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ベルネ家の物語

うちのバカな王太子が、隣国の男爵令嬢に一目惚れしたらしい

掲載日:2026/05/13

* * *


「ここに宣言しよう──余は、アルテブラン王国のご令嬢、ハイビス・ベルネ嬢と婚約を結び、彼女を余の唯一の妃とする!」


 女神と見紛うほど美しい少女の腰を抱き、エドワーズ殿下は声高らかに宣言する。


 貴族達のざわめきが、今はやけに心地よく聞こえた。


 あーあ、やっちゃいましたね、殿下。もう後戻りはできませんよ?


* * *


 今日、王宮では王太子エドワーズ殿下の誕生日を祝う夜会が開かれていた。

 エドワーズ殿下は「頭を持たない愚か者」だの「冠を被った操り人形」だのと陰で囁かれている人だ。殿下は亡くなった前王妃の一人息子で、長男という理由だけで立太子した。もしも何かあればすぐにその座を引きずり降ろされて、異母弟の第二王子に座を譲ることになるだろう。


 いまだにその「何か」が起きていないのは、佞臣達や強欲な現王妃にとってエドワーズ殿下は傀儡として都合がいいからだ。


 エドワーズ殿下はおよそ自分の意思というものを見せない。尊大に振る舞うくせにバカ丸出しで、大事なことは絶対に自分では決めないのだ。

 自分の敵になりそうな派閥の人間に対していつだっておもねって、彼らの意見を聞き、その決定に従う。

 家庭教師の講義をサボっては気ままに街をぶらつき、目についた貧民を奴隷として連れ去る。政治にもまったく口を出さない。

 一国の王太子らしからぬそのありかたは、権力を欲する邪な連中から傀儡としての価値を見出され、おかげで存在を許されていた。


 宮廷中の誰からも軽んじられる、無様で哀れなエドワーズ殿下。それが俺の主人なのだ。


 ただ、俺は彼のことが決して嫌いではないし、たとえ何があっても俺だけは彼の味方でいたいと思っている。だって彼は──


「エドワーズ殿下、どうされたんですか。そんなに一点を見つめて」


 軽んじられているとはいえ、曲がりなりにも王太子の誕生日。盛大に祝わなければ我が国の威信にかかわる。そんな見栄のため、今日の夜会には国内外の有力者がたくさん招待されていた。


 賓客達が殿下に挨拶に来る列が少し途切れ、そのチャンスを狙って別の賓客が近づいてくる。殿下の様子がおかしくなったのは、ちょうどその時だった。


「彼女を見てみろキュリアス。美しいとは思わんか?」

「は?」


 殿下が俺に囁く。近づいてきているのは、隣国の王太子とその妹である王女だ。傍らには側近らしい、若い男女が一人ずつ。

 全員、俺達と年が近そうだった。十五か十六、それか十七。それぐらいだろう。いっても十八か。二十歳は超えていないはずだ。


 すわ王女でも見初めたのかと思ったが、殿下の視線は少しずれている。どうやら殿下が見つめているのは、王女の半歩後ろについて歩いている侍女のことらしい。


 確かに、美しい少女だった。王女も間違いなく美人なのだが、彼女とは系統が違う。王女が儚げで守ってあげたくなるタイプだとしたら、侍女のほうは強く気高いタイプだ。


 流れるような漆黒の髪、傲慢さのにじむ高貴な紫の瞳、つんと澄ました冷酷そうな美貌、しゃんと伸ばされた背筋……この華やかさと迫力は間違いない、きっと隣国の公爵令嬢だろう。王女の侍女を務められるならそれぐらいの箔はあるはずだ。


「挨拶が遅れてすまない、エドワーズ。誕生日おめでとう」

「ああ、ありがとう。会いたかったぞ、ギルクレスト」


 エドワーズ殿下とギルクレスト王子は友人だ。国同士の仲が良好だというわけではないのでかかわりは少ないが……おそらくエドワーズ殿下の本心・・も、この方は気づいているのだろう。


 我が国と違って、あちらの国の宮廷には権謀術数渦巻いている様子はない。もしかしたら何かしらあるのかもしれないが、ギルクレスト王子が慧眼を持つ賢い王太子として振る舞えている時点で、彼の足を引っ張ろうとする佞臣はおらず、王家の権威も正しく機能しているのだろう。まったく羨ましいことである。


 だって賢くて優秀な王族というのは、王家以上の権力を持つ貴族にとっては目障りなものだろう?

