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リビティウム皇国のブタクサ姫  作者: 佐崎 一路
第四章 巫女姫アーデルハイド[14歳]
183/337

霊峰の白龍と旅の終わり

「……と、まあそーいうわけで、結論から言えば無事に脱出できたんですけど」


 そういったん締めくくり、お茶のお代わりを煎れはじめたコッペリアが語る壮大な物語に、聞き入っていた一同――ルーク、エレン、ブルーノ、ジェシー、エレノア、ライカ、プリュイ、アシミ、シャトン、ついでにテオドロス法王の、いずれも一癖も二癖もある面々――が、一斉に息をはいて、思いっきり肩の力を抜いた。


「……なんつーか、あのお姫様はどこにいても波乱万丈というか」

 呆れたように首を左右に振るジェシー。

「歴史の知られざる裏側にゃ。うちのボスなら知ってたかにゃ」

 商売になるかなと頭の中で算盤を弾くシャトン。

「なんかよくわからないわねー」「俺も」

 エレノアとブルーノはいまいち理解しきれないでいるようで、さらに、

「時の精霊とは珍しいな」「そんなものがいるのだな。寡聞小見の私は未見なのだが」

 妖精(エルフ)族のアシミとプリュイは興味の場所が違うようであった。


「――ふむ。エレン嬢ちゃんは平然としているようだけど、侍女として、お姫様が巫女姫でもあったことをどう思ってるんだい?」

 ふと、ライカは気になって話の間、無言を貫いていたエレンに尋ねた。


「は? いえ、別に。ジル様はジル様ですし、あたしにとっては最初からお姫様ですから!」


 単純明快、元気なエレンの発言に、毒気を抜かれた表情になったライカだが、

「なぁるほどねえ……。まあ、そうかも知れないね」

 ここに来るまでの間一度も弱音を吐かなかったエレンの強さの秘密を知って、上機嫌で口元に太い笑みを浮かべるのだった。


 そんな彼女たちの脳裏に浮かんだのは、ジルの手がかりを求めて、文字通り東奔西走(とうほんせいそう)をしていたこの一年余りの数々の出来事、その艱難辛苦の果てに訪れたここ――ユニス法国の首都である聖都テラメエリタの近傍にある霊峰クロリンダ山山麓にある【クロリンダ火炎迷宮】を攻略した先――で再会した、目の前のメイドとのほんの一時間ほど前の出来事である。


     ◆ ◇ ◆ ◇


 どうにか誰一人欠けることなく【クロリンダ火炎迷宮】を突破することに成功したルークたちだが、その前に突如立ちはだかった異形の軍団があった。


「ふははははははははははははははっ!!」

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」


 高笑いするソレ――数百匹のギュリーヌスとストーンゴーレム集団。そして、その背後から聞こえてくる能天気な少女の声――を、種の割れた手品を見るような冷めた瞳で見据える一同。


「ふははははっ。よくぞ生き残ったどこぞの精鋭達よ!」


 と、言葉にならない一同の前に、いつものミニスカメイド姿をしたオレンジ色の髪の娘――コッペリアが満を持して現れ、高らかに口上を述べる。

 お約束過ぎる展開を目の当たりにして、ずっこけたエレン。


「――なにやってるのよ、あんた!? この駄メイド!」

「……なんですか、藪から棒に? だいたいこんな山の中にメイド服でくるような、あざとくて非常識な相手から非難される()われはありませんけれど?」


 完璧にこちらを忘れて唇を尖らす、なぜかメイド服を着たストーンゴーレムの肩の上に仁王立ちになっているコッペリアに向かって、エレンはまくし立てる。

「自分の事を棚に上げるんじゃないわよ! てゆーか、覚えてないわけ?! あたしよ! ほら、クワルツ湖の地下で会った」

「あー……。わかった、オレオレ詐欺ですね」

「違うわよ! あたしよ、ジル様の侍女のエレンよ!」

「エレン……エレン……? う~~ん……」

「あんた本当に頭の中身『賢者の石』使ってるわけ? ボケが酷くなってるんじゃないの!?」

「失礼な。ちょっとど忘れしただけで――おっ! 思い出した!!」


 ポンッと手を叩くコッペリア。話しながら同時並行で記憶の検索もしていたらしい。このあたり単純な命令しか聞けないゴーレムや、子供のように単純な人工精霊(エレメンタル)あたりにはできない芸当である。

