第二章 血塗られた過去
日本は今まで、進化と退化を幾度か繰り返し…
後に、よりハイテクな世代へと変わった。
しかし、それが元凶だったのだろう…
ロボット一つで世界を変えられる訳が無いんだ―
西暦3000年…日本の首都、東京で…人類は希望を俺に託したんだ…
巨大な研究施設で、その中の一人の研究員が歓喜の声をあげようと…した時だった。
「…もうすぐ完せ―――え?」
「…ナイ……ユルサナイ……コロス…ミナゴロシ…」
鈍い機械音と共に、動き出す一つのロボット。
「きゃぁあああああああ!!!?」
聞こえたのはたくさんの人間の悲鳴だった。
始めは何が起きたのか良く分からなかった。
少し時間が経つと…目の前にはたくさんの人間が倒れていた。
そして、その後に俺は知ることになる。
俺がやったのだと…
俺が目の前に倒れている人間達を殺したのだと……
俺のボディーには、赤い血が飛び散っていた。
信じられない様な気持ちと、信じたくない気持ちが…こみあげてきた感じがした。
ロボットの俺に、感情なんて無いはずなのに―
目の前の光景は、悲惨なもので…俺はただ、その光景を見つめることしかできなかった。
人類は―どうして俺を生んだんだ?
これじゃまるで―
「殺りく兵器だ。」
一人の男がそう言った。
男は俺を指差して、そう言った。
男は白衣を着ていて、どうやら研究員の一人だったらしい…
「殺せ。あいつを殺せ!だれかあいつを壊せ!!あんなものはただの殺りく兵器でしかない!!!」
男は俺を見ながら、そう叫んだ。