 宮廷のパワーバランスを見誤って頭角を現したが最後、うっかり事故死・・・してもおかしくない。少なくとも、我が国ではそうなのだ。


「会うのは初めてだったね。紹介しよう、こちらは私の妹のルフィーラだ」


 妹王女は淑女の礼を取り、可愛らしく自己紹介する。外見の印象通り、おっとりした優しそうな女の子だ。エドワーズ殿下は鷹揚に頷いた。


「後ろの二人は、お前達の側近か?」


 殿下の問いかけに、ギルクレスト王子はよどみなく二人を紹介する。殿下の態度は何も疑問に思わなかったようだ。


 ギルクレスト王子の後ろに控える少年は彼の護衛騎士、それからルフィーラ王女の後ろに控える少女は彼女の侍女──


「そしてこちらはリオス男爵のご息女、ハイビス・ベルネ嬢だ。今はルフィーラのもとで行儀見習いをしている」


 いや男爵令嬢なのかよ。


「リオス男爵と言えば、お前達の国の宮廷魔術師長の名だったな。そのご息女ということは……」


 エドワーズ殿下は何か考え込みながら、もう下がっていいと合図した。

 いつの間にかギルクレスト王子達の後ろには他の賓客が並んでいる。ギルクレスト王子達は気分を害した様子もなく、殿下に別れを告げて彼らに場所を譲った。


 それから殿下は─もう疲れただの飽きたのだのとわがままを適度に言いながら─お祝いを告げる賓客の列を捌く。殿下がかんしゃく(仮)を起こしそうになるたびに椅子の影からうまくなだめるのが、侍従である俺の役割だ。


 俺は決して出しゃばらない。バカ王子である殿下の暴走を止めつつ、怒りや無茶ぶりを唯一ぶつけられる黒子に徹している。

 殿下に諫言もしなければ甘言も囁かない俺は、無害な存在として佞臣達に認識されていた。されているから、今も俺は殿下の側近の座についていられる。


 やがてダンスの時間になった。エドワーズ殿下には多くの貴族令嬢達が群がり、殿下はでれでれと鼻の下を伸ばしながら好色そうに品定めをする。……いつものこととはいえ、よくそこまで道化になりきれるものだ。


 この国の貴族令嬢達は、本心ではエドワーズ殿下を見くびっている。無能だからこそ生かされているのに、それに気づきもしないバカだと。


 だが、彼女達も実家から色々と言い含められているのだろう。それに、王太子妃の立場と見た目だけは一流の夫を手に入れるチャンスだ。

 愛してもいないくせに殿下の寵愛をねだり、陰で殿下を嗤う彼女達のことを、俺はどうしても好きになれなかった。


 殿下に決まった婚約者はいない。自分の家の娘を妃にしたいと、佞臣同士が牽制し合っているからだ。王太子の外戚になれば、この傀儡の糸を堂々と操る権利を得られる。どいつもこいつも、その大義名分が欲しいのだ。

 誰のものでもなく、一人で滑稽に踊る状態を維持できることは、殿下にとっては数少ない自由なのかもしれなかった。


 殿下のバカ王子っぷりは、近隣諸国でも知れ渡っている。笑みを浮かべながら、かかわり合いになりたくないとそっと目をそらしているのは他国から来た令嬢達だろう。

 その判断は正しい。我が国の腐った宮廷と縁を結んだって、彼女達とその祖国には何の利益ももたらさないだろうから。


 どことなく嘲りの色を含んだ視線の中を、エドワーズ殿下は何も気づいていないかのように堂々と歩く。やがて彼が足を止めたのは、一人の令嬢の前だった。


「美しきハイビス嬢。どうだ、余と一曲」


 女神のごとき威厳を湛えた男爵令嬢は、主君である王女をちらりと見た。ルフィーラ王女はにこやかに頷く。

 ハイビス嬢は彼女に対して小さく礼をし、恭しくエドワーズ殿下の手を取る。男爵令嬢の口元には淡い笑みが浮かんでいた。それが社交辞令かどうか判断できるほど、俺は彼女のことを知らない。


 会場からどよめきがあがった。それもそうだろう。王太子のファーストダンスの相手役を、見知らぬ異国の令嬢が務めることになったのだから。


 公爵令嬢メランジェなんて、持っていた扇子をぽとりと落として目を見開いている。

 彼女は宰相の娘で、殿下に対して婚約者ぶっている令嬢の筆頭だ。……繰り返すが、殿下に正式な婚約者はいない。他家を抑制するために、令嬢側が必要以上に馴れ馴れしくしているだけだ。


 メランジェの本当の狙いは第二王子。バカなエドワーズ殿下を籠絡できれば自分の手柄にできるし、殿下が失脚すれば問題なく弟王子に乗り換えられる。どちらに転んでも彼女にとっては得なのだ。


 メランジェは、宰相の父と公爵家の権威を持つ自分なら貴方の後ろ盾になれるとしょっちゅうエドワーズ殿下に言い寄っているが、殿下は本気にしていない。架空の町娘や田舎の地主の娘との熱い火遊びをでっち上げてはのらりくらりとかわしている。ただ、各方面にカドを立てないように、ファーストダンスを彼女と踊ることはよくあった。