 確かにこうしたなにげない言動から、その背後にある高度な知性と能力が垣間見えるが、なんと言うか技術が凄いだけに完成品の残念さが非常に顕著で、本当に本気で残念であった。


 このあたりのポンコツぶりは、完璧な美貌に桁外れの能力を持ちながら、やたら自己評価が低い誰かさんを髣髴(ほうふつ)とさせるなぁ……と、ふたりのやり取りを眺めていたルークはしみじみ感慨にふけるのだった。


「地下で小便漏らして気絶したエレン先輩じゃないですか!」

「余計なことを思い出すんじゃねーわよ!!」

 羞恥と憤怒で真っ赤になって怒鳴りつけるエレンを、ブルーノが「へえー、いいこと聞いた」と、にんまり笑ってはやし立てる。

「ブルーノっ。忘れなさい。もしも誰かに話したり、蒸し返したりしたら……ねじ切るわよ」

 殺意の波動に目覚めたエレンに凄まれ、「ね、ねじ切るってナニを……?」と、及び腰になるブルーノ。

「何って、そんなものナニに決まっているじゃない」


 そんな少年少女の微笑ましいやり取りから視線を外し、

「で、そっちのハンサムな金髪の若様は確かグラウィオール帝国のルーカス殿下ですね。クララ……ジル様から承っております。貴方様が来られたら道を示すようにと」

 一転して謹厳な表情になり、ルークに対して深々と膝を折って一礼をするコッペリア。


 まともな挨拶もできたの、コッペリア(これ)!? と、一同が驚愕する中、コッペリアは粛々(しゅくしゅく)と集まっていたギュリーヌスとストーンゴーレムたちに、警戒を解いて持ち場に戻るように指示を与えるのだった。


「それで、ええと、コッペリア――」

「わかっています。ジル様の居場所ですね?」

「うん。知っているなら教えて欲しい」


 いまにもその場へ飛び出して行きそうなルークの様子に、コッペリアは困ったように眉を八の字にする。


「知っていますが、いまはまだいません」

「? どういうこと?」

「ルーカス殿下がどこまで事情をご存知かわかりませんが、まずはあの時代で何があったのか、そのあたりをお話したほうがいいかと思います」


 そして、物語は冒頭へ戻るのだった。


     ◆ ◇ ◆ ◇


(わし)の掘っ立て小屋よりもよほどいいところに住んでいたんじゃのォ。前に聞いたときは『木の上にツリーハウスを作っている』とか『大木のウロに干草を敷き詰めて寝てる』とか『山中を放浪している』とか、三十年間はぐらかされてきたんじゃが、なんで本当の事を教えんかったんじゃ?」


 山中の洞穴に偽装された、そこそこ広くて清潔そうな地下三階建てのコッペリアの研究室(ラボ)へと案内された一同。

 コッペリアが準備をはじめ、エレンも途中から手分けして出された香茶(こうちゃ)を飲みながら、テオドロス法王が憤懣(ふんまん)やるかたないという表情で不満を口に出した。


人造人間(おとめ)の一人暮らしの場所を教えて、ボケ老人に入り浸りにされたら嫌だからに決まってます。それに、もともとここは前のご主人が、いざという時のために密かに作っていた避難所(シェルター)施設ですから、関係ない神官(ぼうず)には教えるなと厳命されているんです」

