの野郎どもに、打ち勝てるような人材が必要だったのだ。葵先輩なら並んでるだけで、千香ちゃんとお似合いの完成度の高さだって分かるからね。

先輩の容姿を見て、うぉぉ俺の方がカッコいいぜ、なんて思い上がるバカはいないだろう。

要するに、先輩の今日の役目はアホな男どもへの牽制である。



流れるプールと子供用の浅いプール、さらに短いけどウォータースライダーも屋根があるエリアにあった。

室外にも波のでるプールとかあるけど、千香ちゃんとの約束は室内だけだから今日はなしである。


私はウォータースライダーにエンドレスで行って、もう大満足である。

千香ちゃんと葵先輩は一回やって満足したらしく、プール内にあるフードコートでゆっくりしていた。

私しかプールでワキャワキャしている人がいないのだと、ついさっき気が付いた私である。


うぅむ、千香ちゃんそっちのけでプールを満喫してしまった……。


でも、それだけの魅力がプールにはあるよね?

ウォータースライダーを見上げちゃうと、もう一回という気持ちが芽生えてそれに抗えずついつい何度も行ってしまうのである。


でも、そろそろ一旦休憩しないと。さすがの私も疲れてきてしまった。

まるでドラマの撮影か何かのように、美男美女が休んでいるテーブルに足を向ける。

というか、この二人は本当にすっかり注目の的である。千香ちゃんたちに近づくほどに、誰だあいつ、的な視線をビシビシ感じる。男も女も関係なく、この二人を鑑賞していたらしい。

いやー、やっぱり葵先輩を千香ちゃんのガードのために連れてきて正解であった。


「おかえり」

「あら、もうウォータースライダーはいいの?」


飲み物を手にしている葵先輩と、スープのようなものを飲んでいた千香ちゃんが私に気が付いた。

ああっ、いつの間にか千香ちゃんが水着の上にパーカー羽織ってる!前を閉じていないため、こちらを向いた時にしか見えない水着。……これはこれで、いいかもしれない。鼻血でプールが赤く染まりそうだ。


「ちょっと疲れちゃってね。お茶でも飲もうかなぁ、と」

「そっか。疲れてるなら俺が買ってきてあげるから、未希は千香とゆっくりしてなよ」


そう言うやいなや、先輩は立ち上がって千香ちゃんの隣のイスを引いてくれた。

え、座れってことですか?

千香ちゃんの隣の席だなんて、素敵な席をありがとうございます!ではではすみませんが、有難く千香ちゃんの鑑賞をさせてもらいますね。


葵先輩が買いに行ってくれているのを見届けて、千香ちゃんに向き直る。


「千香ちゃん、楽しんでる?私ばっかりずっと遊んでたけど、流れるプールとか行きたかった?」

「楽しんでるから心配しなくていいわよ」

「それなら良かったー」

「もう少ししたらわたしももう一回ウォータースライダーに行こうかと思ってたのよ。未希、あれにばかり乗ってるんですもの。一緒に行きましょ?」

「うん!行こう、行こう」


ちょっとだけ、千香ちゃんを放置していたことを気にしてたのである。せっかく無理を言って連れ出したのだから、楽しんでもらわないと。


「千香ちゃんは今までここで先輩とずっと話してたの?」

「ええ。未希がどのくらいで飽きてこっちに来るかとか予想してたの」

「え、ウソでしょ」


なにその変な予想。兄妹揃って私の扱いがひどい……。

クスクス笑いながらこっちを見ないでよー。


「で、そろそろだと思ってたから、未希の好きなコーンポタージュ飲んで待ってたってわけ」

「え、それコーンポタージュなの?いいなぁ」


あるなんて知らなかったよ。知ってたらそっち頼んでたのに!


「ふふふ、そう言うと思ってたわ。ちょっと冷めててもいいなら、飲んでいいわよ?」

「いいの?!やった。なら一口いただきます」


私に渡してくれたコップを、そのまま受け取る。

これ千香ちゃんとの間接キスだよね?!千香ちゃんが口付けたのはここかなぁ?そこを狙って、飲む!

ああ、やっぱり美味しいですね。それに、千香ちゃんとの間接チューも出来たし。キャーッ!照れる!!


「ありがとう」

「いいえ」


一口飲んで気が付いたんだけど、結構私のお腹の中はすっからかんになっていたらしい。

染み渡るー。


と、思ったその時に鳴ってしまった盛大な音。

何の音かって?……私の腹の虫であります。

って、元気ありすぎだろ!すごい音したぞ!!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