 女遊び(偽)の激しいバカ王子が、見目麗しい隣国の令嬢を毒牙にかけた。

 しかもどうやら彼女は隣国の王女の侍女らしい。王女を差し置いて侍女を選ぶなど、隣国に対する侮辱行為ではないか。


 今、佞臣達は色々と考えているだろう。殿下の奇行がいつものぼんくらの振る舞いなのか、それともとうとう操り人形が制御不能になってしまったのか。


 俺は何も言わない。男爵令嬢と楽しそうに踊る殿下を見ているだけだ。


 ……なんだか、久しぶりに見たかもしれない。あんな風に、何も考えずに笑っている殿下の顔は。


「余はお前を気に入ったぞ」

「もったいないお言葉でございます」


 殿下は男爵令嬢と、立て続けに何曲も踊った。最初は遠慮がちな微笑を浮かべるだけだった男爵令嬢も、すっかり目元をやわらげている。よく言えば気高そうな、悪く言えば性格のキツそうな印象が消えていた。


 ──それが、後にこの国の運命を大きく変えることになる、エドワーズ陛下とハイビス妃殿下の出会いだった。


*


「……」

「殿下、またハイビス嬢のことを考えてらっしゃるので?」


 執務室とは名ばかりの軟禁部屋で、驚くほどどうでもいい内容が書かれた書類の山と向き合う殿下。ただサインをすることだけを求められた手は、すっかり止まってしまっている。何度目になるかわからないが、休憩のタイミングにはちょうどいいと思って俺は殿下のために紅茶を淹れた。


「しっかりなさってくださいよ。昨日の夜会のことは、殿下の気まぐれな女遊びってことで解決したじゃないですか。大臣達もそれで納得してましたし」


 隣国は、ルフィーラ王女を差し置いて侍女のハイビス嬢が選ばれたことを、そもそも問題にもしていなかった。

 バカ王子に選ばれなかったのはどうでもいいけど王家の権威がー! と本気で喚くような輩でなくてよかったと思う。

 バカ王子に選ばれなかったのはどうでもいいけど公爵家の権威がー! と本気で喚いていた公爵令嬢メランジェに爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。


「殿下。なんのために今まで無能を演じてきたと思ってるんですか。ここで足をすくわれれば、これまでの努力がすべて無駄になりますよ」


 俺は殿下を失脚させたくない。暗殺だってもってのほかだ。

 たとえ誰に嗤われようと、殿下はうつけとして生き延びることを選んだ。だから俺は殿下の勇気と決意を尊重する。それこそが、俺みたいな貧民街上がりの孤児を側近に引き立ててくれた殿下への、唯一の恩返しだから。


「わかっている。わかってはいるのだ」


 エドワーズ殿下は重苦しくため息をついた。


「だが……このままでは、我が国は滅びるだろう。私腹を肥やすことしか考えていない者達によって、我が国はすでに腐敗している。王権も正しく機能しているとは言い難い。……余がどれだけ傀儡を演じようと……生きることができるだけで、国をあらためることはできないのだ」

「何を言うんです。生きることが大事なんでしょう。死んだら何も成せません。どれだけみっともなくても生き続けるんじゃなかったんですか?」


 正直、エドワーズ殿下に幸せになってほしいという思いはある。

 我が国の気風に汚染されていないハイビス嬢なら、裏表なく殿下を愛してくださるかもしれない。

 だが、この腐敗しきった宮廷に、他国の男爵令嬢を妃として迎え入れたとして……王太子夫妻が非業の死を遂げない確率は、一体どれだけあるだろうか。


 エドワーズ殿下の母君、前王妃はこの国一番の大商人の娘だった。貴族の専横に嫌気がさした国王は、その構造を変えようとしてわざと力ある平民から妃を選んだのだ。


 だが、貴族達は前王妃をたかが商人の娘と侮って、巧妙な嫌がらせをした。何かと理由を付けては宮廷費の多くを彼女の実家から捻出させるくせに、平民出の王妃など上流階級にはふさわしくないと爪弾きにした。

 そして長男であるエドワーズ殿下を生んだ後、彼女は用済みとして貴族達に処分・・された。彼女の実家が文句を付けられないように、ご丁寧に世継ぎまごが生まれるまで待ったのだろう。もちろん事故として処理されているが、前王妃の死の真相は公然の秘密だった。


 金を搾り取るだけ搾り取って娘を死なせ、孫まで人質に取る。そのありさまに、彼女の実家は我が国に愛想を尽かしたようだ。我が国で行う一切の商取引を打ち切って別の国に拠点を移したことが、我が国の経済が傾くきっかけになったという。