「んだと!? もともとその金は教団の研究資金をちょろまかして建てたもんじゃろうが!」

「さて? なんのことやら。最近メモリの不足で、昔のことがさっぱり思い出せませんね……」


 激高するテオドロス法王と柳にウインドウなコッペリアの漫才を辛抱強く聞いていたルークだが、いいかげん埒が明かないと判断したのか、

「それで、脱出してからどうなったんですか?」

 と、話の先を促す。


「――ああ、そうでした。で、《聖天使城(サンタンジェロ)》の北門に風穴を開けて脱出したワタシたちですが、《聖天使城(サンタンジェロ)》は地震に続く爆発でテンヤワンヤの大騒ぎになっていたので、その混乱に乗じて、クララ様やテレーザ明巫女様、カリスト枢機卿(モジャモジャ頭)とかが、さもおっとり刀で駆けつけたような顔で現場に現れて、騒ぎを沈静化したわけです」

「いや、儂が先頭に立っていたんじゃからな?! 法王である儂が騒ぎを収めたんじゃからな!」

「ああ、そういえば居ましたね。一世一代、蝋燭の火が燃え尽きる前の最期の輝きでしたね」


 つくづく話が進まねぇなぁと思いながら、

「――んで?」

 と、一同を代表してブルーノが先を促す。


「えーと、あとは愚民(セラヴィ)が力尽きた奴隷(レグルス)を連れて、密かに下町の女郎屋へ匿ったのと、あと、イライザの馬鹿が化けたクララ様とカリスト枢機卿(モジャモジャ頭)が、自分たちを暗殺しようとした下手人を成敗するとか息巻いていて、そのちょっと後にジョルジオ(でっかい)総大司教が不慮の死を遂げたんですけど、あれってそういうことなのかな、なのかな?」

「はて? 儂も最近、年のせいか記憶力が衰えてきてのォ……」


 露骨に視線を逸らせるテオドロス法王の態度に、この話題は避けたほうが賢明だなと、ブルーノも含めて判断する一同。


「つまり、その時点でジルはクララ役を降りていたというわけですか?」


 ルークの問い掛けに、コッペリアとテオドロス法王は視線を交わせて、う~~んと考え込んだ。


「表舞台からはほぼ降りておったよ。もっとも、しばらくは聖都に留まって、冒険者相手の治療行為やスラム街などでの慈善事業は行っておったが」

「しばらく聖都にいたのは、マリアルウ(はっちゃん)の治療と〈時の精霊〉の解放、あと奴隷の処遇の問題があったからですね」

「治療?」

「ええ、殿下。もともと無理に〈時の精霊〉と融合させていたので、それが原因でマリアルウ(はっちゃん)の寿命が大幅に低下していたわけですから、これを取り除かないとどうしようもないというのがクララ(ジル(仮))様の見立てでしたから」

「なるほど、そんな異物が入っていたら体内の精霊力に異常があって当然か」

 アシミが苦い顔で頷く。


「そーいうことです。それにクララ(ジル(笑))様が〈時の精霊〉と約束したそうで、無事に解放すると。で、解放してくれるなら一度だけ指定した未来へ転送してくれる――と、〈時の精霊〉が確約したそうなんで、その辺りの準備もあってしばらく聖都にいて、えーと、リビティウムが建国されたあたりで完全にイライザに後を託して、〈時の精霊〉を解放したそうです」

「なるほど。だけどなんでここなんだい? それにコッペリア、君がここに残っている理由は? それにさっきの『いまはまだいない』っていう言葉の意味は?」

「そのあたりは全部同じ理由になるんですが、まず一度だけ未来へ転移できるといっても、〈時の精霊〉にとっては時間の流れってのはあって無きが如しのようなもので、どの時代、どの時間というものを明確に指定することはできないそうです。なので、クララ(ジル(偽名))様は、将来的に誰も訪れないような場所に、ワタシがルーカス殿下をお連れしたところへ移動するよう〈時の精霊〉に依頼したわけです。永久機関を持つワタシなら三十年くらい余裕ですから」


 自慢げにそう言い切るコッペリアだが、それでも三十年もの間この地とジルの命令を護って、立派に(?)仕事をこなしてきたことに、ルークたちは頭が下がる思いであった。


「だけどよく僕がここに来るってわかってましたね。それも〈時の精霊〉の能力ですか?」

「違います。そのあたりはワタシも半信半疑だったんですけど、クララ(ジル(?))様は確信していたみたいですよ。『きっと来ます。ルークは誰よりも信じられる人ですから』って言って」

「――っ!?!」


 報われた!!