 取引先を失ったせいで事業の規模を縮小せざるを得なかった商会や工房が続出し、その余波が様々なところに影響を出した。きっかけは大商会の完全撤退だったが、それによって生まれた連鎖的な崩壊は我が国の財政がとっくに破綻していたことによるものだったのだろう。

 いつしか失業者が溢れ、身売りも横行したらしい。貧民街が増えたのもそのころからだそうだ。俺の親も、首を吊った失業者の中の誰かだったのかもしれない。


 そんな庶民の生活苦など、上流階級の皆様方には関係なかった。ちょっと食事の質が下がったことや、盛装を作るための生地や素材が手に入らなくなったことに文句をつけたぐらいだ。

 重税を課し、下々の民を馬車馬のごとく働かせることで、彼らは贅沢な生活を維持していた。国はもうぼろぼろなのに、負債を弱い立場の民にだけ押し付けたわけだ。


 自分の選択が間違いだったと突き付けられた王は完全に精彩を欠き、押しつけられた現王妃─当然上級貴族の高貴なご令嬢だ─を粛々と受け入れて、自分は王宮の敷地内にある離宮で隠遁生活をしている。大事なことは宰相をはじめとした大臣や貴族院の連中に任せきりだ。悪循環を断ち切るどころではなかった。


「お前の言葉はもっともだ、キュリアス。余はいつも通り愚鈍を装って、政治を変える機会をうかがわなければならぬ。……だが、そうやって宮廷で生き長らえていたとしても、王侯貴族を呪う民の声は変わらぬ。余はそれに殺されそうなのだ」

「……そんなにおつらいなら、お忍びの視察などやめてしまえばよろしいのに」

「ならぬ。余が市井(しせい)の様子から目を背け、耳を塞いでしまうのなら、その時こそ誰も民を気にかけてはくれないだろう」


 殿下は城を抜け出しては、わざわざ治安の悪いところに足を運んで孤児やら病人やらを探す。そして自分の離宮に連れてきて、衣食住の世話をしていた。


 貧民街で人が消えるのはよくあることだ。殿下が馬車に貧民を乗せて離宮に行くところを貴族に見られても、バカ王子が「この下民どもめが不遜にも余の前を横切ったのだ。ゆえに我が屋敷で“教育”してやる」と言うだけで納得された。プライドだけ立派なバカ王子には、その場で剣を抜いて不敬な民を斬り殺せるだけの技量も経験もないのだから。


 模造剣を握ったエドワーズ殿下のへっぴり腰は有名だ。おそらくそれ自体は演技ではないと思うが、別に構わないと思う。人を殺す感覚なんて、殿下は一生知らなくていい。


「もう、余は民の嘆きを無視できん。たとえ失敗し、貴族達に殺されることになったとしても……ただ生きているだけではなく、何かを成すために立ち上がりたいのだ」

「……殿下のお気持ちはわかりました。ですが、それとハイビス嬢に何の関係が?」


 まあ、水面下で争われている王太子妃誰にしよう問題に、殿下自身が答えを出したなら、それは宮廷の勢力図に一石を投じることにはなるだろう。


 ……結果的に殿下の立場や命が危うくなるとしても、その時は俺が全力で殿下を守ればいい。


 殿下の選択が吉と出るか凶と出るかはまだわからない。俺はただ、殿下に従うだけなのだ。


*


「ハイビス・ベルネ嬢。お前のその美しい瞳に余は魅了されてしまった。どうか余の想いを受け取り、我が王室に名を連ねてはくれないだろうか」


 迎賓館に滞在している隣国の王族ご一行のもとに行った殿下は、ハイビス嬢とサロンで会う約束を無事に取り付けた。俺は給仕として同行している。


「本気でおっしゃっているのですか」


 今日もハイビス嬢にはほんのわずかな隙もない。頭の先からつま先に至るまで、高貴な淑女というヴェールで覆われている。この気品を醸し出せるなんて相当だぞ。

 これで男爵令嬢だなんて信じられないぐらいだ。実は彼女の父親は隣国の次期公爵で、儀礼称号として男爵を名乗っているだけなんじゃないか?


「わたくしの父は元平民でございます。そのようなわたくしに、あなたさまの妃が務まるとはとても思えません」


 平民上がりなのかよ。


「それとも……そのようなわたくしだからこそ、貴国の宮廷に新しい風を吹かせられるとお考えなのでしょうか」


 ハイビス嬢は頭の回転が速く、国外の事情にも通じているらしい。……この様子だと、前王妃の時代に起きたことも彼女は知っているのだろう。


「でしたら買いかぶりすぎでございます。わたくしにはなんの才もありません。貴国の宮廷の風通しを良くすることなど、わたくしにはとてもできませんわ」

「お前は一つ、勘違いをしている。余がお前に惹かれたのは打算でも何でもない。本心だ。それぐらい顔が好みだった」

「顔が好み」

「ああ。一目惚れというやつだ。そしてお前と踊っている時、久方ぶりに心が弾んだ。ますますお前の手を放しがたくなってしまった」


 ハイビス嬢は少し考えこむように柳眉を寄せた。


「エドワーズ殿下は、素直な方なのですね」

「心を許した者の前でだけはな。いつも虚飾とともに生きているから、そんな者の前でだけは嘘偽りのない言動をしたくなる」

「お気持ちはありがたく受け取らせていただきます。……ですが殿下は、わたくしに好意を伝えたいという理由だけでこの場を設けたわけではないのでしょう?」


 気高い淑女の声音はどこまでも冷たい。神秘的な紫水晶の瞳が、殿下を試すように妖しく輝く。


「わたくしは男爵の娘です。わたくしでは、貴国の王室に嫁ぐには家格が足りないかと存じます。それでもわたくしを求めるなんて……あなたさまはわたくしを利用して、貴国と我が国の間で戦争を始めたいのでは? 戦争とまではいかずとも、挑発はなさりたいのでしょう?」


 正直、驚いた。この短いやりとりで彼女がそこまで見抜くとは。俺だって、殿下に教えてもらってはじめて殿下の真意を知ったのに。


「……少し訂正させてくれ。余はお前を危険にさらすつもりはない。余と婚約だけしてくれれば構わん。それさえ済めば、すぐに安全な祖国に帰ってほしい。我が国のあらゆる軍事機密を手土産として渡す。王城の隠し通路もだ」


 エドワーズ殿下の考えはこうだ。

 他国の令嬢の中でも、わざと王太子妃にふさわしくなさそうな令嬢を独断で婚約者に据える。

 当然我が国の貴族は難色を示すだろう。少なくとも、殿下を傀儡にしたい連中は諸手を挙げて歓迎なんてしないはずだ。

 そこで婚約者は「不当な理由でないがしろにされた」と祖国に泣きつく。これを国辱と捉えた相手方は、我が国に賠償を求めるに違いない。

 大臣達と貴族院が素直に応じるのであれば、責任を取って有力貴族達から賠償金をむしり取る。金銭だけでなく、領土を割譲することにもなるかもしれない。とにかく、そうやって奴らの権力を削る。

 応じないのであれば、勝敗の決まった短い戦争(ちゃばん)を行うだけだ。民への負担を最小限にするために、相手方の国には最短で勝利を収めてもらう。その結果、重臣や有力貴族の当主達の首と、王族の首が並ぶことになるだろう。


 いずれの場合にせよ、売国とそしられても仕方のない行為だ。

 だが、殿下はそれをよしとした。このまま腐敗した上層部が国に君臨するよりも、賢い君主が統治している豊かな国の支配下に収まったほうが民のためだと判断したから。


「そして、もう一点。お前は謙遜しているが、自分自身の価値を理解しているはずだ。……王の姪御が邪険に扱われたとなれば、貴国も黙ってはいられまい?」


 えっ。男爵令嬢じゃなかったのか?


「わたくしは、わたくしのわがままのためだけに祖国を戦争に巻き込むつもりはございませんよ。姪と言ってもしょせんは義理、身の程は弁えておりますもの」


 ハイビス嬢は物憂げにため息をついた。その仕草はあまりになまめかしく、殿下でなくても思わず見惚れてしまう。


「貴国と十分に張り合うどころか飲み込めるほどの国力がある国の出身者。王家の縁者を名乗ることができ、国を動かせそうな者。一見すると後ろ盾がなく、侮りやすそうな立場。この条件を満たす娘がそう何人もいるとは思えません。あなたさまにとってわたくしは、あまりにも都合のいい存在なのですね」

「だが、一目見てお前に惹かれたのは本当だ。余が生まれたのがこの国でなく、ややこしいことを考えなくてもいい気楽な立場であったなら、嘘偽りのない言葉で迷いなく求婚していたほどにはな」


「あ、あの、殿下、ハイビス嬢の出自は、一体どのような……」


 思わず小声で尋ねてしまう。エドワーズ殿下は俺をちらりと見た。


「リオス男爵というのは、隣国の宮廷魔術師長……かの国の王からもっとも重用されている側近の名なのだ。その男爵の奥方というのが、かの国の王妃の妹君だったはずでな。そちらの家格は確か侯爵家だったか」

「他国の事情にもお詳しいのですね。間抜けな愚物というのは、やはりあなたさまが望んで被った道化の仮面でしたか」


 ハイビス嬢はくすりと笑う。だが、すぐにその目は冷徹そうに細められた。


「わたくしの望みは、わたくしを心から愛してくださるような方と温かい家庭を築き、ただ穏やかに暮らすことでございます。あなたさまからの血なまぐさい求婚など、とてもお受けできません」