 この一年間、時には挫け、時には諦めそうになったルークだが、その一言ですべてが報われた気がした。


 ――ジル、君の思い出が僕の支えだった。

 ――君に出会えたことが僕の幸福だった。


 ――そして、ジル。君を愛していると、胸を張って言える自分が僕の誇りだったんだ。ありがとう、ジル、それを教えてくれて!


 万感の想いを噛み締めるルークが落ち着くのを待って、「さて」と、コッペリアは続ける。

「実を言えば三十年間ずっと残っていたのはワタシだけではありません。殿下にとっても馴染みのある相手です。この“彼”の翼を借りなければ、目標とする場所――クロリンダ山山頂へは行けないと考えてください」


 なんとなく予感があったルークは、

「もしかして、ゼクス……?」

 そう確認すると、あっさりとコッペリアは首肯した。


「そうです。三十年の間に脱皮を繰り返して、無事に成竜となったゼクスです」


     ◆ ◇ ◆ ◇


 コッペリアの先導で再び表に出た一同は、崖のところの木々の生えていない広場になった場所に連れてこられた。


「この笛を吹くことでゼクスを呼ぶことができます」

 そういってエプロンの亜空間ポケットから、金色に光るトランペットを取り出すコッペリア。


 トランペットって笛かなぁ……???


 大いに疑問に思う一同を無視して、大きく息を吸った(会話ができるのだから空気の出し入れも可能である)コッペリアは、クロリンダ山山頂に向かって高らかとファンファーレを鳴らした。

 さらにはジルから教えられた『ス○ーウォーズ』のメインテーマをフルでこなす芸達者ぶりを見せる。


 と、一曲こなしたコッペリアが、さらに次の曲に移ろうとしたところで、

「――むっ! 来たっ。あれではないのか!?」

 この中で一番目の良いアシミが、クロリンダ山山頂を注視しながら仲間たちに注意を促す。


 しばらくは他の者の目には映らなかったソレだが、やがて小さな染みのような影となり、瞬く間に――。


「で、でけええええええええええええ!?」

 ブルーノが上ずった声を上げるほど巨大な白龍――〈真龍〉エンシェント・ドラゴン――となって、その頭上を舞い回り出した。


 ドラゴンといえば全長十メルト程度の〈飛竜(ワイバーン)〉を予想していた一同であるが、頭の先から尻尾の先まで五十メルトはありそうな〈真龍〉エンシェント・ドラゴンは完全に予想外であった。