「……そうか。余の謀略に巻き込もうとしてすまなかった。確かにお前の言う通りだ。すべてはこの国の問題で、他国を巻き込むべきではなかったな」

「ただし」


 ハイビス嬢はやっとティーカップに手を伸ばした。もう冷めているので慌てて茶器を取り換えようとするが、ハイビス嬢は俺を手で制する。

 

 優雅に紅茶に口をつけ、ハイビス嬢は呆気に取られる俺達を尻目にして倨傲に告げた。


「あなたさまがどうしてもとおっしゃるのなら、支度金代わりにこの国をいただくことで合意してもよくってよ?」


*


 ハイビス嬢と出会ってからたった三日後。エドワーズ殿下は夜会を開いた。

 その急な指示にも、殿下の無計画さを知る大臣達はなんとも思わなかったし、贅沢を愛する貴族達はのこのことやってきていた。


「ここに宣言しよう──余は、アルテブラン王国のご令嬢、ハイビス・ベルネ嬢と婚約を結び、彼女を余の唯一の妃とする!」


 夜会が始まって早々、殿下はそう力強く宣言した。

 何人かの令嬢が卒倒している。頭に血が上りすぎたか?


「また、この婚姻により、我がツァーガ王国はアルテブラン王国と友好条約を結ぶこととなった!」

「アルテブラン王国が王アラベールの名代として、王子ギルクレストが承認しましょう。ここに、国王アラベールの署名が入った書簡もございます」


 一方で、ギルクレスト王子とルフィーラ王女はにこにこしていた。ハイビス嬢の言葉は本当だったらしい。


 ──もともと我が国も、貴国の現状には憂いを持っておりました。特に貴国からの難民問題は、我が国でも取り沙汰されていたのです。


 ──このお話は、魔法によってただちに我が国の王に上奏されます。正式な決定は王の言葉を待ってからになりますが、あなたさまの悪いようにはならないでしょう。


 ──あなたさまの母君のご実家は、我が国でも評判のいい商家なのですよ。かの方の無念が晴らせ、あなたさまが正しく力ある君主として君臨できるのであれば、あの家も資金の援助をしてくださるのではないかしら。


「友好条約の内容を読み上げよう。一つ、アルテブラン王国はツァーガ王国に経済的な支援を行う。一つ、ツァーガ王国のすべての貴族子女はアルテブラン王国への一定期間の遊学を義務とし、アルテブラン王国が定めた保養地にてその身を預かる。一つ、ツァーガ王国内でアルテブラン王国人ならびにその血を引く者が害された場合、ツァーガ王国はアルテブラン王国の望む賠償を支払わなければならない。一つ、現ツァーガ王国の貴族院は解散とし、経済復興と国民の生活向上のためにアルテブラン王国の有識者を交えた新議会を設立する。一つ、両国間に関税は発生しない。一つ──」


 エドワーズ殿下が朗々と読み上げる友好条約・・・・は、我が国が隣国の事実上の属国になるというあまりにも不平等なものだった。戦争で大敗したわけでもないのに、まともな国主ならこれを承諾しはしないだろう。


 あ、宰相が倒れた。


「ど、どういうおつもりですか、エドワーズ殿下! 独断でそのようなことを宣言なさるなど、決して許されません!」


 叫んだのは外務大臣のオーディス・レメント卿だ。若い頃は相当な遊び人だったらしく、中年になった今でもその甘い顔立ちの面影は残っている。

 もちろん彼も、殿下を傀儡にしたい人間の一人。恋に目がくらんだ操り人形がこれほど愚かな踊りを披露するなんて、彼も想像していなかっただろう。俺としてはいい気味だが。


「うむ。だからこそ、ここで貴族院の承認を得たいのだ」


 エドワーズ殿下は満面の笑みを浮かべた。


「ハイビス嬢は、当代最強と謳われるアルテブランの宮廷魔術師長、リオス男爵のご息女だ。その婚約を祝し、かの国の宮廷魔術師団が国境付近に集まっていて、巨大な花火・・・・・の打ち上げを行おうとしている」


 殿下の言葉を遠回しなおどしと解釈する程度には、我が国の貴族はどいつもこいつも性格がねじ曲がっている。


「ええ。我が国としても喜ばしいことですからね。それにツァーガ王国の窮状には、かねてより父王も心を痛めておりました。これを機に、友人としてぜひ助け合えればと」


 ギルクレスト王子が重ねて微笑む。


 正直なところ、慢性的な財政難のせいもあって国力では隣国のほうが上だ。貴族達は絶対に認めないだろうが。


 なんの準備もしていなかった我が国に、隣国から突然大規模な爆撃魔法はなびが撃ち込まれれば──結果は、小さな子供でもわかるだろう。


 貴族院の代表が、顔を引きつらせながら承認の言葉を口にする。殿下は満足そうに頷いた。


 ──貴国がこれまで他の国に攻め込まれなかったのは、貴国の抱える負債と腐敗が大きすぎたからですわ。我が国も、貴国を併呑へいどんして共倒れする気はございません。貴国の膿は、貴国自身で絞り出していただかないと。


 ハイビス嬢は冷徹に告げていた。その言葉は何も間違っていない。俺もその通りだと思う。


 だが、俺と殿下にはそれをするだけの力がない。しょせんは元孤児とうつけの王子だ。だから、状況をひっくり返すきっかけが……後ろ盾が必要だった。


 遊学の名目で有力貴族の子弟を隣国へと送って人質にし、我が国の政治中枢に隣国の人間を招き入れる。やっぱりこれも、売国と言われて仕方のない行為だ。


 それでも、こうしなければこの国は変わらない。貴族達が不当な理由で平民を搾取し、国王の権威がないがしろにされたまま、我が国はいずれ衰退の一途を辿っていくだろう。


 エドワーズ殿下がただの売国奴かどうか、それは後の世が決めてくれるはずだ。


「お待ちになってくださいまし! 先ほど殿下は、彼女の父が男爵であるとおっしゃいましたわよね?」


 悲鳴にも似たキンキン声が響いた。公爵令嬢のメランジェだ。彼女を止めるべき宰相はまだ意識を失ったままだった。


「そのような下賤な生まれの者が妃など、到底認められませんわ!」

「下賤とはどういう意味だ? 男爵位も立派な貴族だろう?」

「貴族の中にも貴賤がございます!」

「まあ。アルテブラン王国の貴族の品格を、あなたさまがお決めになられるの? 一体なんの権限があって?」


 ハイビス嬢の酷薄な眼差しは、どんな吹雪よりも迫力がある。どこか傲慢さを漂わせる微笑みを浮かべたハイビス嬢に、メランジェはひっと息を呑んだ。生粋の公爵令嬢でも、ハイビス嬢の威圧感には勝てないらしい。


「確かにわたくしは平民の血が流れる身。ですが、だからこそ民の心をよく理解し、寄り添えると自負しております。わたくしはこの血を誇りに思っておりますわ」

「へ……平民! 平民とおっしゃいましたわね!? まともな後見も持たない貴方が、どうやってこの国の貴婦人達の頂点に立つというのです!?」

「あら。わたくし達の従姉いとこでは、ふさわしくないとおっしゃるのでしょうか」


 口を挟んだのはルフィーラ王女だった。心配そうに目を潤ませている。


「い、従姉ですって……!?」


 今、メランジェは混乱しているに違いない。

 平民の血を引く男爵令嬢のはずなのに、王女とは従姉妹の関係にある。そんな複雑な出自、飲み込めなくても無理はない。俺も説明されるまでわからなかったし。


「貴国に妃として嫁ぐ、私達の可愛い従妹いとこの身を案じてくれてありがとうございます。ですがどうかご安心ください。ハイビスのためなら、我が国は喜んで後見に立ちますとも」


 そう言うギルクレスト王子の微笑は、まったく崩れていなかった。


 ……うめいている大臣達は、メランジェの失言に気づいたようだ。


 だってこれでは、友好条約に盛り込まれた『有識者』以上に隣国から人材が送り込まれることを許したようなものだ。ハイビス嬢を守るために隣国からやってきた新王太子妃ハイビス派の人間が、宮廷を闊歩することになる。


 迂闊にハイビス嬢を排除しようとすれば、その時こそ戦争が起きる。

 貴族ばかりが肥え太っているだけで、全体としては痩せ細った我が国に、勝ち目などあるはずがなかった。


 もう我が国の貴族達は、これまでのように傍若無人には振る舞えない。

 現王妃も、その息子の第二王子も、これでは思うように動けないだろう。


 願わくば、エドワーズ殿下の決断が民衆にとってはいいことでありますように。



 こうしてツァーガ王国は、国としての形を残したまま、あっさりと隣国の支配下に落ちた。


 夜空の彼方で綺麗な花火が何発も打ち上がっているのが見える。

 自国の令嬢が友好国・・・の王太子のもとに嫁いだお祝いとして、隣国の魔術師達が打ち上げているのだろう。


 もしかしたら近いうちに、エドワーズ殿下は新王に即位できるかもしれない。

 その時は、この大広間にいる貴族の半数以上の顔ぶれが変わっているのだろうが。



「ねえ、エドワーズ様。わたくしの両親は政略結婚ではありましたが、今でもとても仲睦まじいんです。それにわたくしの兄には、心から愛し合っている恋人がおりますのよ。わたくしはそんな家族が好きなのです」