 本能的な恐怖から、知らずその場から後ずさりする一同。


「……これはまた、ずいぶんと育ちましたにゃ」

 その卵を売りつけた当人であるシャトンは、その場に踏みとどまったものの、それでも茫然と見上げるばかりであった。


「お、おい、これ本当に大丈夫なんだろうな? いきなり攻撃してきたりしないだろうな?」

 いまにも死にそうな顔色でジェシーが、平然と広場の中央に突っ立っているコッペリアの背中に念を押す。


「勿論です。ゼクスとはツーカーの仲なので、絶対にワタシには危害を加えません。――ほーら、おいで」

 手招きするコッペリアに応じて、意外と軽やかな羽音と身のこなしで広場へ舞い降りてくるゼクス。

 そのまま真っ直ぐ降りて、「――ふぎゃ」と、コッペリアを巨大な前脚で地面へ踏み潰したが、多分、気軽にじゃれているつもりなのだろう。


 その様子にさらに怯える一同を、怪訝な表情で見回していたゼクスだが、その視線がただ一点――ルークに固定されると、驚愕の表情を浮かべ、次の瞬間、

「にゃおおおおおお~~~~~~ん!!」

 なんとも甘えた猫のような叫びをあげて、首を延ばした。


「ゼ、ゼクス? 僕を覚えているのかい?」

「にゃ! にゃおおおおん♪」


 巨大な顔を摺り寄せるゼクスのなんとも愛らしい仕草に、ルークの表情から緊張と恐怖が抜け、代わって優しげな微笑が戻る。

 その首の下あたりを何度もさすって、お互いに親愛の情を交わしていたルークとゼクスだが、ふと我に返ったルークは、ゼクスの瞳を正面から見据え。


「ゼクス。僕はジルに会いに行きたいんだ。ジルの居るクロリンダ山山頂まで、僕を連れて行ってくれないかい?」

「にゃおーん!」


 お安い御用だとばかり一声吼えたゼクスは、背中へ乗れとばかり地面に伏せる姿勢になった。

 その背中――首の付け根の翼と翼の間のあたりへ、軽やかに騎乗するルーク。


「お、俺も――」

「やめときなさいって!」

 一緒に行こうとしたブルーノを、エレンが引っ張って止めた。

「ここまで来たら、後は公子様の役目でしょう」

「……ちぇ」


 ルークがしっかり背中に捕まったのを確認したゼクスは、ゆっくりと立ち上がってクロリンダ山山頂の方を向き直り、翼を広げて飛翔の態勢へとなった。ついでに地面に埋まったままのコッペリアを、ジャガイモでも引き抜くように掘って掴んだ。


「それでは、皆さん。ジルを迎えに行ってきます!」

 その背中から手を振るルークに向かって、全員が万感の思いを込めて歓声を送る。


 そうして、翼を一振り二振りした白龍(ゼクス)は、勇躍大空へ向かって飛び立った。

 その姿がクロリンダ山山頂へ向かって飛び去るのを、一同はずっと見守るのだった。

どうにかGW中に過去編を終わらせることができました。

言葉足らずの部分も多々ありますが、とりあえず次章へ続きます。


5/8 最後、コッペリアが一緒じゃないのがおかしいとのご指摘があり修正しました。




◎【ついで】

ジルとルークの再会の場面


《ルークの理想》

「ジルーッ!」

「ルーク……? ルークですの!?」

「ええ、そうです。僕です。会いたかった。ずっと君を探して探して、探しましたよ」

「ああ、ルーク。ありがとう、会いたかった。感謝します。この再会に……」

「ジル。僕の大切なジル。もう絶対に離しはしない。ずっと一緒です」

「ルーク……ルーク!」

「……愛しています」

「……私もです、ルーク」

 互いにしっかりと抱き合ったふたりは、自然と熱い口づけを交わし、永遠の愛を誓うのであった。

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

《現実》

「ジルーッ!」

「え? えええええええええええっ!? な、なんですの、あの空飛ぶ大怪獣は!!」

「ドラゴン、それも真龍の成体だ!」

「ジルッ!! ――って、そういえばセラヴィ君もいたんだっけ……」

「大変、こっちにきますわ。こうなれば()られる前に()るしかないですわ! セラヴィ、全力で援護をお願いします!!」

「――いや、ちょっと待って! 僕です。ルークです!」

「……? 気のせいでしょうか、ルークの声が聞こえるような……?」

「気のせいだ。さっさと()るんだ。特に首の付け根あたりが弱点だと見た!」

「ちょ、ちょっと。セラヴィ君、君気づいてるよね?!」

 

 で、なにか混乱のうちに再会が果たされたのだった。

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もよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
やっとルークに出番が!!!よかった
[良い点] 第4章全体の感想です。 本物クララの謎が一気に分かって気持ちよかったです。最初から親しみを感じてたのは、単にお人好しだからというだけではなかったんですね! 時間巻き戻しも、本人まで巻き戻…
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