 花火の音に気づいたハイビス嬢が、殿下を大きな窓のそばへと連れていく。寄り添って、何かを話しているようだ。


「わたくしも家族のように、愛する人を見つけて穏やかに生きるのが夢でした。……あなたさまがあまりに正直に、一目惚れだなんてまっすぐおっしゃるものだから、少し気が変わってしまいましたけど」

「穏やかな暮らしを与えられそうにないのは申し訳ない。だが、できる限りのことはしよう」

「別に、あなたさまから与えられなくても構いませんわ。自分の力で築きますもの」


 俺は少し離れたところから二人を見守っているだけなので会話は聞こえないが、殿下が楽しそうに笑ったのだけはわかった。


 よかった。

 これでもうあの人は、周囲の顔色をうかがいながら道化を演じなくてもいいのだ。


 貧民街で俺を見つけ、温かい食事と寝床を与えてくれた殿下。

 自分でも素性のわからない俺を、友達と呼んでくれた殿下。


 どうか、どうかお幸せに。


* * *


「キュリアス! 街の視察に行くぞ!」

「はい、陛下」


 俺の予想通り、エドワーズ殿下は電撃婚約発表から一年も経たずに即位した。結婚してから数えると、三ヶ月ぐらいしか経っていないんじゃないだろうか。


 前王は殿下に、何もしてやれなかったことを詫びた。そして殿下にすべてを譲って、辺境の離宮でつつましく暮らしている。醜く権力にしがみつこうとした後妻を連れて。


 上流階級の人間達の金庫はほとんど空と言っていい。王侯貴族が溜め込んでいた財のほとんどが民衆に還元され、一時的とはいえ税も大幅に下げられたからだ。

 国民の生活が向上してから、ゆっくりと税も上げていく見込みらしい。もちろん、過去ほど不条理な引き上げはないが。


 国の上層部に隣国の人間が入り込むことで、民衆からの反発はほとんどなかった。元が腐りきっていた国だから、支配層が誰になろうとどうでもよかったのだろう。

 そんなことより今日パンを食べられるかのことのほうが大事で、一新された支配層はその民衆の心配を難なく解消させた。

 あちこちで国家主導の炊き出しが行われ、公共事業として貧民のための居住地の整備工事が進む。殿下もとい陛下が生まれてから十七年近く続いた不況が、やっと終わる兆しが見えていた。


 もちろん、エドワーズ陛下を売国奴と罵る声はあった。おもに地位を追われた旧貴族や、彼らに引っ付いて甘い汁を吸っていた連中だ。

 その中には、利権を奪われたことを恨み、隣国の侵略行為を許すなと旗を揚げる者もいた。


 反逆者の中で特に厄介なのは、そういう逆恨みの八つ当たりが理由ではなくて、純粋に隣国の属国になったことが嫌で蜂起した場合だ。

 彼らなりに国を想っているからこその行動を一概に否定するわけにもいかないので、陛下はしょっちゅう彼らを説得するための演説を行っている。


 それでも反乱軍の平定は中々一筋縄ではいかない。俺達の悩みの種だ。


 しかし事実として、隣国の後ろ盾を得たエドワーズ陛下の改革はうまくいっていた。

 ハイビス妃殿下も、いつの間にやら宮廷を掌握しているようだ。貴婦人達は、彼女を軽んじるどころか畏れ敬うほどだった。


 ……やっぱりあの人が男爵家の生まれだったなんて何かの間違いだと思う。やり手すぎるだろ。

 少なくとも我が国の男爵令嬢に、そんなことを成し遂げられる人間はいなかった。生まれながらの覇王か何かか?


 エドワーズ陛下がただのバカでなかったことは、知っている人間は知っている。たとえば俺みたいに、彼に救われた人間とか。


 エドワーズ陛下がこれまで助けてきた貧民達が、彼への恩を周りに語って聞かせたおかげで、失墜していた王家への信頼も少しずつ回復していた。


 まだこの国は、健全な状態とは言い難い。

 隣国からの経済支援という名の属国支配を受けて、なんとか保っているような状況だ。


 それでもいつか、立て直せる日がきっと来るだろう。


 その時は、もう貴方をバカだなんて呼ぶ人はどこにもいないでしょうね、エドワーズ陛下。

ハイビスの両親の話→https://ncode.syosetu.com/n4450ji/

ハイビスの兄と恋人の話→https://ncode.syosetu.com/n5276kq/

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― 新着の感想 ―
隣国からすれば、このまま腐敗が続いて崩壊されたら、受ける被害とその対応で莫大なコストがかかる未来が待って居るから、何とかしようと足掻いて居る王子の手助けするのは自国の為でも有るからね。
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